5.0
断片的奈気負が繋がった時…
カリナン島で両親と幸せに暮らしているアンジー。本土で起きた凄惨な戦争の直後、生存者がこの島に来て、仲良く幸せに暮らしている…と思っていた。
小さな時に、両親とこの地にきた事、ブラックウェル公爵の慈悲の恩恵を受け、平和が成り立っていると思っていた。
アンジーは明るい性格で、ある日ブラックウェル公爵家の後継者となるカイレックの話し相手として、公爵家に行くようになるが…シルエットだけしか分からない布越しでの会話を3年続けた。
その間も釈然としない不可解な事が起きていた。
海を越えて本土へ渡ろうとした少年がサメに襲われて亡くなった…少年の母親が泣き悲しんでいたのに、数日後には楽しそうに笑っていた?誰かに記憶を消されたように…。
アンジー達と一緒に刺繍をしていた赤毛の少女は、ある日カイレックの悪口を言った。その後彼女が居なくなっても、誰も彼女が居たのさえ知らない…。
誰かに記憶を消されたように。
孤島の中で、時折島の洞窟で咆哮が聞こえていた。だけど島民は誰一人気がつかない…多分皆熟睡していた?
風邪をひいたアンジーが、いつも飲んでいた薔薇茶を飲むのを止めて、蜂蜜茶を飲むようになったら、不可思議な夢を見るようになって、その男性が話しかけて来て自分の名前を名乗った。
そして薔薇茶は飲まないようにと…。
アンジーが色々疑問を感じるようになると、両親のことまで信じられなくなった。実はアンジーの両親でも無い。アンジーはカイレックの《レマディ》らしい。そのレマディとは?最初の頃も出ていきた言葉。
そしてアンジーに夢で話しかけて来ていた男性の場面も出てくる来る。
ブラックウェル公爵のおこなった禁断の儀式《エターニティ》黒ミサは10年前らしい。そしてレマディはミサに使う供物だと。
そうなると、アンジーの記憶は全て操作されたもの?周りの人達も皆ここへ来たのは10年そこそこ?皆記憶を塗り替えられている事が分かる。
断片的なもの、これが全部繋がった時は空恐ろしい事が待っていそう。
カイレックはこの“のロい”を克服しようと努力しているが、消し去る事が出来るのか?
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あなたの破滅に神の祝福を