5.0
みんな違ってみんないい、癒される!
この作品は、二年前に事故で両親を亡くした柚木さんちの四兄弟のお話。
長男の隼、次男の尊、三男の湊、四男の岳の四兄弟は、それぞれ個性が異なり、それぞれの良さがあるのだ。
隼は、高校教師をしながら母親代わりとなり家事全般をこなしていて真面目で誠実。 4月生まれの尊と3月生まれの湊は年子の中学一年生で同じ学年なのだが、見た目も性格も全然異なる。尊は、背が高くイケメンで、秀才で、常に泰然自若でクールで大人びている。 湊は、背が低く明るくやんちゃでわんぱく、猪突猛進な自由人で一番子供らしい。 末っ子の岳は、小学一年生なのだが、達観しているような感じで落ち着いていて、わがままを言わないで我慢強く、お向かいのお爺さんとは将棋仲間で一番の親友で、時代劇が好きで渋い趣きがあって、お父さん感が漂う。
四兄弟みんなに共通しているのは、家族想いで正義感があり健気で誰かの役に立ちたいという気持ちが強く、困った時には心寄り添う優しさが溢れているところである。
湊と幼馴染の宇多のエピソードが好きだ。初めての彼氏が出来たけど違和感を感じて悩む宇多に対して、かけてあげた湊のセリフが素敵。『人を好きになるって、ありのままのそいつを好きになるってこと。 お前のことちゃんと見てねえやつのことなんかに振り回されるな!宇多は宇多なんだから!』うん、これには痺れてしまった。湊は、格好良いよ!
ほっこりとした柚木さんちの日常の中にも、時折ささやかな事件が起きるけれど、みんなで心寄り添い支え合って、ともに乗り越えていくさまが素晴らしい。 とにかく、ありのままでいいのだ、みんな違ってみんないい、それぞれのキャラが全て魅力的で癒される。
柚木さんちの四兄弟をずっと応援していきたい!!
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柚木さんちの四兄弟。