牛の首2さんの投稿一覧

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11 - 20件目/全68件
  1. 評価:1.000 1.0

    設定先行のコンパチ作品

    んー……レビューを拝見した感じ、ヒロインがヒステリックでなく、お相手がモラハラでもなさそうだったので読んでみましたが、色々無理がありすぎました……。
    まず最初のダイジェスト、超絶分かりにくい!粗筋読んでなかったら、ヒロインの結婚事情さっぱり分かりませんて。こういうのは小分けに、しかし手早く説明せんと読者に読み飛ばされるだけなんよ。何で冒頭で何もかも説明しようとするんだ。アメコミはこれやったせいで、何作も爆死しとるんや……。
    これも既にレビューされてる方多いですが、夫の顔隠し設定が無理オブ無理。多分ローマ神話の「アモルとプシュケー」がモチーフなんだと思うけど、あれは契約に縛られた神様同士だから奇妙なルールも活きるんであって、異世界人とはいえ人間同士で可能な設定では無いです。恐らく「アモルとプシュケーみたいなラブストーリー」という設定先行、キャラや展開を無理くりそれに合わせたから違和感があるんだろうね。
    そしてこれも散々レビューされてますが、メイドの名前何とかならんかったんか……。こんちきしょう、めっちゃ旨そうな名前しやがって!お陰で無駄にメイドが気になって、目が滑って話が入って来ないよ……笑

    ストーリー自体はテンプレ過ぎて最早忘れつつあるし、ヒーローの顔は別の韓コミで頻繁に見かける顔なので、どうも格ゲーのコンパチキャラ感が否めません。韓コミは女性向け男性向け問わず、最早日本のなろう系を越えるレベルで均一化・粗製乱造されてるように思うので、遠からずアタリショックに見舞われるんじゃないかと思ったりします……。

    • 2
  2. 評価:5.000 5.0

    絶対電車で読んじゃいけない、愛しき日常

    他サイトでBL作品タグ検索してたら見つけた……とかいう出逢いに、何か運命のような「オラわくわくすっぞ」的予感を勝手に感じて一気読みしました。予感は間違ってなかった!ほいでこれ、BLじゃねえ笑!

    ただでさえ笑いの沸点が人より低い私には、一話目から試練でした。「来年から中止にした方がいい」で声あげて笑ったわ。自分語りで恐縮ですが、JKだった頃、男子柔道部の稽古見てた時、顧問の先生が「女子が見てるぞー!気合い入れろー!」って発破かけた途端部員の皆さんの動きがキレッキレになったの思い出しちゃって、笑いながらもほっこりしたり。上手く言えないんだけど、過ぎた時代への郷愁感とかじゃなくて、今ぼーっと生きてる日常の風景が愛しくなるんよね和山先生の作品て。
    しかし、どう上手くレビューしたらいいか分からない作品てあるけど、これはその筆頭かもしれない。同じ和山先生の「女の園の星」もだけど、「高校生のゆるい日常」としか纏めようがないのに、明らかに面白さが天元突破・オーバーキルしている腹筋破壊兵器を、どう表現したらいいのか見当もつかんわ……。
    ただ私に言える事は、読み終わる頃には近所に立て掛けてある看板までちょっと可愛く感じるようになる事と、「絶対に電車で読んではいけない」という事だけです……笑

    • 0
  3. 評価:5.000 5.0

    これぞセンス・オブ・ワンダー

    某SNSのマンガコミュニティで度々話題になってるので読んでみました。
    いやこれ何?バチクソ面白いんですけど!巷の評判に偽りなしでした。付けられるなら星10個ぐらい付けたい。縦コミは大体金太郎飴みたいなコピペ量産品ばっかやろ……と思ってたんだけど、こんなエッジの効いた、しかもマンガとして面白い作劇があり得たなんてビックリ!目からウロコ取れた気分です。
    詳しく書くとネタバレなっちゃうから書けないのがもどかしいんですが、縦スクロール形式をこんなにユニークかつフリーダムに使いこなし、唯一無二の世界観を表現しきってる作家さんは初めて見ました。これこそまさしくセンス・オブ・ワンダー。作者の田中先生に、惜しみない拍手を捧げたいです。
    唯一の難点は、縦読みに極めて特化してるせいで、紙の単行本が恐らく永遠に出ない事ですかね……。

    • 1
  4. 評価:4.000 4.0

    館ミステリの金字塔!

