れれれこしゃんしゃんさんの投稿一覧

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111 - 120件目/全146件
  1. 評価:5.000 5.0

    ビアンカの成長物語

    不幸な未来の予知夢から18歳に戻り人生をやり直すビアンカは二度目の人生でやっと精神年齢が実年齢に届いた感じです。未熟で視野が狭くわがままな少女が大人の女性に変わっていく過程が丁寧に描かれています。それを我慢強く見守る夫である伯爵の寛容さと味方を少しづつ増やしていくビアンカの関係性がキラリを光ります。

    夫への愛情を確認し、自国の産業の育成にも貢献していく姿は女性として、妻として、人間として逞しく、しなやかなしたたかさをもった大人の女性になりました。心を開き視野を広げ、夫を信じ子供を慈しみ、何事にも動じない戦える女性になりました。よかったねビアンカと言ってあげたい気持ちです。

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  2. 評価:4.000 4.0

    作品に対する賛否両論

    フィクションなので私はのんちゃんがのんちゃんらしく成長したらいいなとシンプルに思いました。ただ不妊治療やダウン症児童の問題はきれいごとだけでは済まされない深刻さをもっているので、感情移入してしまう読者が多くいるのも事実です。

    この作品を通して共感と反感の曖昧さを考えてみました。両者は対立する感情ですが、共に曖昧な主観的発想から生まれる感情ではないでしょうか?もう一つ、私達が普段何気なく言う、「普通、常識、人並み」の曖昧さに気づきました。これらも確固たる定義もないまま、その殆どが個人の主観でしかないのです。

    だから共感して称えることも反感を感じて批判することも冷静に客観的尺度をもってすべきだと痛感しました。

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  3. 評価:4.000 4.0

    ミステリーのようでいて....

    ミステリアスな導入かと思いきや、愛憎劇を軸とした人間のエゴが渦巻くストーリー展開は、双子姉妹の葛藤を含めて重さとやりきれなさを感じる。小さな島という閉鎖的社会の因習は拭いきれないもどかしさがある。唯一の救いは朝和と凪が目指す島の海洋環境の維持かもしれない。

    その土地特有の因習に囚われることを一概に否定はできないが、それを巧みに利用して私利私欲を追求する人たちに若い三人が巻き込まれ翻弄されるのは悲劇を生み出しかねない。稔はその犠牲者かもしれないが、どこかで踏みとどまって自身を見つめ直してほしいが.....

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  4. 評価:5.000 5.0

    心の機微を丁寧に描いた作品

    中学卒業前に両親を事故で失う姪の朝に対して槙生のストレートな正直さが潔い。いきなり保護者になってしまった彼女の戸惑いと恐れが交錯する様が丁寧に描かれて、朝の純朴さと槙生の繊細さが溶け合っていく過程の描写が素晴らしい。

    日常のさり気ない描写の中に優しさと安らぎが感じられ、この二人を取り巻く人たちの暖かさが伝わってくる。槙生の元カレの存在がとても良い。まだまだ誤解や勘違いは起こるかもしれないが、この二人が分かり合えることを切に願う。いずれ槙生と朝の母との過去の関係が明らかになるだろう。これからの展開が楽しみで目が離せない作品。

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  5. 評価:4.000 4.0

    古民家再生の設定がユニーク

    若い女の子が老後の不安と孤独死の恐怖から古民家を買いそこから始まるストリーはかなり斬新かつユニーク。地方再生で若い人が地方へ移住し農業を始めるのも、自分に合った暮らし方を探すのも、とても意味のあることだと思う。

    ただ、古民家の再生は現実的にかなり厳しい側面があるから、よほどの覚悟が必要だし、途中で止めるわけにはいかないから難しいのが現実。放置された家が増えつつある昨今、深刻な問題を含む社会問題にもなりつつあるし。家は締め切りで人が一年住まないと畳はフガフガになるし、一戸建ての場合、家の周りは草ぼうぼうのジャングルになる。かなりの覚悟と尽力と経済力がないと危うい。凸凹コンビの二人が仲良く頑張ることを応援したい。

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  6. 評価:4.000 4.0

    生まれいづる時、私たちは.......

