5.0
とても好きな作品です
戦後、誰もが満身創痍で必死に復興へ向かう中、人権とか偏見とかいった意識もない時代、登場人物達がそれぞれに抱える事情に心が揺さぶられます。
いち日さんは事あるごとに女だからと差別され、周さんは若造だと揶揄され三男坊だと邪険にされ、道哉くんはあちこちたらい回しに遭って周囲の大人達から体のいい駒として使われる。
大切な人を戦禍で亡くしていたり、国や家といった体制に翻弄されたり、自分じゃどうにもならない理不尽な境遇の中でみんな一生懸命に生きていて、読んでいる側は思わず応援したくなります。
そうした日常生活を送りながら、丁寧に、ゆっくりと絆が育まれていく様子は、心が温まります。
みんな幸せになりますように。
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ながたんと青と-いちかの料理帖-