4.0
心正しき者、優しき者こそが
無能だ、と決めつけられているけれど、精霊は、導具によって操ったり、人間の都合で使い捨てしたりするものではない。祈ることで、心を捧げる。彼女の祈りには、自身の利益は全くなくて、ひたすら誰かのため、精霊のため、心を痛め、寄り添いたい、何かしたい、という真心だけのもの。精霊も人々も、利害ではない、こういう温かさがあってこそ、救われる。
-
0
20554位 ?
無能だ、と決めつけられているけれど、精霊は、導具によって操ったり、人間の都合で使い捨てしたりするものではない。祈ることで、心を捧げる。彼女の祈りには、自身の利益は全くなくて、ひたすら誰かのため、精霊のため、心を痛め、寄り添いたい、何かしたい、という真心だけのもの。精霊も人々も、利害ではない、こういう温かさがあってこそ、救われる。
過去に何があって失恋したのかは、まだ謎のまま。過去と現在が交互に描かれているが、この作品では違和感なく読み進められる。過去と現在のマッチングがよいせい。十年の歳月で変化したようだが、本質的には変わっていないヒロインの様子が、うまく描かれている。「未遂」とあるからには、互いに誤解をしたからなのかな。
人間、誰かに必要とされると、頑張れる。未経験で、シェフが勤まるのだろうか。会社人間だっただけに、おそらく料理はできないはず。それを熱意と意欲でのりきれるのか。
貴族といえど、爵位はあっても、家内は火の車。病の母と妹、そして、弟のために、必死でがんばるヒロインにエールを!結婚によって、生活レベルは上がるけれど、彼女の心に安らぎは訪れるのか。
最初から勝てない戦だったようだ。結果、捕虜にされるが、国を思えば耐えられる。でも、妹を助けるために売られた、となると話は別。前向きなヒロインだけに、難局も乗り切り、自分の人生を歩むのだろう、と信じたい。
設定が面白い。女性用の風俗。風俗という名称だけど、セラピーと考えれば違和感なし。果たして、彼女は、どう変わっていくのか。
養女としてひどい扱いを受けてきたヒロイン。結婚した相手からは、妻の役割だけを望まれる。この設定は枚挙に暇がないけれど、ヒロインの心が、どこか違う。役割を一心に努めよう、というのは他の作品と共通しているが、彼女は、もっと前向きになっていきそう。
痣があるから、と結婚できず、年齢を重ねていたヒロイン。家は火の車。そこに登場した結婚相手。否やはなく、すぐに結婚。妻の役目は果たすつもりだが、心はときめきなかった・・・はずが、いつのまにか、心惹かれ、トキメキまでも。
単なる幼なじみから、恋する人へとの変化。青春といえばそうだけど、遠慮、逡巡、思い込み、たくさんの枝道があるのが、この頃の恋。二人は果たして?
消えてもよい人間なんていない。けれど、作中では、他の場所で必要とされる人材、ということか。太陽系を司る存在からの擁護もあるのだろうから、うまく生きていけそう。
設定により、一部のジャンルや作品が非表示になっています
精霊魔法が使えない無能だと婚約破棄されたので、義妹の奴隷になるより追放を選びました