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お祭りの夜、マヤがカンナを引っ張り出して二人だけになったことにハルタは気付いてた。
カンナはマヤにポケッとついていっただけだろうことはわかっていても、寝ているのを起こしてでも話をしたくなるほどハルタの心にはさざ波が。星がきれいだと窓から危なっかしく身を乗り出していたのは動揺を押し隠したいからだったのか、カンナに抱き止められて落ち着いたような。
そして、誕生日に何をくれるの?というハルタの問い。これに素直に話ができていたら、この先の展開は変わっていたかも知れないのに、抱き止めたハルタの身体から「知らない匂い」がしたことで、日ごろ「知らないところで知らないことをしている」らしきハルタにちょっと意地悪な返事をしてしまうカンナ。
そして売り言葉に買い言葉の応酬から、「(一番好きな女は)お前とは言ってねーし」。
言葉にはしていないフワッとした恋の入り口にいた2人が意地を張り合った末に、ハルタがこれさえ言っていなかったら、カンナはマヤからの誘いを断れたのかな。切ない。。
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潔く柔く
013話
潔く柔く ACT2(5)