チールーさんの投稿一覧

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11 - 20件目/全402件
  1. 評価:4.000 4.0

    NEW
    心の美しい二人

    設定としてはもう、この上ないほどに『よくある』ものです。しかしながら、余計な寄り道がなくどんどん読める点や、美しい描画、何より主人公とお相手の皇子の心持ちの良さがこの作品の魅力です。

    民のための政治を行おうと努める第二皇子の勇豹様と、それを支える妻の主人公。二人の優しさと芯の強さが好きです。皇子側近の忠真も色々とグッジョブで好感が持てます。

    実は主人公は死に戻りをしていて、一度目の人生では目を向けなかったことを二度目では大切に拾っていきます。そうすると一度目では見ることのなかった世界が開け、事態が好転していきます。
    このエピソードは、私たちの生活の参考にもなると感じました。死んで戻らなくとも、今生きているこの時に、小さなことでも一歩踏み出す勇気を持てたら。

    一度目の人生では勇豹様とほとんど顔を合わせなかった主人公が、二度目では心を寄り添わせようと自ら進んで側へ行きます。その距離感にまんざらでもない勇豹様のご様子が微笑ましく、読んでいて顔が綻びます。

    • 5
  2. 評価:5.000 5.0

    NEW
    嗚呼、癒される。

    心にじんわり響く、温かいお話です。
    仕事を終えて帰る前のホスト君と、これから出勤の社畜君が、毎朝、牛丼店で出会う。推しの漫画の話をしながら一緒に朝定食を食べて、「行ってらっしゃい」「おやすみなさい」とお店の前で別れる。
    二人の関係は終始ほのぼのしていて、その優しさに読んでいて癒されます。

    それぞれの仕事や学校(ホスト君は大学生)のエピソードなども盛り込まれ、二人の人間性がさらにわかっていくにつれ、よりいっそうハマります。
    私は特に、社畜君の控えめな善人ぶりにグッときます。縁の下の力持ち、好きです。

    二人を密かに観察する牛丼店の店員さん(腐女子)と共に、これからもこの二人をつぶさにウォッチングしていけたら幸いです。

    • 0
  3. 評価:5.000 5.0

    興味が尽きない

    構成のしっかりした興味深いストーリーです。主人公の辛い境遇が語られ、続いて心に響く優しい思い出話があったかと思えば、いくつかの謎が浮上してきて、そこに両家の歴史や思惑が絡み、さらには日本のとある伝説で有名なあの女性の名前までが飛び出して、もう続きが気になってどんどん読んでしまいました。あれはどうなるのか、そっちの件の真相は何なのか……と、知りたいことが次々にやって来ます。

    天水家には、ある特徴を持った娘が生まれることがあり、主人公がまさにその娘です。
    娘たちは代々、ある理由でその身を家業の繁栄に役立ててきました。主人公も例外ではなく、家のために身を削っています。
    しかしその貴重さを大切にされるどころか、必要な時だけ搾取され、普段は実の親兄弟から化け物扱い。その仕打ちが本当に酷い。

    父兄に命じられ、主人公に思わぬ相手との縁談が持ち上がります。相手の男性を大切に思い、自分の不幸な身の上に彼を巻き込みたくない主人公は、父親にある言葉を告げます。
    一方で、相手の彼にも、ある秘密が……。

    主人公と相手の男性の心がとても美しく、双方に好感が持てます。
    セリフひとつひとつの言葉選びがよく考えられていて、ストンと腑に落ちたり、ぐっと胸にきたりします。
    作画も美しく、ストーリーによく合っていると感じます。これからも配信されるたび読み進めていきたい作品です。

    • 11
  4. 評価:5.000 5.0

    NEW
    優しい世の中になりますように

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    子供を愛し育てている、育ててきた全ての親御さんに敬意を表しながら、レビューを書かせていただきます。

    この作品は作者さんの実体験を元に描かれており、障害児を育てる親御さんの心情がとても正直に、率直に語られていると感じました。綺麗事ではない感情や、親として立派ではない姿も包み隠さず描かれていて、その勇気に拍手を送りたいです。

