rokaさんの投稿一覧

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評価1 5% 35
491 - 500件目/全506件
  1. 評価:5.000 5.0

    もう「殿堂入り」でいい

    学生時代はとても楽しく読んだし、今読んでも好きなエピソードはある。
    子どもでもついていける明るいトーンでありながら、時々、ギクッとするくらい人間のダークサイドや運命の残酷さに切り込んでくる、妙なバランス感覚が好きだ。
    「金田一少年」のように「復讐」に偏った犯人像ではなく、保身、金銭欲、誤解、奇妙なこだわりなど、動機が多岐にわたるのも見所がある。
    ときには「これ、コナン君だよな?」と思うような哀愁や切なさが犯人に滲む回があり、それが大好きだった。
    個人的には、「クモ屋敷」のエピソードがイチオシ。
    何より、殺/人事件という、一般に健全とは見なされがたいモチーフを、漫画の一ジャンルとして、あり得ないほどポップな地平に押し上げたその功績は、もう「殿堂入り」と言って然るべきではないだろうか。

    • 37
  2. 評価:5.000 5.0

    隠れた名作

    レビューの件数からすると、あまり知られていないのだろうか。
    「贋作」をモチーフにした、心踊るミステリである。
    基本的に一話が短く、どんどん読めるし、やめどきが難しいくらい引き込まれる。
    作品のキモはディテールで、古今東西の美術にまつわる作者の丁寧なリサーチには頭が下がる。
    それでいて、一般読者がついていけないようなマニアックな次元まで走ることはない、そのバランス感覚も絶妙だ。
    また、実在の美術品をアイテムに使いながら、事実を上手に広げたり膨らませたりしてエンターテイメントとして成立させる手腕には脱帽する。
    まるで秘匿された美術品そのもののような、隠れた名作。
    是非、多くの人に読んでほしい。

    • 20
  3. 評価:3.000 3.0

    地雷だらけ

    「何をやったら死ぬかわからない」というシンプルなルールだが、どこに地雷が埋まっているかわからない面白さはある。
    ただ、その設定の面白さを活かしきれていない気もする。
    「そうきたか!」という感動が薄い。
    また、登場人物たちにいまいち共感できないのもマイナス。
    最近、「犯人」サイドが同情に値するせいで、「主人公」サイドに乗っかって応援しにくい、という漫画が多くないか?

    • 11
  4. 評価:2.000 2.0

    どちらか

    もうデスゲーム系に飽き飽きしていることもあって、少なくとも「ゲームそのもの」に魅力があるか、「ゲームをする人間」に魅力があるか、どちらかはないと、辟易してしまう。
    個人的には、どちらにも光るものを見いだせなかった。

    • 6
  5. 評価:1.000 1.0

    気分が悪い

    善人が破滅しようが子どもが犠牲になろうが首が飛ぼうが内臓が散ろうが、大抵の内容は「漫画の中のこと」として許容できるつもりだったが、これは駄目だ、気持ち悪すぎる。
    直接的な描写や囚人たちの造形の話ではない(だったらもっと気持ち悪い漫画は腐るほどある)。
    こんな形で子どもという存在を「使って」しまえる製作者サイドの神経が、気持ち悪いのだ。
    申し訳ないが、そこまでして漫画にしがみつきたいのか?と嫌味のひとつでも言いたくなる。

    • 40
  6. 評価:4.000 4.0

    不良の可愛さ

    高校のときは夢中で読んだ。
    今読むとそこまで入り込めないが、少年のための少年漫画としては、いいと思う。
    画力の高さもさすがだが、この人の描く不良は、いつも可愛い。
    そこには、若者たちに対する作者の優しい視線が反映されているような気がする。

    • 3
  7. 評価:5.000 5.0

    神は細部に宿る

    今回は「ゴッドファーザー」を下敷きにしたマフィアもの。
    「いつものジョジョ」の楽しさももちろんあるが、舞台であるイタリアに対する荒木飛呂彦の徹底したリサーチぶりが素晴らしい。
    その姿勢、やはり、荒木飛呂彦は岸辺露伴だよな、と思った。

    • 11
  8. 評価:5.000 5.0

    男性も女性も善も悪も超えて

    「ジョジョ」初の女性主人公ということで、最初は「どうなんだ」と思ったが、どうもこうもなかった。
    主人公は男性であることも女性であることも超越して、「ジョジョ」なのであった。
    また、「善悪」を一応は設定しておきながら、本作の着地点はその遥か向こう側であり、「ジョジョもここまで来たか」という深みを感じさせる。
    まるでイーストウッドの映画みたいじゃないか。

    • 12
  9. 評価:5.000 5.0

    「ジョジョ」という発明

    「スタンド」というアイテムにしても、漫画としてのある種異様な表現方法にしても、「ジョジョ」というのがもう、ひとつの発明であって、これがなければ生まれてこなかった、という作品はたくさんあるのではなかろうか。
    そういう意味では、優れたパイオニアであり、同時に決して追いつけない完成品でもあるという、稀有な傑作だと思う。

    • 4
  10. 評価:1.000 1.0

    「お約束」の限度

    ホラーには色々と「お約束」がある。
    なぜか逃げ場がないところに逃げ込む、
    車で逃げようとするとなぜかエンジンがかからない、
    「すぐ戻る」と言ってなぜか怪しい物音を確かめに行く、エトセトラ。
    そういう全てにいちいち突っ込んでいたらきりがないから、観る側も暗黙の了解として許すのが「お約束」なのだ。
    しかし、観客・読者が許せる「お約束」にも限度があるのだということが、この漫画を読むとよくわかる。

    • 23

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