仮に、雪子の体の傷に旦那様が怯んだとして、その傷を付けた加害者ーー直接手を下さなかったとしても、そういう状況を黙って見ていたような毬江を、代わりの嫁に、という話には、やはりならないよな。
たとえ妾腹だろうと、父親が認知している以上は藤島の娘なのだから、政略結婚に使われる可能性は充分あったのに、あの母親も姉も、何も考えていなかったんだな。
-
7
746位 ?
仮に、雪子の体の傷に旦那様が怯んだとして、その傷を付けた加害者ーー直接手を下さなかったとしても、そういう状況を黙って見ていたような毬江を、代わりの嫁に、という話には、やはりならないよな。
たとえ妾腹だろうと、父親が認知している以上は藤島の娘なのだから、政略結婚に使われる可能性は充分あったのに、あの母親も姉も、何も考えていなかったんだな。
元フロウ児の旦那様は、女の体の傷なんか別に気にしないと思う。
聖女と悪女の異名が決定的になった日。けど、それならどうして、親世代は平手事件を知らないのか、という話である。
多分、どうしてエルザは妹をぶったのか、リリエルのシンパは聞かれたくないんだろうな。さすがに、エルザネスが何の理由もなく妹をぶったとは思わないだろうし、あれだけ怒鳴っていたのだから、話の内容は伝わっている筈だ。
おばあ様の宝石箱=形見の品を、善行の名の下に勝手に売り捌き、宝石なんてどれも同じと暴言を放ち、故人の悪口まで言う。お姉様の評判を上げるため、というのが、第3皇子曰くの「差しのべられた手」なのだろうが、そういうのは余計なお世話という。
リリエルが実際に何をしているか、どんな思想を唱えているかより、これだけ国の事を考えているんだから、という雰囲気だけで、本人があんなに望むのだから妃に、と運動しようとしている父親より、エルザの方が余程、リリエル本人に関心を持っているだろう。
両親に愛されて、弟とも仲良くて、使用人からもチヤホヤされて、且つエルザとは一緒に住んでいない期間もあるのだから、姉1人から関心を向けられない(ように見えた)ところで、リリエルにそんな痛手はないだろうに、寂しいなんて言うのは、多分、面白くない、の言い換えなんだろうな。エルザだけ、自分に対する態度が皆と違うから。
宝石なんてどれも同じというなら、リリエルは、後に王太子からもらった装飾品の数々も、換金して寄付したの? なんのかんの言いつつ受け取るよね、というプリッケの言い方からして、王太子からの贈り物は保存しているんだろうな、きっと。どうしてこうなった。
上等な着物を1着だけ渡されたところで、婚家から見れば、何だこれ? な嫁入り道具。どうせすぐに不縁にされるんだから、という前提があるにしても、体面とは一体、と突っ込みたくなる。この世界では、能力のない娘はこういう扱いをされるのが普通なの?
おばあ様は良かれと思ってエルザを引き取ったものの、親の愛情というのは子供に手を掛けた分だけ増すのが哺乳類の本能なので、あそこで空白期間を置いたのはまずかったよな。
おばあ様は悪くないし、両親以外にも頼れる大人はいるんだ、何もかも妹に遠慮する必要はないんだ、と知れた事は、エルザにとって確実に良い事なので、トータルとしてプラスだとは思う。
家政も満足にできない、しようともしない人間が、政治とは笑わせる。方法論が伴わない理想は机上の空論だし、革命分子を好んで宮廷に迎える王がどこにいるというのか。人が離れていった理由を、自分自身の手落ちとは考えず(考えても分からなかったのだろうが)、他人の責任にすり替えるのも如何なものか。
リリエルが大きな失敗をしても、ワガママを言っても、何か理由があると考えてーー理屈が付かない事は、全部エルザのせいになった、という事か?
結婚前の、慈善イベントの開催を延期した件。後で手紙を書いてメイドに託すとかしても良かったのに、エルザはそれをしなかった。何でもないような顔をしながら、内心では、いいかげんにしろ、という気持ちがあって、聞く気がないなら放っておけ、とぶん投げたんだろうな、と想像する。
日程を譲ってくれたら寄付金を倍にする=あの美術品の展示会は即売会を兼ねていて、その売上を寄付に充てる、という事だったと思うのだがーー前年より寄付が多かった事を他の貴族達が知っていた=運営に回っていたリリエルも、当然、エルザが嫁いだ後で知った筈だが、その事をどう捉えているのやら。ちゃんと言わない方が悪いんじゃん、とか普通に言いそう。
ミル兄さんは、妹の娯楽のために結婚相手を決めたの? 良いのか、それで。
何故、ラシアはエルザにこうも粘着するのか。レンもエルザも可哀想~と悦に入るつもりでいたのに、当てが外れたから?
エルザの赤毛と、自分の金髪の下の栗毛らしき地毛の色を比較しているような描写もあったが、髪色に対するヨーロッパ人の拘りってたまに分からない。色が白いほど良い、という白人的基準で行けば、赤毛より栗毛の方が良くない? という気がするが。いや、逆か? 本来なら劣等感の象徴の筈の赤毛で、堂々としているのが気に入らないのか? でも、髪の色も地域性あるしな。
作り笑いに吐き気がする、とも呟いていたが、無表情時代を知っている読者からすれば、それこそ何を言っているんだ、だし。エルザが自然体で完璧なお姫様として振る舞っているから、これが本物の貴種というものか、と気圧されそうになったのを、認めたくないのだろうか?
幾ら良い家に生まれても、普通に振る舞っているだけで悪女と呼ばれ、身に覚えのない相手との不義を噂され、外国に嫁ぐ時には、いなくなってくれて清々するとまで言われたのに、楽して生きていると因縁を付けられても、困ってしまう。
女主人として客を歓待して、愛想振り撒いているだけなのに、見下しているって何だ。被害妄想がひどい。
ところで、留学中のラシアがこのタイミングで呼び戻され、一緒にウィンターナイトに来させられたの、この機会にお前も謝ってしまえ、という誘導ではなかったろうか、と前回を反芻しながら思った。
今までは、風評被害と恋愛問題がまぜこぜになって、レンに謝るにしてもどうしたら良いか分からなかった、という部分があったと思うんだ、皇族の上2人は。レンがエルザと睦まじくなった事で恋愛問題がフラットになったから、純粋に風評被害の話だけをできる状況になった。
こういういきさつのある相手の元に、それでも毎年来ていたのは、折を見て話をできないか、という願望をもっていたからだよね。レンも、消極的にでも受け入れていたわけだし、皇子達はとっかかりが欲しかったんだろうな、と想像する。
大正身代わり婚~金平糖は甘くほどけて~
027話
14話(1):傷痕