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    アガサ・クリスティの「そして誰もいなくなった」刊行以来、古今東西で山ほど出た館ミステリの中で、恐らくこの「十角館」が最高傑作なんじゃないでしょうか。
    館ミステリのフォーマットは、ジャンル元祖「そして誰もいなくなった」でほぼ完成されてます。しかし、島の洋館に集められた招待客達、謎の主、突然のサツ害予告、次々増えていく犠牲者……と、元祖と同じパターンを踏襲しながらも、元祖以上にトリックに重きを置いた「十角館」が今も新しい読者を獲得し続けているのは、まさしくこの作品が新本格ミステリのパイオニアだからなんでしょう。
    私は京極夏彦直撃世代なので、新本格ブーム時代をリアタイでは知らないんですけど、松本清張や森村誠一の社会派ミステリが主流だった当時の若い読者には、この作品って革命的な面白さだったんじゃないかな。私と同世代の読者が「姑獲鳥の夏」にサードインパクト並の衝撃を受けたように。
    コミカライズ版は舞台が現代になってますが、冒頭でエラリイが「社会派なんてナンセンスだ。ミステリはトリックありきだ」と船の上で語るシーンがあります。これって当時の新本格系作家達の本音だったんかなーとか考えると、刊行当時の空気感というか、本邦ミステリ史をちょっと垣間見たようで面白いなと感じました。
    そしてこのコミカライズ版、絵がめちゃくちゃ綺麗!キャラ造形もさる事ながら、背景の作画にも一切手抜きが無いので、十角館という異様な建造物を一発で視認出来るのが素晴らしい。文章で館の構造把握するのめんどい……て人は、コミカライズ版を読んでから原作読むと分かりやすいかと思います。
    敢えて難癖つけるとしたら、やはり某人物の性別変更でしょうか。私が個人的に「TS設定で古い作品をリメイク」というのが余り好きじゃないからなんだけど、どうしても気になるという程でも無いかな。多少のアラが気にならん面白さなんよね。
    原作読んだの相当昔で、幸い犯人が誰だったかも見事に忘れてるので(笑)、初見の人みたいに楽しめるのがめっちゃ嬉しい!こちらのコミカライズ版読んでから、久し振りに原作読もうかと思います。

    • 1
  5. 評価:5.000 5.0

    至高を極めた、和製「薔薇の名前」

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    京極夏彦×志水アキコンビによる京極シリーズのコミカライズ版において、原作・マンガ双方共に名作の呼び声高い「魍魎の匣」が東の横綱なら、この志水版「鉄鼠の檻」が西の横綱ではないかなと思います。まさに貫禄・圧巻・空前にして絶後の見事なコミカライズ作品でした。
    「拙僧が殺めたのだ」という印象的なフレーズで幕を開ける、箱根山での連続僧侶サツ人事件を圧巻のボリュームで描ききったこの作品に、かつてある書評家が「書物に纏わるミステリーで、これほどの大作が日本から出るとは。さながら和製「薔薇の名前」だ」と賛辞を送っていた事を覚えています。修道院と禅寺、幻の書物はアリストテレスと○○禅の経典という違いこそありますが、構成としては確かに似通ったところがあります。どちらも甲乙つけ難い名作であるのも含めて。
    そして二作とも難解な小説を原作としながら、究極のビジュアル化に恵まれた作品でもあります。「薔薇の名前」はJ・J・アノー監督ショーン・コネリー主演による実写映画化。そして「鉄鼠の檻」は、志水アキ氏による圧巻のコミカライズ。映画版薔薇の名前の「アフリカの果て」での結末は凄まじかったが、個人的には物語のクライマックスにおいて、京極堂と○○の対峙と論争~一大カタストロフをペン一本で見事に描ききってしまった、この志水版「鉄鼠」に軍配を挙げたい。
    大体こんな禅宗の蘊蓄が広辞苑並みの厚さの本にもりもり、登場人物坊主ばかり、舞台は日本版「アフリカの果て」みたいな幻の大伽藍……とかいう癖ありすぎ超大作を、こんなハイクオリティなマンガに出来る志水先生が頭おかしい(※褒めてます)んですよね。禅の根幹である不立文字を、万の言葉を費やして解体しようとした原作も大概ですが、そこからコミカライズに合わない要素だけ削ぎ落とし、これ以上なく美しく仕上げてしまったコミカライズ版もこれまた並の仕事じゃない。「薔薇の名前」で老賢者・バスガヴィルのウィリアムを演じきったショーン・コネリーにも言える事ですが、志水先生の原作に対する深い理解と愛情なくして、こんな素晴らしいコミカライズ作品は出来まいと思います。
    この「鉄鼠」のラスト、とある人物の口をつく「拙僧が殺めたのだ」に、万感の想いを抱かずに居れる読者は恐らく居ないんじゃないだろうか。未読の方は一読あるのみ!です。