    双子兄妹のあるセリフが心に刺さりました。私たちは生まれる時、時代も、人種も、ジェンダーも、親や家族も環境も何も選べずに生まれる。そのことをあまり深く考えない人もいるが、過酷な幼少期をおくると、この兄妹のように考えざるを得なくなる。そうした幼少期を経て5歳の兄妹は今自力で生きることはできないが、彼らの唯一の救いは二人はテレパスが使え互いに支えあうことができる。

    これから味方が現れるかもしれない。環境が安定すれば学べるチャンスも増え健康的な成長が望めるかもしれない。過酷な過去を引きずるより、今できることやしてみたい事を試すことが彼らには必要なのでは。生まれた時に無かったものを悔やんで後ろ向きになるより、与えられたものを活用すれば道は自ずと開けることを暗示しているようで、これからの展開が楽しみな作品。

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  7. 評価:5.000 5.0

    日本人の危機管理意識は?

    活断層が縦横無尽に走る小さな島国に生きる私たちの危機管理意識を問う意味のある作品です。今はオリンピックに浮かれ、その前は大谷君のニュースに喜んで平和ボケした私たちは未曾有の危機を乗り越えることができるでしょうか?この作品に描かれている以上の被害と損失があるかもしれないと考えるのは私だけではないと思います。

    しかし自然災害の被害の深刻さは体験した人しかわからないことが多く、ニュースで見ても他人事のようにしか認識できないのが現実です。だからといって、いつ起こるかわからない自然災害に絶えずビクビクして暮らすわけにもいきませんが、絶えず頭の片隅に災害に対する対応力と覚悟を持つことの大切さを示唆し、警告する有意義な作品だと思います。

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  8. 評価:5.000 5.0

    ミステリアスな魅力の正体は?

    「何があっても生き抜いて」それだけを心に誓って生き延びるダオンは得体の知れない魅力を放ちエクサーを虜にする。徹底したダオンの働き方にエクサーは驚きを隠せず、安易に手を出せない。いったいダオンの正体は?彼女の生い立ちは?多くのミステリアスな疑問と共に物語は展開する。

    ダオンの凛とした佇まい、賢さ、美しさもさることながら、その意志の強さは隙が無い。その徹底した立ち振る舞いの全ては何に由来するものなのか非常に興味深い。ミステリアスだからこそ余計惹かれることはある。分かってしまうと納得して未知の魅力は跡形もなく蒸発するように消えてしまう事もあるが、ダオンの中に潜む彼女の底力と行動力を見てみたいし、タイトルが意図するものは歓びか悲しみか?これからが楽しみな作品。

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  9. 評価:5.000 5.0

    このタイトル最高面白い!

    「全力で、愛していいかな?」って聞かれたら貴女なら何て答える?逆に「全力じゃないけど愛していいかな?」って聞かれたら、ぶん殴ってケリ入れたくなるんじゃない?

    NHKの「ダーウインがきた」で自然界の動物たちの求愛行動見ると、雄は種族の維持の為、命がけで雌を求め、命尽きるまで戦う姿が凄まじい。彼らと比較したら人間なんてまだ甘い。カエルだって鮭だってハリネズミだって全身全霊命かけて雌を求め続けるのだから。

    この主人公ふたり、かなり大人だけど、まだお互いよく知らなくて遠慮があって、もどかしいところが初々しい。誤解や思い違いを少しづつ乗り越えて強い絆を結べると予想するから、「全力で愛していいかな?」なんて聞いてる場合じゃない。唯一無二の人に出会ったら全力出さなくて、いつ全力出すんだよ!

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  10. 評価:4.000 4.0

    じれったい!

    公爵はいったいリリエにいつまで隠し通せると考えているのか?真実を伝えたい気持ちと事実を知られたくない状況の狭間で苦しむのは人間の弱さで仕方ないかもしれないが、どこかで決断しないと後で凄い後悔をすることになるかもしれないから早く伝えた方がいいのに、何もたもたしてるんだ!でもそのもどかしさが読者を惹きつけるのかもしれない。

    自分が怪物であることのコンプレックスは怪物でなければわからないから仕方ないけど、政略結婚まがいであってもリリエを大切に想う気持ちを伝えることができたら、勇気を出して乗り越えることができたらいいのに。でも生きているとそういう事ってあるよね。その勇気が持てなくて後々後悔して未練引きずること。だから一握りの勇気忘れないようにしないと。

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