5.0
尊くてお気に入りの作品
設定や伏線が甘くて、ありゃ、これはどうなっているのということがたまにあり、興が削がれることもあったのがちょっと残念。でもそんなことを差し引いてもとてもとても楽しめました。
登場人物皆んなの子ども時代が尊すぎます。リアの世代の子どもたちの純真無垢な可愛らしさ。カイテルの世代の子どもたちの悲劇的で胸を締め付けられるようないじらしさ。大人なリアの影の声が物語を盛り上げます。リアとカイテルの父娘の物語は愛情いっぱいです。他の登場人物たちの愛憎入り乱れる物語は読者の心を揺さぶります。
最終章では、リアはアヒンと結婚し北帝国に住みます。他の展開が良かったなぁと思いますが、それはそれ。自分で他の展開を想像したり、物語のその後を想像したりして楽しんでいます。例えばハベルが帝国を攻撃し、皇女リアが帝国を救うとか。
楽しいお気に入りの作品です。
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