    • 0
  6. 評価:1.000 1.0

    何だこりゃ……

    ネットのエンタメ記事でリメイク版が出たのは知ってたけど、正直「何でこんな企画通したの?」としか言い様のない作品。失礼ながら絵は上手いとは言えず、ストーリーは著しくテンポ悪化、何もかもがオリジナルから激しく劣化しています。
    フジタを女性キャラに改変したのは何で?せめてフジタとサラのキャラデザを現代風にブラッシュアップしてそのまま出せば、出来の良し悪しはともかくとして「ギャラリーフェイクのリメイク」には辛うじて見えたろうに。この変なTS改変のせいで、まるでアマチュアが作った「わたしの考えたギャラリーフェイク」にしかなってないのが寒い。
    そもそも、作中のテキスト説明が多くなりがちな美術マンガを、何故タテコミリメイクしようと思ったのか理解に苦しむ。タテコミは一スクロールで表示される情報量が圧倒的に少ないという特徴があるから、作劇上大量のテキストを必要とする美術モノには一番向かないと思うんだ……。案の定、オリジナル版ギャラリーフェイクは縦スクロールでもサクサク読めるのに、此方は一話でギブアップでした。台詞も何か違和感あるし、とてもじゃないけど読んでられない。
    これから初めてギャラリーフェイクを読む人が居るなら、絶対オリジナル版を読んだ方がいいです。

    • 2
  7. 評価:5.000 5.0

    約束された現代の恐怖。一級のJホラー

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    他サイトで試し読んで、紙の単行本を揃えた程面白かった作品です。
    出版社から依頼を受けたマンガ家(作画の景山氏)が、一般人から収集した恐怖体験談を、実話怪談コミックとして語っていくオムニバス・ホラー集です。原作は、SCP財団で「しんに」「がきじろ」等Jホラー系オブジェクトの執筆を手掛けている梨さん。
    実話怪談といっても、霊感がどうした、悪霊に祟られたといった、ありふれた怪談はひとつもありません。そこで語られるのは、ふと目にしたSNSの異常な画像や、更新の途絶えたブログに突然アップされた不気味な投稿、ライブ配信者の奇妙な体験……といった、現代人にとって身近なものから垣間見える予測不能の闇と薄気味悪さです。
    そしてこれらの体験談の殆どは、「怪異の真相」が語られないまま終わります。正体が何か分からないという事は、霊能力のような「明確な対処方法」が存在しないという事。そして、狂言回しであるマンガ家(景山氏)に自らの体験を語ったところで、体験者は現在起きている怪異をどうにか出来る訳ではないのです。
    原作者の梨さんは、こういう「正体の分からない怪異」と、少し前に流行ったネット文化やSNSなどを怪談のギミックとして絡めるのが実に上手いです。梨さんの著書「かわいそ(笑)」でも、ひと昔前の匿名掲示板や、投稿サイトが登場する前の二次創作コミュニティ上で起きた奇妙な出来事について触れる部分があるのですが、これが実にありそうなシチュエーションで怖い。2000年以降のネット文化に親しんできた人なら、掲示板の奇妙な書き込みやスパムアカウントに対しては、ブロックを選ぶと思います。そしてその後の詳しい経緯を知る事はほぼありません。そういう結局意味解らん怪異を、ネットという身近なツールを絡めて語る事で、リアリティがひしひし迫ってくるんですよね。
    そしてこの作品では、あくまで聞き手である筈のマンガ家もまた、様々な怪談を聞いて回る内にちょっとおかしな事になっていきます。詳しいネタバレは避けますが、これが心底薄気味悪い。景山さんの日常系女性漫画っぽいさっぱりした絵柄も、かえって嫌な湿り気を生むのに大成功しています。
    ジャンプスケアもグロもない、分かりやすい幽霊も出てこない。でも間違いなく恐ろしい。かつて洒落怖が好きだった人なら絶対ハマる、一級のホラーコミックだと思います。