    人はとかく親を『親としてどうなんだ』と批判しがちですが、親も成長途中の一人の人間であり、特に最初のお子さんの場合はある日突然に親という立場になったばかりなわけで、性急に『親として』を求められすぎても苦しいですよね。
    初めての育児と向き合い、驚いたりパニックになったり疲弊したりしながら、それでも我が子は可愛くて、歯を食いしばって耐えたり納得して受け入れたりして、こだわりを捨てて、自分の器を少しずつ広げて、そうして親になっていく。この作品の主人公夫婦もまさにその最中なんだと思います。

    私はここのレビューについて、皆さんがそれぞれご自身の体験を書かれていることでとても有意義な場になっていると感じました。
    むーちゃんよりも重度の子を育てている親御さん、軽度の子を育てている親御さん、夫が非協力的だという話、周囲の不理解、どのレビューもじっくり読ませていただきました。願わくば、同じ境遇で子育てをしている方、将来子供を産み育てていこうという若い方、子育てとは無縁の方も、一人でも多くの方にこの作品とこちらのレビューを読んでみてほしいです。大人たちがみんなで子供を愛し育てていける社会になりますように。

    • 0
  5. 評価:5.000 5.0

    レビューの賛否が面白い

    レビューを読んでみると、絶賛している人と何がいいのかわからないという人の意見があまりにも両極端で面白かった。
    まず、男性からの評価は低いでしょうね。徹底的にこき下ろされてますから。あと、こういう男性に出会ったことがない女性も、この漫画の醍醐味はわからないと思います。
    高評価をつけている人はたぶん、現実でこういう男と関わったことがある女性たちでしょう。この手の男に嫌な思いをさせられたことがある人には、この漫画はもう最高のスカッとですよね。
    ここのレビューは、なんだか投稿者本人たちの有りようが透けて見えて面白かったです。特に男性が女性たちの高評価に苛立ちながら毒を吐いているであろう文章が、ありありと手にとるようにわかって(笑)

    • 10
  6. 評価:3.000 3.0

    あともうちょっと

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    ウエディングプランナーの主人公が、自身が勤める会社の専務と偽装結婚をするお話です。
    提案者は他でもない、専務の父親である社長。次期社長である息子に足りないものは愛であり、あなたにはそれを教える立場になってほしいと、まるで新プロジェクトの担当者に任命するかのような依頼。そしてそれをやり甲斐ある任務だと引き受ける主人公。結婚ってそんなノリでいいの?というツッコミはさておき、ストーリーはテンポ良く進んでいきそうな予感です。

    無料4話を読みました。
    結婚をする2人のやり取りがほとんどないまま無料分が終わってしまうので、この先を読むかどうかを決める判断材料に欠けます。あと1、2話の無料があってくれるとだいぶ違うのにな、という感想です。

    • 11
  7. 評価:5.000 5.0

    期待を込めて

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    美しき皇帝と勇ましい妃嬪の、謎解きミステリー。

    たくさんの武具と共に後宮入りした、たくましい主人公。性格は明るく誰にも分け隔てなく、いつも前向きな姿勢に好感が持てます。
    ところが実は、主人公は悲しい運命のもとに生まれていて……。

    主人公のこの性格の良さは、強く大らかに育ててくれた老師と、いつも美味しい料理を作ってくれた侍女の明明の存在があったからこそ。また、引き離される運命にありながらも娘の無事を願った母親の愛にも護られたのかなと感じました。

    陛下が見目麗しい。まつ毛がお美しいです。
    高貴なお方ながら気さくな陛下は、溌剌とした主人公をお気に召したご様子。今はまだ男女の雰囲気ではありませんが、この先の恋愛要素にも注目していきたいです。

