5.0
コタローのキャラが秀逸
例えば「よつばと!」「うさぎドロップ」なんかも社会的にみれば、本当の親じゃない男性と児童が暮らす物語。
この作品は一緒に暮らす大人はいない4歳児が主人公だけど、同じアパートの住人たちが何かとおせっかいを焼いてくれる。
4歳児がひとり暮らしで料理も得意、基本的になんでも一人で出来るなんてまずありえないんだけど
時々描かれるコタローの過去が、コタローの言葉づかいが「とのさま」で、妙に老成していて、ひとり暮らしせざるを得ない事情に少しだけリアリティを与えてる。
またコタローが時々子供らしい反応を見せるのもかわいい。
周囲の大人も幼稚園の友達も、孤独なコタローに優しくて読んでてほっこり、どんどん続きを読みたくなる。
作者さんの身近に小さい子どもがいたり、児童養護施設が身近な存在なんだろうか。
養護施設で働いていたとかなのかなぁ。
施設の児童の心の機敏や問題ある親の描き方が分かりやすく
「こんな状態なら、優しい他人に囲まれて暮らした方がいいよなぁ」と
「4歳児ひとり暮らし」というあり得ない設定を私に納得させている。
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