れれれこしゃんしゃんさんの投稿一覧

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121 - 130件目/全146件
  1. 評価:4.000 4.0

    策士策に溺れる

    異能にもかかわらず異能を持たないリーザを敵視し、絶えず陥れようと画策する兄妹の執拗な攻撃はエゴの極み!命まで奪われかねない未来から過去に戻り戦い始めるリーザは、知恵と勇気をフル回転して彼らに挑むのは容易いことではないが、人間追い詰められたら、やるしかない時ってあるよね。そうしなければ生き残れないとしたら戦うしかないのだから。

    策を張り巡らす根性の悪い兄妹はいずれ自らの策によって自爆するような気がする。リーザは復讐というよりも彼らの策を上手く利用し生き延びる未来を考えてほしいと切に願う。誰かを陥れようと画策する者は自ら墓穴を掘って沈んで行くといい。

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  2. 評価:5.000 5.0

    アングルを変えると見えてくる事実

    タイトルから感じる重さは、ストーリーが進むにつれて人の心の深いところにたどり着くような深みのある作品です。それぞれの立場から見える風景は人によって違い、別のアングルから見てみると全く違う人間関係が浮かび上がる心象風景の描き方が素晴らしいと感じました。

    年月を経て築かれた関係性も共有できる部分もありますが、自分と他者では感じ方に違う場合があり、その時に誤解や勘違いが生じたまま時が経つと心にしこりができてしまうのは仕方ないことかもしれません。日常の些細なことも含めて、自分らしく生きることの大切さや他者との関係性の築き方など学ぶことが多い意味深い作品です。

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  3. 評価:4.000 4.0

    シンデレラ-シンドロームの教訓

    シンデレラストーリーは多くの人に好まれるけれど、このお話はシンデレラ-シンドローム(お姫様になりたい症候群)の典型的な流れを感じる。柚子にとって玲夜は運命の出会いのようだけど、ただの「棚から牡丹餅」でしかない。悲惨な境遇から抜け出すチャンスを無駄にしなかったのは賢いかもしれないが、努力で勝ち取ったものではないので脆さがあるのは否めない。

    素直で優しい柚子と勝気で欲張りで嫉妬深い妹の違いは性格だけで、その他に二人に大きな違いは見当たらない。その性格の違いがストーリーを展開していくから、タナボタで幸運を手に入れた姉を妬む妹の構図が延々と続く。つまりこの姉妹の共通点は、自身の努力ではなくタナボタで出会った男の地位に振り回されて自立した女にはなれないこと、。

    一見華やかなシンデレラストーリーを羨ましがるのは人情だが、羨むことは嫉妬や妬みに変わる危うさを併せ持つ。その危機を回避する賢さを暗示する教訓的な良い作品かもしれない。

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  4. 評価:5.000 5.0

    不思議で素敵な作品!

    ほぼ拉致同然でかくりょに連れてこられたのに葵はそこで生きようとする。祖父の借金のかたに嫁がねばならない身の上にもかかわらず、逃げようとはせず自分のできることを試みる。現世への未練が全く無いわけではないが、妖相手にも絶えず前向きで、とりあえずここで頑張ろうとする姿勢が潔い。

    葵と祖父以外の登場人物は全て妖だが、読んでいて違和感が無く、信頼関係を築く掟や困難に立ち向かう勇気と決断が描かれているところが心地良い。別世界の話なのだが、自然と読み続けたくなる不思議さがある。葵と妖たちにとって、祖父の存在の大きさが明かされるのが楽しみな作品です。

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  5. 評価:5.000 5.0

    瑠火の教えに感動!

    瑠火は息子の杏寿郎に対し
    「生まれついて、人よりも多くの才に恵まれた者はその力を世のため人のために使わねばなりません。天から賜りし力で人を傷つけること、私服を肥やすことは許されません。弱き人を助けることは、強く生まれた者の責務です。責任をもって果たさなければならない使命なのです。決して忘れることなきよう。」

    瑠火の人生哲学は noblesse oblige フランス語でノブリス オブリージュ、英語で noble obligationそれは恵まれた才能や環境に生まれた者は、そうでない人を支え、導き、助ける社会的責務を使命とするという意味です。これは古代ローマ時代から西洋における崇高な道徳観の一つです。大正という時代に生きた瑠火の生きざまに心打たれました。

