5.0
似てるということは違うということ
多くの読者が他の作品と似てることを指摘していますが、似てることは同じではありません。むしろ似てることは違うことだと思います。その様々な違いがこの作品のエッセンスであり、物語にインパクトを与え、読者を惹きつけています。
大正は15年足らずの短い間ですが、劇的な変動の明治と激動の昭和へと移る間に位置するほんの束の間の夢のような時代空間のような気がして、時代設定が物語に実にマッチしています。
障害を持つ人の苦悩、努力しても報われない理不尽さ、人間の持つエゴと傲慢さ等は現代にも通じ、強く訴えかけるものがあり心に沁みました。きれいごとだけではない現実の厳しさを併せ持つ素敵な作品です。
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朧の花嫁~かりそめの婚約は、青く、甘く~