4.0
予想外の・・・!
タイトルから想像される内容と全く違ったストーリー
展開で、(いい意味で)裏切られました。
9歳にして政略結婚でアルノー伯爵家に嫁がされた
貴族令嬢のビアンカ。
相手のアルノー伯爵ザカリーはずっと年上で、子供
のころから家庭の愛情に恵まれずに育ったという男性。
身近に母や姉妹といった女性の存在もなかったため、
幼い妻にどう接していいか困惑していました。
その上、自身は軍人という身分から常に戦場に出ていて、
領地に帰ることは稀。
その埋め合わせのように、伯爵はビアンカの望むことは
なんでもさせるようにと臣下たちに命じたのです。
名ばかりの妻として遠い異国にただ一人残されたビアンカ。
本来ならまだ家族の庇護のもとに、自由な子供時代を送って
いるはずの年ごろなのに、ここでは侍女も教育係の女性もいず、
頼れるのは、嫁入りの時から付き従って来た乳母だけ。
寂しさのあまり、裕福な実家での生活そのままに贅沢な生活を
続けます。
この乳母がまた、お嬢様には忠実ながら、婚家の伯爵家を格下
と見下し、ビアンカの浪費や子供らしい我儘を諭しもせず逆に
増長させてしまいます。
そのためビアンカはアルノー伯爵家の人々からの反感をかって、
「悪女」のレッテルを貼られて孤立することになってしまうのです。
夫のザカリーはあいかわらずの戦場暮らしで、夫婦としての生活は
おろか、ろくに顔を合わせることもないまま年月が経っていきます。
そして突然の夫の戦死。
当然ながら後継ぎの子をなすこともできなかったビアンカは、
夫の身内によって容赦なく城を追われてしまいます。
返還されるはずの莫大な持参金も理不尽にも没収され、たった一人の
味方だった乳母もすでに世を去っていて、ひとりぼっちの最期を
迎えたビアンカ。
このあたりはあまりにも可哀そうで・・・。
ただ、その時ビアンカは奇跡的に18歳の時の姿で蘇ることに。
後継者である子供を産めなかった妻の運命を痛感した彼女は、
二度とその悲惨な人生を繰り返すまいと誓って、「夫」に
ある提案をします。
実際に面白くなるのはこの二度目のビアンカの
生き方で、それまでは正直「いつやめようか。」と
思っていました。www
私の感想としては、我慢して読んで良かった、かな。
まだストーリー展開にじれったさは多々あるものの、
もう少し読んでみてもいいかと思ってます。
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結婚商売