まさか借金で屋敷を売り払うとか…?
あの父親だから、良いことが何ひとつ浮かばない…
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まさか借金で屋敷を売り払うとか…?
あの父親だから、良いことが何ひとつ浮かばない…
お嬢様が去っていった。
しばらくは貴族の集まる場所には出ていけないかもね。
それこそドレスにワインをこぼされたりしてみたら
いい。
これをきっかけに、貴族のお嬢様おぼっちゃまたちの教育のカリキュラムも大幅に見直されたのかもしれませんね。
王様もこれに懲りて、少しは慎重に物事を決めるようになったかしら?
お姉さまは特に今回のことで動いていなかったみたいだけど、ちょっとくらい手助けはしたかもね。
ギリギリまで証人を探していた弟に変わり、
婚約まで弟のかわりに姉が取り仕切ったりしていたんじゃないかなと勝手に思ってます。
王様は、さすがのところで民の言葉に耳を貸すのね。
「貴族の私と卑しいもののどちらを信じるの?」
なんて、最低なことを王様の前で平気で言っちゃう
お嬢様。常日頃のお父さまの教えの賜物ですものね。
この国はどんな国だよと思ったけど、まだまだ
市民に耳を貸す明るい未来が待っていそうで
安心しました。
あれだけ長い間看病してもらったなら、重症のお母さんだって主人公の顔を覚えてるのかも。
子供たちは薬草を摘み、主人公からあれだけ指示を受けたんだから絶対に顔を忘れないんじゃないかな。
主人公とお嬢様の顔が似てないのもよかったのかもね。子供たちにもわかりやすい、ふふふ。
さて、このあとどうなったのかな、楽しみ。
ところでお姉さま、みんなの知らぬところで
密かに動いてましたよね?
これはもしや、お姉さまが動いたのでは?
弟がお姉さまに頭を下げて力を借りたのかも。
王様の前で誓わなければ、この婚姻は無効になるの
かな。
公爵さまのこの後の発言が楽しみかも。
お姉さまは、あのお嬢様を婚約者候補リストから
早々と外してたんでしょうね。
あのお嬢様よりは、過去の12人の婚約者のほうが
まだ弟の嫁として望みがあると思っていたのでは?
きっと。
食事中に主人公に年離れた人を紹介しようかと
お姉さまの前なのに本性丸出し。
さすがにお姉さまの注意で黙ったけれど。
お姉さまなら、こんな意地の悪いお嬢様が義妹なんて冗談じゃないでしょ。
王からの結婚の承諾を得てからは、安心して義姉に
なるお姉さまの目の前でもメッキを剥がすお嬢様。
こんな醜いお嬢様の姿を見たら、期間は1週間、
弟だけでなくお姉さまもどうにか動いてもらえませんか?
こんなお嬢様が牛耳る国なんてイヤだ…
あの方、王様だったの?こんな人の話を聞かない
王様なんてイヤだよ。
どうせ伯爵パパの耳打ちなんでしょ。
主人公は去るつもりになっているし、
さて公爵さまはどうやって撤回してもらう?
「早く〜」と文句言いながら待つだけの姿を
誰が証明してくれるのか。庶民が王に掛け合うなんて
時間さえ普通は与えてくれないはず。
まさかのお嬢様の使用人を証人に?なんてことは
まずないしね…
伯爵さまのお手並み拝見ですね。
おじいさん1人に聞いて決めちゃうの?
でも落ちぶれ貴族の娘と、公爵に楯突くような
伯爵のご令嬢なら、普通なら令嬢が手を差し伸べたんだと騙されちゃうのでは?
地位ある者がお嬢様との婚約を認めるなら、
もう主人公は出る幕はないよね…
公爵さまはそれがイヤなら頑張るしか無いけど
さてどこまで頑張れますかね…
彼のお手並み拝見でしょうか。
しかし、一人のおじいさんの意見だけで人の人生が
決まるなんて…国の重要ポストがこれでは
先が思いやられます。
手を差し伸べて名を名乗っただけで婚約者は自分の
もの。ああ、お嬢様の高笑いが聞こえてきそう。
主人公の父親は、娘たちを教育することに関しては
プロだったのね。
非力な自分と長男の明るい未来のために、
娘二人に立派な淑女になるように力を注いだのが
これまた家の没落に拍車をかけちゃったのかな。
でも上の娘はあなたの教育により立派な淑女に
なりつつありますよ。
それが今後に生きて来るといいですね、お父さま。
主人公よ、ちょっと行動が突飛すぎるよ。
良いところの貴族さまたちは、主人公がなぜ降りたのかすぐにはわからないって。
主人公もそれをわかっての「先に帰ってて」だったのかもね。
さすがお嬢様、自分たちの無事だけ願ってる。
ある程度の地位を得る者は、この国の繁栄を願って、時には自分の家の財なんかも援助することも。
決して真の上に立つ者は贅沢するだけではない。
お嬢様には奉仕の心とか、そういう教育はされなかったのかもね。
お父さまがあれだけ公爵さまの家で、平気で脅すような口調でしてましたし。
でもお嬢様だって、家に戻って医師の手配をするなど
自分の家の力を発揮するチャンスも残されているから
まだこの先はわからない。
このあとの行方が気になる…
もう彼はどちらを選ぶかほぼ傾いてるけど、
金とコネを持つ令嬢は、あの逢瀬?を見てしまって
挽回に必死になるでしょうね。
私と婚約すればこれだけ生活が豊かになるだの
色々自分といることのメリットを打ち出すのでは?
もちろんお姉さまにも取り入るでしょうね。
そして主人公には自爆を促すようなことを仕組むのでは?
使用人をあれだけ引き連れて、知恵も金も潤沢なお嬢さまがアウェイの主人公1人を潰すのなんて簡単なことでしょうから。
ただ卑怯な手段を使って婚約者の座を取りに行っても、主人公が去ったあと相手がそんな自分のことを
好きになってくれるか、新たな悩みが出るでしょうね。
公爵さまは、以前主人公に言った「子供さえ作れば好きにしていい」をお嬢さまにもそのまま伝えて、二人の隙間ができたまま暮らしていくんじゃないかな。
好きな人を手に入れたけどなんだか虚しい。そんな思いのお嬢さまがなんとなく容易に想像できそうです。
花嫁修業をやめたくて、冷徹公爵の13番目の婚約者になります
027話
【第10話】後編-2