Mayayaさんの投稿一覧

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41 - 50件目/全354件
  1. 評価:5.000 5.0

    バタフライエフェクトの先の崎

     湖に投げられた石ころによって生まれた波紋…バタフライエフェクトと、同様の意なのでしょう。地球の反対側で起きた大地震の影響で、海面が隆起し、大津波となって日本沿岸に押し寄せる…二度目の人生で、ヒロインイボールの生み出した「変化」は、大きなうねりとなって、彼女と彼女を取り巻く人々の運命を変えていきます。
     逆行前もその後も、イボール自身の本質は、多分変わっていません。どちらも、愛する異母弟デュランに、強く安定した地位を与えたいがための行動。ただし、コミュニケーション不足?不器用?独り善がり?故の、一度目の失敗を教訓に、二度目は悪女ばりの権謀術数。そして、目に見えて分かる溺愛姉っぷり。その賢さ、美しさ、強さ、優しさ、一度目でさえ、王太子シディスを虜にしていたのに、二度目はどうしてくれようか!って感じです。失敗は成功の母、とよく言うけれど、この手の逆行回帰モノって、やっぱり一度は大失敗して死を迎えないと、ダメなもんかしらね…。
     ところで、「湖に投げられた石ころ」というのは、湖に身を投げたイボール自身のことでしょうか。石ころのように何も考えずに生きてきたイボールが、自らの意志で行動を開始したとき…きっと、掛け違えたボタンは、あるべき場所に落ち着いていくのでしょう。波紋の届く涯てを、見届けたいと思います。

    • 9
  2. 評価:5.000 5.0

    「あしながおじさん」同様、幸せな結末を

     あしながおじさんモチーフで思い浮かぶのは、往年の名作アニメ「キャンディ♡キャンディ」かな?養護施設育ちのバネッサと、支援者の「先生」との書簡のやりとりで話が進むあたりは、確かに「あしながおじさん」風。ジュディほど、夢見がちではないものの、善良でポジティブなバネッサの性格は、ヒロインとして推せます。名前のアルファベットにこだわるあたりは、「赤毛のアン」のアン=シャーリー似かも?
     ただし、あくまでモチーフであって、「あしながおじさん」や「赤毛のアン」には、「魔法がかかったような」描写は登場しても、「魔法」は登場しません。でも、こちらの作品では、まずバネッサが通うバムベルクアカデミー自体が、魔法について学ぶ魔法学院。そこでヒロインは、魔法に関するスパルタ教育、もとい英才教育を受けることになります。何故に…ってことですが、龍にも懐かれてしまうバネッサ、彼女自身気付いていない秘密が、隠されていそうです。
    「あしながおじさん」では、ジュディになんやかやと絡んできた「ジャーヴィス坊っちゃま」が、あしながおじさんその人だったという幸せな結末でしたが、本作でのその役回りは、バルデル公爵で、特殊戦闘部隊隊長でもあるギドゥ?要所要所で、バネッサを不思議案件に引き込む「謎の少年」のことも気になるし、まだまだ予測不能です。
     願わくば「キャンディ♡キャンディ」のように、悲しいこと多めではなく、ハッピー増し増しの展開を期待しています。

    • 5
  3. 評価:5.000 5.0

    砂時計の砂は落ち切った…

     めちゃコミさんの作戦?初回配信時点で、100話分全話無料という大盤振る舞い!これは何かある!と思ったら、やっぱり「何か」ありました。
     アリアが「砂時計」によって?逆行したのは、自分と母親を陥れ、命を奪ったロースチェント伯爵家への、そして、その求心力であったミエールへの復讐が、強い思いとしてあったから…。その復讐が、100話までで、一応の区切りを見ます。どのような結末を迎えたかは、ぜひ本編で楽しんでください。逆行モノあるあるですが、はっきり言って、階級の違うボクシングの試合を見た気分。アリア、なかなかの悪女っぷりです。
     で、ここで終わらなかったから、100話無料だったんだろうな…。クロア編?それとも、アーステロペvsローハン編?とでも申しましょうか、アリアの実の父親の国や、それぞれの国の王族たちを巻き込んでのすったもんだが、新たに始まりそうな予感。「ミエールの微笑み」も気になるところです。
     ひっくり返された「砂時計」…砂が落ち切った先に、一体何が待っているのか。もう一度、ひっくり返す?100話無料と、喜んでいる場合ではなさそうです。
     これでこの後、あっさり完結したら、ほんとお得なんだけどなぁ…

