5.0
予測不能
一見したところ、表紙の女の子の可愛い表情に騙されて、
(でも、よく見たら、これも実はかなりエグイ!)
作品紹介の不穏な文章(と、不気味なタイトル)
とのギャップに驚いて開いてみたら・・・うわぁ!
ホラーというか、ジャンルは決めにくいのだけど、
ともかくゾクゾクしてくる。
目に見える怖さじゃなく、何かこう、心理的に直接
突き刺さってくるような(うまく言えませんが)。
女子高生鹿ノ子の兄・騎一郎は、年の離れた妹を
とても可愛がってくれていたのですが、若くして
病死します。
その兄を看病して看取ってくれた”恋人”聖を、
彼らが住んでいた家に訪ねた鹿ノ子。
初めて会った聖は、もの静かで優しい印象でしたが、
そこで鹿ノ子は、聖の背後に憑いている黒い影に気づきます。
それは、鹿ノ子を追い払おうとしているように見えて、
鹿ノ子は直感的に、その影を兄の亡霊だと思うのですが・・・。
それにしては、影は聖を殺そうとしたりという不可解な行動を
とり、鹿ノ子を戸惑わせます。
聖を守ろうとした鹿の子の前には、次々と謎が立ちはだかり・・・。
騎一郎の元恋人だったという女性・南が登場し、鹿ノ子は彼女と
ともに騎一郎と聖にかかわる秘密を解き明かそうとします。
これまで聖とかかわった人々と知り合ううちに、それぞれの
証言で浮かび上がる聖の正体は、矛盾に満ちていて、さらに
生前の騎一郎や鹿ノ子の両親に関する秘密も加わって、
今後の展開の予測がつきません。
続きが気になって、どんどんハマりそう。 ヤバい!
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兄だったモノ