5.0
懐かしくも新鮮
高校生の頃読んでいました。
当時ハチにイライラさせられました。アラフォーになった今、ハチの自由奔放さ真っ直ぐさが素直でない私には眩しすぎたんだなと気づきました。そうはなれない自分に対する苛立ちでした。
ナナの内に抱えた葛藤や弱さ、平穏な家庭で育った人には伝わらない空虚感と危うさ。私は今も共感する点が多いけれど、子育てし年を取ることで少しずつ変化してきた所もあります。10代の頃感じたハチ(のような人たち)に対する嫉妬や羨望は諦めになり、やがて自分のような境遇や気質の人に対する理解や共感というかたちに変わりました。
完結していないのは残念ですが、だからこそ想いを馳せられる作品なのかもしれません。ナナと奈々のこの先を見守りたいです。
- 0