    • 1
  8. 評価:3.000 3.0

    絵柄と雰囲気は素敵

    ギフト券を頂いたので読んでみました。
    絵柄はスッキリ目でヒロインのビジュアルも可愛く、魔女の家周辺のロケーションも綺麗で穏やかで素敵。胸糞悪くなるような嫌なキャラが出てこない(モブにはちらっと居たかな)のも好感が持てます。
    しかし、話が全く進まない!今10話位だけど、ここまでに新しくやった事ってローブを新調したくらいじゃないかな。もだもだ片想いは嫌いじゃないけど、ここまで何も進展無いのはちょっと引っ張り過ぎかな~と。後、ヒロインの心の声が早口オタク臭すぎるのが多少気になりました。
    特に悪くは無いけど、これといって刺さるものも無い感じです。ただ物語の雰囲気は本当に穏やかで可愛らしいので、もどかしくて可愛いラブコメが好きな人にはオススメです。

    • 1
  9. 評価:5.000 5.0

    まさかの続編!

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    まさか令和になって「静かなるドン」の続編が出るなんて……!アプリ配信で再ヒットしたのは知ってたけど、まさかそっから新作出るとは思ってませんでした。今はこういうリバイバルヒットのパターンもあり得るんだな~。
    無印版のラストがほんのりビターエンドだったので、あれから後の静也達の物語が読めるのはシンプルに嬉しい!秋野さんとの再会はどんな風になるんだろうと、今から楽しみにしています。……ちゃんと秋野さんと再会するよね……?
    それはさておき、がっつり現代舞台になってても、紛れもなく「静かなるドン」テイストそのままなのが素晴らしい。読みやすく、かつ良い意味で先を推測出来ないストーリーテリングは、令和風にブラッシュアップされても全く色褪せていません。無印版で、893嫌いの秋野さんに正体隠して助けに入る……のパターンでウン十巻引っ張り続けられただけあって、読ませる描写は堂に入ってるどころじゃないです。
    かつての人気マンガの、年月を置いてから始まった続編は何かと微妙なものが多い印象がありますが、この作品に関してはその心配は要らないかと思います!

    • 4
  10. 評価:5.000 5.0

    バキなのにほっこり

    サブタイ何やねんこれwと思って読み始めたら、めっちゃ面白くて大好きになりました。
    バキ本編読んだの結構前なので、シコルスキー=人が使用中の電話ボックスに入ってきて戦う変な人、みたいな感じで覚えてたんだけど、この作品だと更に変な人だったんで笑っちゃった!もうずっとガイアとあのアパートで暮らしてて欲しい笑
    花山薫のも烈海王異世界転生も、スピンオフでも大体バトルものだけど(あれはあれで面白いからよし)、こういう笑えてほっこりするほのぼの路線もいいなあ。これ読んだ後、もっかい本編読み直したらガイアもシコルスキーも印象変わりそう……笑

    • 1

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