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  6. 評価:5.000 5.0

    62話 キリアンとデイジーの言い分

    キリアンの言い分は男の本音でしょうか?「骨盤が痛く筋肉痛」と言っても受け付けず、まるでお構いなし。本当はデイジーにもっと近づきたいし、彼女の役にたちたいし、もっと頼られたいのに上手く伝えることができず、どうしても強引なやり方になってしまう。素直に気持ちを表せないのが哀れで面白い。

    デイジーもキリアンには好意以上のものを感じ始めているのに、前世のトラウマから抜け出せず、強いコンプレックスとなり臆病な自分を乗り越えることができないから、意地を張って逃げの一途。二人とも自身を見つめて素直になって、正直な気持ちを伝え合えばいいのに、意地の張り合いが面白い!でもこの二人多分ハッピーエンドになるような気がする?

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  7. 評価:5.000 5.0

    文化や慣習の違いに驚愕!

    ミステリアスな展開と壮大なスケールをもつこの作品の見どころは満載ですが、私はアイヌ文化や慣習の違いに驚きました。特にアシㇼパはとても賢く信念をもったアイヌの少女ですが、何故か味噌を💩と思い込んで絶対に食べないと言って杉本たちを笑わせます。その際の彼女の表情の描写が素晴らしく、思わず吹き出してしまい、今でも時々思い出すことがあります。

    アイヌ文化はアメリカインディアンのそれと多くの共通点があり、文字を持たないことで見下されてきた歴史がありますが、自然を恐れ、敬い、感謝しながら共存する独自性を多くの人が共有することを願いたいと思います。

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  8. 評価:4.000 4.0

    二面性の罠

    ストーカー被害が多発している昨今、この作品の意味を考えてみました。仁科がした行為は明らかに犯罪です。部屋中に張り巡らされた藤子の写真は明らかにコレクターの執拗な執念の結晶であり、一線を越えた狂気を感じるものです。しかし一方で、ベランダで一日の終わりに藤子とビールを飲みながら語り合う仁科は、紛れもなく好青年そのものです。共存するこの二面性をどう捉えるかは人それぞれですが、この二面性に潜む別の側面(嫉妬深さ、独占欲、懐疑心)が表面化した時、藤子が対応できるかは疑問です。

    藤子は控えめな良い子ですが、困難や理不尽なことを我慢で対処するタイプでのようです。癒しは確かに必要ですが、暫定的な逃げで根本的な解決ではありません。彼女はドメスティックバイオレンス被害女性特有の共通点を持っています。つまり戦って乗り越える女ではありません。

    この二人に対する見解は人それぞれですが、「癒しのお隣さんには秘密~」というよりも癒しのお隣さんの危うさのように思えて。二面性に潜む危うさに対し注意喚起を促す、意味のある作品なのかもしれません。

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  9. 評価:5.000 5.0

    昌文君のバカ!

    政に瓜二つの漂を影武者として召し抱える時、漂は信も一緒にと頼んだのに昌文君は受け入れなかった。もしあの時、信も一緒に召し抱えられたら、漂は死ぬことはなかったかもしれない。信と漂は支えあって敵を倒し政に合流できたかもしれないのに。漂が死んだのは昌文君のせいだ!昌文君は詰めが甘い。

    味方を逃がし助ける為、漂はまるで政になりきり走り続けた。原作でも実写でもあの場面は涙なくしては見られない。合流地点でその時の様子を聞いた信の気持ちが辛すぎる。自分に課された天命を全うする漂の姿が痛ましい。滅びゆく漂に栄光あれと思わずにはいられない。

    だからキョウカイだけは殺さないで。信と漂の夢「大将軍になるまで」もう二度と信の相棒を殺さないで。お願いします。

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  10. 評価:5.000 5.0

    ゆっくり穏やかで丁寧な描写が最高!

    何気ない日常の風景や登場人物の関係性の描写がとても優しく穏やかで心に自然に染み込む感じがしました。訳ありの女子高生が、独身一人暮らしの作家の家に住み込みの家政婦として住み、そこから高校に通うという設定はやや突飛であるにもかかわらず、あまり違和感を感じることなく読み進むことができてしまうのが不思議でした。

    ひとつ屋根の下で暮らす暗黙のルールと二人の心情の変化の描写が細やかで、ふみと暁先生の気持ちの変化を時間を重ねるように実に丁寧に繊細に描かれた素晴らしい作品です。まるで何層にも重ねられた極上のミルフィーユのようなおいしさを併せ持つ素敵な作品です。

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