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2人の設定が良い
実家で虐げられていた主人公が、結婚相手によって人生を変えていく…。そういうお話は山のようにありますが、この話だから、良いです！
その理由は、主人公2人の設定です。
顔に大きなアザがあるヒロインと、視力に問題を抱える男性。それって、現代にも容易に想像の出来るとても身近な（でも、実は知らない）人物たち。
実際に自分が体験した訳ではなくとも、生きづらさは容易に想像出来るはずです。
そんな2人の純愛は、見ていて誰もが応援したくなるはずなのです。
また、実は私自身が生まれてから10代全てを顔に目立つアザを持って生きて来ました。打ち身だと勘違いされ尋ねられるのは日常、アザだと察した人の無言の視線を感じるのも日常。それらの日常も静かに、自分の中に納めて“何事もなく、何も気にしていないように見えるように”と、周りに気を遣って過ごしていました。
この物語を通して、見た目に特徴がある人の見方について、改めて考えてみた方もきっと多いはずです。見た目ではなく、内面性に触れて人は繋がって行くのだと思います。
そんな、どこか身近な主人公達を美しい絵と共に描いているこの作品の価値は、ただ面白いという言葉だけでは足りないものがあります。
ぜひ、多くの方に読んで頂きたい作品です。
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朧の花嫁～かりそめの婚約は、青く、甘く～