    陛下は主人公の勇ましさを見込んで、とある事件の調査を依頼します。後宮で起きている不穏な出来事の真相は? 今後の謎解きに期待が膨らみます。

    • 8
  8. 評価:4.000 4.0

    主人公が魅力的

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    孤児院の存続を願い出る貧しい伯爵家の令嬢と、女嫌いゆえ社交界での虫除けを所望する侯爵の利害が一致して、2人が恋人同士を偽装するというお話です。
    ストーリーとしてはよくあるパターンですが、主人公が魅力的でつい読み進めてしまいます。

    主人公のクレアは、大変な境遇を強い心で乗り越えてこられたからこその、芯のある美しさを持っています。特に笑顔が印象的。自然を愛したり、子供たちに優しかったり、小さな喜びにもうんとはしゃいで喜ぶところなんかも好きです。

    • 9
  9. 評価:5.000 5.0

    全話読みました

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    難しいテーマに正面から挑んだ力作だと思います。賛否両論は、制作側も覚悟の上かと。

    小学生時代の描写は、目を背けたくなるほどリアルです。幼稚で身勝手な6年生の集団と浅ましい教師たち。健常者の子供たちの人間関係からして問題だらけで、まして障害を持った子が加わって平穏無事にいくはずなどない。せめて大人たちに教育者としての人間性が備わっていなければ、到底無理なことです。
    印象的だったのが、女性教師が『しょうこちゃんはノートでやり取りするよりも手話を使った方が楽だから、みんなで手話を覚えましょう』と提案した時、健常者の女子生徒が『私はノートでやり取りした方が楽なんですけど』と言った場面。確かに障害者を無条件に優先するのはおかしいことなのではと、ハッとしました。耳が聞こえないながらみんなの中で一緒にやっていく障害児はもちろん大変だけれど、それをサポートする周囲もまた、12歳の子供。健常だからと無条件に負担を強いるのは間違っているのではないだろうか、どちらの子供も少しずつ負担を分け合ってやっていく方法を、大人が間に入って一緒に考えるべきなのではないかと考えさせられました。

    主人公のしょうやは、子供時代に酷い行いをしました。しょうやはそれを抱えて大きくなり、それは生きる意味を見失うほどの存在となって、やがて自死という悲しい選択が脳裏に浮かぶまでになります。
    他の子たちも、どこかでそれを引きずっている。明るく振る舞っていても、心の奥深くにはそれがある。
    聴覚障害のしょうこもまた、抗えない自己否定に苦しみます。いつも謝ってばかりいることを健常者の女子からきつく指摘される場面では、読んでいて胸が痛みました。その女子の言いたいこともわかるんです。ちゃんとぶつかって来いっていう思いが込められていることも。けれど、しょうこには難しかった。一人では何もできなくて、ずっと周囲の負担になっていて、自己肯定感なんて微塵も持てずにいて、存在そのものを『ごめんなさい』と思ってしまっているから。

    子供というのは、往々にして残酷なものだと思うんです。大人に近づいていく過程で、当時の自分の残酷さを思い起こして震え上がってしまうような、そんな記憶を持つ人もいるはずです。
    それぞれがその記憶をどうやって消化していくか、お互いを許し、自分を許していけるか。そんなことを考えさせられる、物語のラストでした。

    • 6
  10. 評価:4.000 4.0

    私もヤングケアラーでした。
    ある日突然、今日からあなたが全ての家事をするんだよと言われました。小学校高学年の時でした。なまじっか家の事情を理解できる年齢だからこそ、それをストンと受け入れてしまい、なんの疑問も持たないままに全てを担いました。
    今思えば、本当に大変な毎日でした。でもその時はただ毎日をこなすことに一生懸命で、自分は本当はそれをしなくていいはずなんだとか、不当な負担を強いられているだなんて、考えもしませんでした。
    大人になってみて、当時の自分を客観的に可哀想だと感じています。辛かったよね、と、子供の頃の自分に言いたいです。
    当時は『ヤングケアラー』なんて言葉は無かった。現在は、当時よりは世間に認知されているでしょうか。そういう立場に置かれている子供が、一人でも多く公的にサポートしてもらえますように。周囲の大人たちに助けてもらえますように。

    • 7

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