5.0
読むかどうか迷った作品
昭和11年親が決めた相手と結婚する事になった関谷なつ美さん。相手の方は海軍に従軍中尉の江端瀧昌さん。
結婚式は瀧昌さんの仕事上、なつ美さんの隣は瀧昌さんの写真だった…。
相手の方がどんな方か分からないけど、結婚したら添い遂げると、その当時の女性は殆どその考えしか無かった。
純真無垢な…と言っても良いくらいのなつ美さんと、これまた似た男性の瀧昌さんが繰り広げて行く結婚生活。
中々会えない相手を待つ妻のなつ美さん。この先幸せになって欲しいと誰もが思う。
だけどこの数年後、昭和16年12月8日太平洋戦争が開戦する。その数年間の淡い新婚生活だと思うと、目頭が熱くなって胸が締め付けられそうだった。この漫画を読むのが辛かった。日本の海軍も目まぐるしい忙しさだったと思う。
日本海軍が海の藻屑となったのはかなりの数に上ったらしい。
二十数年前に、記録小説家とも言われている吉村昭先生の『戦艦武蔵』を読んで居ただけに、もの凄い躊躇感があった。
だけど、形から入っていった夫婦が本当の夫婦になれるまでの初々しさは、そのまま素直に楽しませて貰う事にした。
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波うららかに、めおと日和