thereさんの投稿一覧

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21 - 30件目/全40件
  1. 評価:4.000 4.0

    旦那様は、現代的なインテリ青年

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    無料分を読ませて頂きました。戦争で夫を亡くした未亡人のヒロインが、老舗料亭の家業の存続のため、まだ19歳の学生の旦那様と結婚し、料亭を立て直すお話です。夫婦といっても、家同士の繋がりを作るための結婚なので、まずは仕事上のパートナーとしての関係性から築かれていきます。全く色気のない関係性からのスタートですが、ぎこちないながら、2人の距離が少しずつ近づいていく様子を見守る感じの作品です。料理人のヒロインと、若き経営者の旦那様が、戦後、社会進出していく女性とそれを後押しする若い世代のインテリ男性として描かれており、色恋要素だけではない、豊かな作品だと思います。

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  2. 評価:4.000 4.0

    大御所の作品

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    沢山の登場人物が出てきますが、私は蝉丸というキャラが好きでした。おちゃらけポジションで、作家さんのご年齢が高いためか?だいぶオジサンくさいふざけ方をしていて、カッコよくはないんですが。不遇な幼少期を送っているにもかかわらず、愛情を求める側ではなく、愛情を注ぐ側にいられる青年です。報われない片思いをしていて、その女の子を抱き止めた拍子に、うっかり抱きしめてしまうシーンが切なく、印象的です。登場人物を極限状態に置くことで、それぞれのキャラクターの人間性が、わかりやすく表現されている作品です。

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  3. 評価:4.000 4.0

    なにしろ小説家ですしね。

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    槇生の視点に共感するひとと、槇生の姉の視点に共感するひとに分かれるんじゃないでしょうか。「そんな当たり前の事もできないの」という姉はマジョリティで、槇生はマイノリティ。槇生は、常識に疑問を挟まず、当たり前の事を何事もなくソツなくこなすタイプの人物ではありません。会社の雇われで働いたら、間違いなく不適応を起こすタイプと思われます。とても正直で、誠実なので、「あたりさわりない事を適当」に言うことはありません。そんな彼女が、両親を一度に失った姪の朝ちゃんを引き取ります。姪が気の毒だからとか、叔母として放って置けないからではなく、相応しくない場所に多感な年頃の子を置きたくない、というような動機です。通常なら、槇生のようなタイプの人間にとっては、最もあり得ない選択と思われますが、想定外の出来事が、彼女の生活に変化を与えます。血縁という、選択の余地のない人間関係を含む、人との繋がりについて考えさせられる作品です。

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  4. 評価:4.000 4.0

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    「本の虫」という事で、社交は苦手だけれど、知識が豊富なヒロイン。その豊富な知識を生かし、王太子の政務を支えます。家族からも、パートナーからも愛されているヒロインで、安心して見守る事ができます。ヒロインの家は、家族が全体的に学者気質で、知識欲はあるものの上昇志向には乏しいため、華やかな表舞台には立たないけれど、王家のブレインとして機能しており、ヒロインはそんな家族からも強力に守られています。フンワリした可愛いイメージのヒロインですが、後ろ盾も含め、最強キャラと言えます。

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  5. 評価:4.000 4.0

    ご安心下さい。幼女には手を出しません

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    政略結婚&年の差婚の物語です。ヒロインがまだ10代で、旦那様は30代の大人なので、旦那様側は幼い妻との関係性を育てたり、彼女が成長するのをゆっくり待っている状態です。いくら妻とはいえ、あまりに幼いので、だいぶ手を出しづらいご様子です。幼いヒロインが、様々な経験を重ねながら成長し、旦那様に庇護されるだけの存在ではなく、パートナーとして機能していくようになっていく物語です。女性としても、ベテラン女子の方々からのアドバイスや入れ知恵もあり、旦那様を煽る事もできるようになって行きます。ヒロインの成長物語を楽しむ作品です。

