5.0
千鶴の健気さが心に沁みる
没落貴族の千鶴は辛い生活を懸命に生きていたが、疫病の流行を防ぐ為の生贄として死神に奉納される羽目になる。千鶴とて死にたくはないが、自分の命が誰かを救えるのならと受け入れ死神に嫁ぐ覚悟をする。しかし嫁いだ死神は、人々の考える死神とは違い、むしろ人間の死を冷静に見送る送りびとであった。千鶴の生きる姿勢や穏やかなたたずまいや健気さはいつしか死神の心に響き二人は心を通わせる仲になる。千鶴の行いは決して自己犠牲とは違う。人の為にすることが同時に自分のしたいことであり、自分の為でもあるという健気な姿勢が彼女の行いであり、人の心に沁み込んでいく。それが人間不信の死神の意識までも変える。だからタイトルにある死神の初恋は、死神にとって最初で最後の恋だろう。
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死神の初恋~没落華族の令嬢は愛を知らない死神に嫁ぐ~【単話】