rokaさんの投稿一覧

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評価4 28% 213
評価3 31% 231
評価2 17% 126
評価1 5% 35
491 - 500件目/全511件
  1. 評価:2.000 2.0

    後味について

    自分は、後味の悪い作品が好きでもないし、嫌いでもない。
    そこは、どちらにしても評価のポイントではない。
    後味を悪くしてまで描く価値のある何かが、そこにあると感じられたか。
    それだけ。
    その答えが「イエス」だったから、「ミスミソウ」は星を五つつけた。
    本作は、残念ながら、「ノー」だった。
    上手く言えないが、「後味の悪さ」は「結果」であって、それが「目的」になってはいけない気がする。

    • 9
  2. 評価:4.000 4.0

    それどころじゃない

    ブラック企業の会社員と、かまってほしい幽霊の漫談的なコメディ。
    一貫して「それどころじゃない」という主人公のスタンスがいい。
    一般的なホラー作品では、幽霊が出てくることが一大イベントで、そのイベントを中心に作品が回る。
    でも、「この書類を上げるまでは、幽霊どころじゃない」というのは、現実的には、結構あり得る状況だと思う。
    そういう意味で、「普通の」ホラーの「お約束」に対するアンチ・テーゼみたいな漫画でもあるし、幽霊すら優先できない日本の企業社会ぶりに対する風刺みたいな漫画でもあって、なかなか含蓄は深いと思う。

    • 8
  3. 評価:4.000 4.0

    切れた糸

    ネタバレ レビューを表示する

    おぞましい世界観は非常に丁寧に作り込まれていた。
    不穏でおどろおどろしい土着的な日本の「村」の舞台を、ダークファンタジーのフォーマットに綺麗に落とし込んでいると感じた。
    それだけに、終盤の失速と唐突な閉幕はひどく残念だ。
    伏線も回収されぬまま、いくつもの謎を残したまま。
    作品は途端に力を失い、地面に崩れ落ちてしまった。
    まるで、糸の切れた操り人形のように。

    • 15
  4. 評価:5.000 5.0

    四部が一番好き

    ジョジョはみんな好きだが、中でも四部が一番好きだ。
    まず、圧倒的に「敵」の規模が小さい。
    吉良吉影は、ディオやプッチ神父のような世界を変えかねない存在ではなく、「静かに暮らしたい」だけの変態である。
    このスケールの小ささがいい。
    仗助君たちのやることも実に呑気で、ネズミを狩るわ、イタリア料理店に行くわ、チンチロリンでイカサマをやるわ、ジャンケンに命をかけるわ、という有り様である。
    この平和さがいい。
    ジョジョの奇妙な「大冒険」もいいが、小さな日常の冒険が詰まったような四部が、私は好きだ。

    余談だが、学生時代、いつか子どもが生まれたら、「仗助」と名づけようと半ば本気で思っていた。

    • 23
  5. 評価:5.000 5.0

    牛のジェットコースター

    死の予言から逃れようとする若者たちのサスペンス。
    「件」とは一体何なのか?
    運命を変える術はあるのか?
    というのがストーリーの基本線だが、死に直面した登場人物たちの生き様や、交錯する思惑も見もので、「みんなで協力して運命に立ち向かう」という単純な構図とは一線を画している。
    時系列を錯綜させる構成や、一種の群像劇的な見せ方も、技術の高さが半端ではない。
    「モンタージュ」にしてもそうだが、この作者は作中で時系列を操作するのが上手い。
    そしてまあ、信じられないくらいに物語は動きに動く。
    本当に、動きすぎて困った。
    この過剰な「動き」を受け入れられるかどうかが、評価の分かれ目になると思う。
    個人的には、大満足。
    どちらかと言えば、ジリジリ迫りくる死の恐怖を、牛のように単調な動きのスローなストーリーで見せるのが似合いそうな題材なのに、繰り広げられるのはジェットコースターもびっくりの怒涛の展開。
    あまりにもスピーディーで、あまりにもサスペンスフルな傑作。

    • 5
  6. 評価:5.000 5.0

    もう「殿堂入り」でいい

    学生時代はとても楽しく読んだし、今読んでも好きなエピソードはある。
    子どもでもついていける明るいトーンでありながら、時々、ギクッとするくらい人間のダークサイドや運命の残酷さに切り込んでくる、妙なバランス感覚が好きだ。
    「金田一少年」のように「復讐」に偏った犯人像ではなく、保身、金銭欲、誤解、奇妙なこだわりなど、動機が多岐にわたるのも見所がある。
    ときには「これ、コナン君だよな?」と思うような哀愁や切なさが犯人に滲む回があり、それが大好きだった。
    個人的には、「クモ屋敷」のエピソードがイチオシ。
    何より、殺/人事件という、一般に健全とは見なされがたいモチーフを、漫画の一ジャンルとして、あり得ないほどポップな地平に押し上げたその功績は、もう「殿堂入り」と言って然るべきではないだろうか。

    • 44
  7. 評価:5.000 5.0

    隠れた名作

    レビューの件数からすると、あまり知られていないのだろうか。
    「贋作」をモチーフにした、心踊るミステリである。
    基本的に一話が短く、どんどん読めるし、やめどきが難しいくらい引き込まれる。
    作品のキモはディテールで、古今東西の美術にまつわる作者の丁寧なリサーチには頭が下がる。
    それでいて、一般読者がついていけないようなマニアックな次元まで走ることはない、そのバランス感覚も絶妙だ。
    また、実在の美術品をアイテムに使いながら、事実を上手に広げたり膨らませたりしてエンターテイメントとして成立させる手腕には脱帽する。
    まるで秘匿された美術品そのもののような、隠れた名作。
    是非、多くの人に読んでほしい。

    • 26
  8. 評価:3.000 3.0

    地雷だらけ

    「何をやったら死ぬかわからない」というシンプルなルールだが、どこに地雷が埋まっているかわからない面白さはある。
    ただ、その設定の面白さを活かしきれていない気もする。
    「そうきたか!」という感動が薄い。
    また、登場人物たちにいまいち共感できないのもマイナス。
    最近、「犯人」サイドが同情に値するせいで、「主人公」サイドに乗っかって応援しにくい、という漫画が多くないか?

    • 12
  9. 評価:2.000 2.0

    どちらか

    もうデスゲーム系に飽き飽きしていることもあって、少なくとも「ゲームそのもの」に魅力があるか、「ゲームをする人間」に魅力があるか、どちらかはないと、辟易してしまう。
    個人的には、どちらにも光るものを見いだせなかった。

    • 7
  10. 評価:1.000 1.0

    気分が悪い

    善人が破滅しようが子どもが犠牲になろうが首が飛ぼうが内臓が散ろうが、大抵の内容は「漫画の中のこと」として許容できるつもりだったが、これは駄目だ、気持ち悪すぎる。
    直接的な描写や囚人たちの造形の話ではない(だったらもっと気持ち悪い漫画は腐るほどある)。
    こんな形で子どもという存在を「使って」しまえる製作者サイドの神経が、気持ち悪いのだ。
    申し訳ないが、そこまでして漫画にしがみつきたいのか?と嫌味のひとつでも言いたくなる。

    • 41

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