    • 2
  4. 評価:5.000 5.0

    300年の時を駆ける愛情物語

     精霊魔法が使えないヒロインエヴァが、婚約者である王太子リズリーと義妹のマルティに陥れられ、ただ働きさせられるよりはと、追放を選んだところ、使用人のフリしていた隣国の王弟アランがくっついてきた!序盤をざっくりまとめると、こんな感じ。
     リズリーとマルティは、キャンキャン騒ぐ小者感満載だし、アランは王弟で腕も立つし、おまけにエヴァは、精霊女王の生まれ変わり?!全然スペックが違うじゃん!だから、リズリーとマルティにざまぁして、二人は精霊を大切にする国フォレスティ王国で、幸せに暮らしました♡という結末を予想したのに、そうは問屋が卸さなかった〜〜〜っという展開です。
     よく読めば、至るところに伏線が、張り巡らされていました。精霊女王エルフィーランジュについて伝わるあれこれ、フォレスティ王国初代国王ルヴァンの肖像、そして、バルバーリ城の誓約の間にある、金の霊具が埋め込まれたソルマン王の像…う〜ん、ラスボス感半端ない。
     300年の時を超えて、エヴァとアランは幸せな結末を迎えることができるのか、今後の展開がとても楽しみな異世界ファンタジー、もちろん星5です。
     ところで、へっちょこリズリーですが、一旦退場したものの、ある存在に憑依?されて、昔のサンライズ系美形悪役キャラ風に、変貌を遂げます。そこだけでも拝む価値あるかも?

    • 0
  5. 評価:5.000 5.0

    言葉足らず令嬢と早とちり王子(笑)

     タイトル詐欺の原作小説は、結構シビアそうなのに、モブ令嬢のオリヴィアが「ヒロイン」でいる以上、コント色全開!楽しく読んでいけそうです。
     元々は、現代日本の社畜オタ女子、鋼のメンタル舐めんなよってことで、本来の貴族令嬢なんかが持ち合わせていない勤勉性と柔軟性で、難局を乗り切っていくオリヴィア。でも、何故かしら「ヒーロー」クリオスに対してだけ、ポンコツに…。おかげで?人慣れしていないクリオスは、大きく勘違いをする羽目になってしまい、その微妙なギャップが笑いのツボです。
     今のところオリヴィアの行動は、全て「推し」のアルバートのために…その事実を知ったとき、クリオスの「呪い」は、どのような方向に向かうのでしょうか。そして、原作小説では全貌が明らかになっていなかった「黒幕王子」クリオスと、間近に接することによって起こる、オリヴィアの心境の変化は…?これからの展開が、楽しみでなりません。
     でも、実は一番気になっているのが、推しの王太子アルバート様が、このままパーフェクト王子でいつづけるのかってこと…よもやの?SORAJIMAあるあるを、ちょっと期待しているへそ曲がりな自分がいます(笑)

    • 3
  6. 評価:5.000 5.0

    回収っぷりが、お見事です!

     TVドラマを観てから、原作漫画を読んだ場合と、原作漫画を読んでから、TVドラマを観た場合と、どちらがダメージが少ないか…これって、漫画好きにとって、永遠の命題なような気がします。多分、答えは、ケースバイケース?
    「ラジエーションハウス」や「コウノドリ」は、テレビから入っちゃったから、そっちが好みだし、「鹿楓堂〜」は、絶対漫画のほうが良かったし、「フリーレン」は、漫画もアニメも素晴らしい!「カリオストロの城」に至っては、あれは別次元…(笑)
     では、TVドラマと原作漫画と、ほぼ同時進行で観賞したこの「嘘解きレトリック」は?う〜ん、俳優さんたちも演出さんも、頑張っていらっしゃるけれど、個人的にはキャスティングに???
     左右馬はちょっと真面目過ぎて、おとぼけが足りないし、鹿乃子はちょっと背が高過ぎで、バタバタ感少なめだし…一番?だったのは、「史郎」さん。もう少し、少年の雰囲気を残しておいてほしかったかなぁ。
     さて、原作漫画ですが、それぞれのエピソードがバラバラのようでいて、実に上手く最終話に収束させていく手腕は、お見事でした。初めは面白かったのに、最終話はグダグダという作品が少なくない中で、この作品は美しく着地しています。あれ?このレビュー、最後だけで、よかったかも…💦

    • 2
  7. 評価:5.000 5.0

    イネスの闘い、三度目の正直?!

