thereさんの投稿一覧

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31 - 38件目/全38件
  1. 評価:4.000 4.0

    将軍さまは健気な青年

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    仙女と交わると命長らえるというジンクス?に沿って、皇帝の命令で将軍に嫁がされたヒロイン(じつは嫁ぐのを嫌がった姉妹の身代わり)のお話です。ですが、ヒロインよりもむしろ、彼女のお相手のヒーローが健気で、幸せになってもらいたくなるキャラクターです。国に命がけで滅私奉公してきた人物で、軍人という立場から、自分自身の死についても覚悟が出来ており、妻に対して何かを期待するでもなく、綺麗なお嫁さんに怪我をいたわって貰えた事を嬉しそうにしています。彼女を喜ばせたくて、着物をプレゼントしてみたり、あの人を守って死ぬことができるのならそれで十分、と考えていたりします。ううっ、健気。そんな彼なので、部下や使用人に慕われていますが、孤独な立場で、唯一のお友達は愛馬、という状態です。ヒロインには是非、彼を長生きさせるだけでなく、幸福者にしてあげて欲しい、とヒーローに肩入れしてしまう作品です。

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  2. 評価:4.000 4.0

    ほぼ完璧な人柄のヒロイン

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    ヒロインは、滅びかけた元敵国に嫁ぐ王女様で、王女に相応しい立派な人柄です。ベルばらのオスカルみたいなキャラです。よく考えると、王女の嫁ぎ先が敗戦国の臣下の家というのはどうなのかと思います。自ら戦場に出て自国を勝利に導いたヒロインの扱われようとしてはだいぶ酷いですが、そこは好敵手として元々憎からず想っていた相手に嫁ぐ、という事で結果オーライと思う事にしました。無料分までしか読んでいませんが、私心のない立派なヒロインと比較し、お相手のヒーローが釣り合わない印象です。身分が、というより、人として幼く感じられます。無骨な武人という事なのかもしれませんが、自国の後ろ盾として嫁いでくれた妻なのだから、もう少し温かい声を掛けてあげたらいいのに、と思います。ヒロインを大切に想ってはいるようですが、圧倒的に言葉が足りません。個人的な恋愛感情以前に、ヒロインは自国にとって大切な人なのだから、気後れしている場合ではないでしょう。彼は自分の立場を理解しているんだろうか、と不安を感じます。ヒロインを引き受ける覚悟が全く感じられません。いまいちヒーローの社会性の低さが気になり、ヒロインの今後の苦労が思いやられます。

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  3. 評価:4.000 4.0

    枯れっぷりが尋常でない

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    年の差カップルのお話は、他でも見かけますが、ヒーローの枯れっぷりはダントツではないでしょうか。他の方々も指摘されてますが、設定された年齢以上に老けこんだヒーローです。見た目だけでなく、精神的にも何故か、ヨボヨボした印象です。ご結婚が遅い方にありがちなキャラだと思うので、ある意味リアリティがあります。さらに、ヒロインも若々しさに欠けるので、むしろ年の差はあまり感じられず、とてもバランスの取れたカップルです。ヒーローとヒロインよりも、2人を取り巻く使用人達のほうが生き生きと描かれているという、珍しい作品です。

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  4. 評価:4.000 4.0

    交際ゼロ日婚

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    という設定はよく見かけますが、現代ものだと、「偽装結婚」というような、かなり無理がある状況にしなければ成り立たないところを、昭和初期の物語としてあるため、現実的な事として読む事ができます。また、女性の場合は性に関する情報が少ない中での結婚だったでしょうし、ヒロイン夫妻のぎこちなさにも、説得力があります。書きかけて消した手紙の文字から相手の気持ちを推し量る場面がありますが、今のようにコミュニケーション技術の発達した時代ではないので、お互いに相手の心に近づく努力を丁寧にしていたのだろうな、と思いました。旦那様が軍人であり、今後戦争に巻き込まれて行く展開が予想されますが、重たいテーマをどのように描いていくのか、期待しながら読んでいます。当時の海軍の裏話的なエピソードや、豆知識が盛り込んであるところも楽しめます。

    • 2
  5. 評価:4.000 4.0

    結構笑えます!

