5.0
これは…
137話まで一気読みしました。おかげでしばらく他の作品の続話が溜まる一方でした。だけどもう途中から購読を止める抗いが無意味に思えて、文字通り脇目も振らず全てのポイントを全振りしました(まるでスキルボード!)
主人公の空星晴輝には親近感しか湧きません。ボクも小さい頃から、そこにいようがいまいが格別その場に何かしらの影響を及ぼすことが皆無の、鬼ごっこで言えば「お豆さん」でした。だけどそれは望んではなかったんです。叶うなら輪の中心でインフルエンサーとして君臨して、周囲の耳目を集めるそんな輝く存在に、、この作品で言えばマサツグみたいになりたかったのでした。空星はブログのハンドルネームを「空気」と自らを貶め、それでもとにかく目立ちたい、認識されたい、信じられないことにただその一心だけで命をかけた冒険家稼業へと突き進んでいきます。
この作品に登場する重要人物の中でも最重要にあたる「夕月朱音」、空気と朱音の舌禍バトルは多くの見どころの中でも最上位を占めます。お互い、利用出来るだけ利用し尽くしてやろうとしてる割に、奥の部分では認め合っていて、朱音は仕事には妥協を持ち込まず、空気も朱音の依頼を断り切れなかったり、何だかんだ良い距離感みたいです。ビジネスパートナー!?よりはもうちょい踏み込んた感じです。
どれだけ活躍しても空気にとって大事なのはブログの閲覧者数や動画視聴者数であって、それは本当にアイデンティティ、自己証明なのです。実力者には認められているんだけど、空気に必要なのはとにかく大衆の関心です。
朱音の空気評は「イカれた奴」です。苦境に陥るほど「いいね!」と武者震いするイカれっぷりです。そんな変態に振り回される火蓮の純真さも見どころです。一気読みを後悔しなかった、数少ない作品の1つです。
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冒険家になろう! ~スキルボードでダンジョン攻略~(コミック)