4.0
63話までの感想
複雑な家庭環境、記憶喪失、兄に恋心。
現実にありそうでなさそうな非日常の設定が絶妙で、心理描写やストーリー展開もうまい。
主人公は、記憶をなくす前の自分は自分とは全くの別人みたいに思えるし、嫌なヤツに思えるし、記憶がないから自分が空っぽのようだし。
過去に何があったのか、記憶を取り戻したらどうなっちゃうのか、兄への想いや妹との関係はどうしたらいいのか、今は素直な自分で、不安や葛藤を抱えながらも前向きに生きる主人公。
物語は基本的に主人公目線で、複雑な状態の日常の中、素直な心境が描かれていて、感情移入しやすい。記憶をなくす前の主人公のことも悪ぶってしまう何かがあって、根は今の主人公と同じいい子なのではないかと思えてくる。
最初はどうかなーって感じだったが、読み進めていくと、主人公と同じように「これからどうなるの?」と続きが気になってくる作品。
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シックス ハーフ