5.0
10話がカギに
タイトルにもあらすじにも正直に言えばそんなに惹かれた訳じゃなく
無料分がかなり多いから読もうかなという感じでこのお話に入っていった。
案の定、1話を読んだ限りでは多分無料分の終了まで持たないなと。
絵は綺麗で、ヒロイン椿のビジュアルも性格も嫌いではないけど
どっぷり浸かるほどの気持ちも湧かなかった。
相手役と思われる斗真さんも好きなビジュアルではあるものの(切れ長の目が好き)
椿の母の養子と言っても、ふーん、それでって感じだった。
だが、つまらない訳では無く、椿の不愛想だけど気持ちの優しい人柄や
椿の実母である百合子さんから別れた娘を見てきて欲しいと命を受けた斗真さんも
見かけに寄らず実直なのかなと思い始め、
少しずつこのお話の中に自分が入り込んでいくかもという気持ちを持ち始めた頃10話に出会った。
斗真さんから百合子さんに佐助さん(椿の父)を会わせたいとの話があり、一旦会わないと断言した椿だったが、
お父さんの入院準備中に、引き出しから20年以上前の写真が見つかりハッとする。
お父さんは椿に何も言わなかったけれど、本当はずっとずっと百合子さんを思い続け忘れられなかったのではないかと。
その写真は父と母と椿がとても幸せそうな姿で映ったものと母一人の写真だった。
お父さんは重い病でもう長くない事を知ってしまった傷心の椿を打ちのめす程の衝撃だった。
そして二人を逢わせてあげようと決心する。
当日、斗真さんは世間に隠れ母を連れて来る。
病室のドアからそれこそ消え入りそうにひっそりと姿を現した百合子さん。
長い年月を超えて再会した娘と母だが、
それよりも私は佐助さんと百合子さんが時を超えてまだ想い合ってる姿に涙が止まらなかった。
大袈裟な描写は無いのに、これを書いている今でも涙が出てきそうなほど私の感情を揺さぶった。
今でもこんなに愛し合っているのに、家の為に政略結婚を選び夫と娘を置き去りにしなければならなかった心は本当に張り裂けるほど辛かっただろうと。
思えば思う程涙があとからあとから溢れて困るほどだった。
そしてここを読んだ瞬間、きっと課金しちゃうだろうなと思った。
お話はまだ序盤。
これから椿がどんな風に百合子さんと関わっていくのか。
斗真さんやあと二人居る百合子さんの養子との絡みはどうなっていくのか。
誰と恋をするのか。
俄然興味が湧いてきた、今日です。
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8





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乙女椿は笑わない