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  6. 評価:4.000 4.0

    贅沢な作品です。

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    漫画に限らず、織田信長を描いた作品は沢山あると思いますが、この作品は、かなり自由度高く作られています。現代からタイムスリップしてやって来た主人公が、信長の料理人として歴史に関与し、最終的には歴史を変えてしまうという、ファンタジーならではの振り切ったストーリーです。確かに信長だったら、未来人の作る、当時としては奇天烈な料理に興味津々になっただろうし、多少素性は知れなくても、そんな料理人なら雇い入れただろうな、と突拍子もない設定に納得してしまいます。本能寺の変がなぜ起こったのかについても、斬新な解釈がされており、漫画ならではの世界を楽しませてもらえる作品です。主人公の作るお料理も工夫が凝らされ、また美味しそうに作画されており、グルメ漫画としても質が高い作品です。敢えて難を言うなら、主人公が出来過ぎた人物なので、私なんかは、かえって魅力に乏しいと感じてしまうけれど…いや、この作品の主人公は、信長だったのでしょうね。

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  7. 評価:4.000 4.0

    いや、それよりも

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    ヒロインご夫婦のことよりは、不倫相手の女性のご家庭のほうが、気になってしまいました。障害のある子を抱えて、不倫がバレて離婚する事になったら。ヒロインご夫婦は離婚して、旦那さんが不倫相手とその子どもを引き受ける覚悟はあるのでしょうか?たぶんないよね。レス問題どころの話ではないのでは。修羅場、賠償、裁判沙汰。…う~ん、恐ろしい。えらい気軽に深刻なリスクを負ってますが…。

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  8. 評価:4.000 4.0

    コメディとして読むと面白い

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    心の声が聞こえるという設定のヒロイン。強面の陛下の心の中もまる聞こえで、厳しい態度を取っていても、ヒロインにベタ惚れなのが当人にバレバレというお話です。陛下がボケ、ヒロインがツッコミ、という形のコメディとして読むと、センスある笑いを楽しめます。ただ、陛下があまりにも政治家としては拙いので、あっという間に足元を掬われ、陥れられてしまいます。読者からすれば、ナメられないように虚勢を張っているけど、ものすごくピュアな陛下だと言う事は分かっているので、まあねえ、そうなるよねえ、と不思議は感じませんが、一国の施政者としては、だいぶ間抜けと言えます。しかも、心の声が聞こえるはずのヒロインも、肝心な時に機能せず、あっという間に騙されます。そんな2人なので、どちらかと言えば、追われてたどり着いた潜伏先の村で、ひっそり仲良く暮らすほうが、本人達も幸せなんじゃないかな、と思う次第です。

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  9. 評価:4.000 4.0

    良い作品です

    あまりこのジャンルの作品は読まないので、他の作品との違いは分からないのですが、画力が高い、という事は感じます。また、全体的に探偵と相棒刑事のボケ・ツッコミで構成されており、テンポ良く作られています。推理もスッキリしているし、申し分ない作品だと思うのですが、多分、わたしはターゲット層から外れ過ぎているのだと思います。昭和生まれで、子どもの頃にアガサ・クリスティとか、エドガーポーとか、コナンドイルとか、松本清張とか、江戸川乱歩とかに触れた世代だから。素直で健全な、少年少女におすすめの作品です。

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  10. 評価:4.000 4.0

    プレゼントには向かない

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    他の方のレビューを読んで興味を持ち、読んでみました。存じ上げませんでしたが、かなりの話題作だったんですね。こんな漫画があるよ、と家族に話したら、中学生の娘が、知ってるよ、うちにあるよ?と言ったので、びっくりしました。ここで描かれている家族の不穏さは、明らかに限界突破している家庭内の状態を、当事者家族達は日常として受け入れている、という所から醸されていると思われます。究極にリアリティあるホラーです。陰鬱な気分になるには、うってつけです。うちの娘は、この漫画を友達の誕生日プレゼントとして買ったとの事で、「絶対読んだことないような漫画がほしいって言ってたから買ったのに、今になってひかるが死んだ夏がいいって言い出してさ~」と愚痴っていました。我が家もホラーです。

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