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    無料分だけ、読ませて頂きました。父親は戦死、兄は捕らえられてしまった貴族令嬢のヒロインが、交渉手段として敵国に差し出され(本人としては乗り込んで)、仇討ちを謀ろうとするが、実は敵国は公爵家に王家が傀儡化されている状態で、若い王子(ヒーロー)と王女が国を取り戻そうと奮闘していた、というようなお話です。軍人の父親に似たヒロインは戦闘能力が高く、一緒に戦えるパートナーを欲している王子にはそんな彼女の勇猛さが刺さり、ヒロインを大いに気に入るのですが…この作品、シリアスなシーンで思わず吹き出してしまう要素があるのが特徴です。王子が廃人のようになった母親に挨拶に行くシーンが、某有名作品のワンシーンそのまんまだったり、王子がヒロインにボコボコにされて、鼻血を出したまんま「俺に惚れろ」と俺様スタイルを貫き通していたり。台無し感あふれる独特なセンスがマニアックな笑いを誘う、個性的な作品です。常にテンション高く元気なヒロイン、全力で悪人ヅラの公爵、事ある毎に「エレガーァァンス!」と声を上げる学園長など、登場人物がそれぞれに一生懸命な印象で、演劇を観ているような感覚もあり、色々な意味で楽しめます。

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  6. 評価:4.000 4.0

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    戦場から帰国したジャーナリストが高校教師として学校で働きはじめ、問題を抱える生徒それぞれと向き合って行くお話です。メッセージ性の強い作品で、主人公に限らず、登場人物の多くが饒舌で、考えや意見をよく語ります。(言葉として発しない場合でも、モノローグで語ります)。そのため、読者側が考えたり汲み取ったりする必要性は低く、分かりやすい作りになっています。豊かで安全なはずの国で、戦場の傷つけられた子ども達と同じ瞳をもつ子ども達の存在に気付き、深く関わっていく主人公の熱血教師。教育者の憧れの一形態なのかも知れません。

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  7. 評価:4.000 4.0

    恋と結婚

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    無料分だけ、読ませて頂きました。貴族のお坊ちゃまと平民のヒロインが、政治的な都合で婚約させられたが、実はお坊ちゃまはヒロインを気に入っており、場合によってはヒロインを殺しちゃっても結婚を阻止しようと母親が企んでいる事に気付いて、ヒロインを守るために冷たい態度を貫くという。そんな感じの内容です。お坊ちゃまは超絶美人のヒロインを手に入れようと頑張ってますが、ヒロインはお坊ちゃまが冷たい態度をとる理由も分からないので、たまに優しい一面を見せるお坊ちゃまにほだされつつも、いまいち信頼出来ないし、貴族社会で見下される自分の立場にもげんなりしています。単純に「結婚」をめぐる物語として読むと、ヒロインがお坊ちゃまに対して心動かされつつも頑なな態度を取り続ける理由は、わからなくもありません。ルックスが良く、ハイスペックなお坊ちゃまは、そこだけ見れば結婚相手として魅力ある男性と言えますが、格差婚のリスクが大きく、お坊ちゃまと結婚すれば、貴族社会で軽んじられ続ける高ストレス人生を送る事になります。また、せっかく始めて能力を認められている仕事も続けられないでしょう。何より、高圧的で支配的なセリフを吐いたり、ヒロインの気持ちはお構いなしで事を進めるお坊ちゃまは、ヒロインからすれば、傍にいて幸せになれる相手には見えないと思われます。感情的には恋心があって揺らぐけれど、「いや、これは絶対バッドエンドパターンでしょう」と理性で強引に回避しようとするヒロイン。さらに強引にヒロインを手に入れようとするお坊ちゃま。ヒーローとヒロインが結ばれる結末であるとしても、めでたしめでたし、とも思えず、むしろその後の結婚生活の悲惨さが想像されるという、珍しい作品です。

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  8. 評価:4.000 4.0

    タイトルどおり、初恋物語

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    美女と野獣と、人魚姫を混ぜたような設定で、真実の愛が得られなかったら死んじゃうヒーローは「暴君ネロ」というハイブリッドな物語です。暴君ネロ、と言っても、恵まれない幼年期を過ごしてグレた思春期男子を「暴君ネロ(笑)」と呼んでみた、というレベルの扱いで、たぶんあまり意味はありません。ネロは、女性と性的な関係を結んだ経験は豊富でも、まともに恋もした事がない様子で、真実の愛からは程遠い地点にいます。対して、手痛い失恋を経験しているヒロインは、ネロよりは大人ですが、元彼は一体どこが良かったのかわからないメガネキノコで、だいぶ男を見る目がなかったと思われます。そんな2人が「真実の愛」を探すストーリー。それはいつの時代でも人を惹きつけるテーマなんだな、と感じます。全体にうっすらユーモアが漂う作品で、気軽に楽しめます。また、成人男性の着ぐるみに少年が入っているようなネロのキャラクターは、女性受けする魅力満載かと思われます。…と、ここまで書いておいて何ですが、何しろ初恋物語ですし、全体的に若いコ向けの内容(恐らく「暴君」にわざわざ「王」と付け加えているのも、暴君、だけではイメージがわかない読者に対する配慮でしょう)と思われ、おばちゃんは途中離脱です。

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