5.0
色褪せない名作
もう20年くらい前の作品になるのか。それでも、まったく褪せることのない作品たちだと思います。「夜に散歩をしないかね」が好きですねぇ。読んだ当時は子供で、最後の「僕のおばあちゃん」というセリフの意味がわからなかったのですが、それもいい思い出です。
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23415位 ?
もう20年くらい前の作品になるのか。それでも、まったく褪せることのない作品たちだと思います。「夜に散歩をしないかね」が好きですねぇ。読んだ当時は子供で、最後の「僕のおばあちゃん」というセリフの意味がわからなかったのですが、それもいい思い出です。
読めば読むほど面白みが深まる作品だと思います。そして表紙をはじめとするカラーイラストがもう美麗の一言。何度も手に取ってページを開きたくなる作品です。
私なんぞが語れるものではないですが。
『エヴァンズの遺書』が好きです。時代が移ろっていき、その中で取り残されたように姿を変えないエドガーたちの存在がラストで急に浮き彫りになる感じが、美しいながらゾッとします。でも、やっぱり美しいな。バラの村のヴァンパイヤたち。
ストーリーだけでなく、絵のタッチもかなり好きです。伏せたまつ毛のあの分厚い感じとか。
表題作もいいのですが、一番好きなのは長い三つ編みの女の子のお話。過干渉気味の母親、それを突き放せないヒロイン。それでも自立を予感させた矢先の、突然の別れ。切なくなると同時に、ヒロインを支えてくれる存在がいることにホッとし、温かい読後感を味わえました。
一人を楽しむ女性たちの物語。独身、というだけでなく様々な立場の彼女たちが、時に楽しみ時に悩む姿に、共感したり憧れたりできるのが楽しいです。女性だけでなく、男性にもおすすめしたい作品。
歳の離れた好きな近親の好きな人、というのは谷川先生の一つのテーマなんだろうなぁと思います。
男性が、自分をひたむきに慕ってくれるヒロインに少しずつ絆されていく過程が、丁寧に描かれていて好きです。
谷川先生のデビュー作、世界観も絵のタッチも、とにかくもう「好き」の一言。
歳の離れた兄への恋心。抑えるつもりがつい漏れ出てしまう、それがわかっているのかいないのか、いつもうまく掠める兄。
谷川先生は同じテーマでいくつか作品を描かれていますね。思い入れのあるテーマなのかなと思います。
アニメから原作を読みはじめました。まず賄いさんであるキヨちゃんが可愛くて。それから出てくる賄いが美味しそうで。花街の悲喜こもごもが、かわいらしいけどどこか深いタッチで、優しく描かれていると思います。
ぶっきらぼうで一見周囲のことに無関心に振る舞うけれど、実は義理人情に篤い正義感。その上博識なマオマオが、後宮で出会った人たちに磨かれて成長していく様子がとても面白い! 事件を鮮やかに解決していくのも爽快感があります。
とにかく青春が詰まっている感じ、応援したくなる主人公たちで、読んでいる間ドキドキキュンキュンが止まりません。ハニーレモンソーダって、いいタイトルをつけたなぁと思います。
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藤田和日郎短編集 夜の歌