5.0
中盤、どんでん返しが来ます
この作品めちゃめちゃ好きで、別マで毎月読んでてさらに単行本も持ってますが、モヤモヤする人の気持ちもわかるし、私も途中切なすぎてツラくなるので、あまり読み返すことはありませんでした。
が、今回毎日無料を見つけ、久々に勇気を出して再読中です。
すごく好きなのに、気持ちを出すことを許されない状況で、隠してやり過ごすうちにどんどん闇に落ちる…そんな2人を中心に描かれています。
彼らの苦しさを知らずに過ごす幸せな2人と、
さらに、不器用だけど好きって気持ちをまっすぐに出していく2人。
この6人の群像劇なんですけど…途中、意外などんでん返しが何度かあって、誰と誰がくっつくかはだいぶ先まで読めない感じです。
嵐を巻き起こすのはいつもイズミ。
多くを語らない彼女だけど、その存在がストーリーを大きく動かします。
水野先生の作品は男の子目線で描かれているのが特徴で、逆に言うと、わかりやすく共感できる女の子キャラはあまり出てこないんですけどね。
小春は薄っぺらいし、泉はいい子ちゃん過ぎるし。強いていえば池澤さんが一番応援したくなるかな…でも、わたし的には英二が大好きすぎて。過去イチの推しです。
中盤で確か小3、小5、中1の英二が出てくるんですが、小学生男子の特有の思考回路というか、かわいらしさがすごく的確に表現されてて。それに水野先生の描き分けの技術がすごいんです!同じ人物を2年ごとにきっちり成長させて描き分けるなんて、ホント天才だと思う。
読んでて苦しくなったりモヤモヤする場面も多いですが、恋の切なさも苦しさも軽薄さも裏切りもリアルに描いた秀逸な作品なので、ぜひ読み進めてほしいなーと思います。
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恋を知らない僕たちは