4.0
40秒で支度しな!
先に言っておくが、このレビューの中で「こういう人間」という言い方を何度か使うし、その説明を私はしない。
人格に病名みたいなものをつけて安易にカテゴリ化するのが私は嫌いだし、かといって、「こういう人間」を的確に説明するのは難しすぎる。
その難しすぎることを、この漫画はとても誠実に精密にやっている。
しかも、きちんと楽しめる漫画作品としてのフォーマットに落とし込んだ上で、だ。
それが、とにかく凄い。
そういうわけで、どんな人間なのかは作品を読んでみてほしい。
一読の価値はある。
私は「こういう人間」がほとんど誰よりも嫌いだ。
「ほとんど」と書いたのは、もっと嫌いな人間がいるからだ。
それは、「こういう人間」に盲目的に追従する人間たちである。
本作に即して言えば、ルミン本人よりも、その信奉者たちの方がよりタチが悪いし、気味が悪いし、言いようのない嫌悪感を私は覚える。
邪悪な神は恐ろしいが、もっと恐ろしいのは、その狂信者たちである。
狂信者たちは、たとえこの漫画を読んだところで、「あれ?私が信じているのはもしかして…」とすら疑わない。
それが狂信者というものなのだ。
私たちが講じることの出来る唯一の策は、「こういう人間」およびその狂信者たちと関わらずに生きてゆくことだけである。
可及的速やかに逃げるがいい。
そういうわけで、40秒で支度しな!
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怖いトモダチ