     ヒロインイネス、幼いのに、やけにスンッとしていると思ったら、分かっている範囲で、既に3度目の人生。単純に足し算すると、中身は齢50歳越えの、愛も絶望も経験済みの才媛熟女だった…?こりゃ、カッセル、どう頑張っても、勝負にならんわ…(笑)
     1周目も2周目も、愛ゆえに全てを失うことになったイネス。考えに考えた末、選んだ3度目の人生の「お相手」は、家柄と容姿が良いだけの公爵令息カッセルでした。「愛」は除外されていた要素だったにも関わらず、この遊び人カッセルくん、実はハートの部分が、意外とピュアだった…?!これは、イネスにとって大きな計算違い。ここから、二人の愛と命をかけた駆け引きが始まります。
     結婚前は遊び人だったのに、結婚をきっかけに溺愛夫に変貌というのは、プレイボーイものあるあるですが、カッセルに至っては、無意識下の自分の行動の意味にも気付いていなかったという体たらく。その状況で、元夫の皇太子オスカルや、前夫の画家エミリアーノの存在とも闘わなければならないのだから、相当のハンデです。頑張れ、カッセル!
     イネスの3度の人生が交錯して描かれたり、イネス視点とカッセル視点が、入り混じったりすることで、多少混乱することもありますが、二人の心情と背景がより明確になって、面白いと思います。
     さてこの結婚、二度あることは三度あるで、三たび悲劇で終わるのか、それとも、三度目の正直となるのか…タイトル返しを期待して、星5です。

    • 6
  8. 評価:5.000 5.0

    人格破綻大公、一世一代の猿芝居

     初めは、脳内お花畑の伯爵令嬢と、「人格破綻者」と呼ばれる大公との猿芝居って感じで、さして真面目に読んではいませんでした。けれども、意外と設定がしっかりしていて、回を追うごとにその魅力にどハマり、もう猿芝居万歳!って感じです。
     ヒロインイスエル、一見、脳内お花畑のポヤポヤお嬢様ですが、実は卑劣な犯罪に巻き込まれ、そこから立ち直ろうとしているサバイバー。「過保護」には、れっきとした理由がありました。どのような状況に陥っても、彼女を愛し守ろうとする、父親のブリーシャ伯爵と兄レオが、家族愛に満ちて素敵です。
     そして、輪をかけて「過保護」なのは、本作のヒーローラハン・エル・カノックス大公。戦闘狂で悪魔で冷血漢の彼が、何故かしらイスエルの前でだけ、完璧な紳士に…。それには、きちんとした理由があるのですが、その猫被りっぷりと、巻き込まれた周囲の人々(イスエル以外)の慌てっぷりが、とにかく面白い!ここ、笑えます。作中の登場人物同様、読者も呆気に取られること、請け合いです。
     さて、公爵令息セザールや教会の面々、彫刻家イスエルの「神の祝福」を狙う「あの人」たちから、イスエルを守り抜き、無事結婚まで辿り着けるのか…ラハン、ここが猫の被りどころ、もとい人格破綻者の腕の見せどころでっせ!ラハンのイスエル溺愛劇場、間違いなく星5です。

    • 1
  9. 評価:5.000 5.0

    悲劇は繰り返す?ジルの選択は…

     ザークレイド王国の悲劇…これは、言うまでもなく、前王が第4夫人のナンシーを愛し過ぎ、その息子である末っ子王子ジルを次王に定めてしまったから…。更に、身も蓋もない言い方をすれば、ナンシーだけを愛していたのに、彼女を第4夫人にしかできず、先に他の妃との王子をもうけてしまったから…。王として、戦略上仕方なかったとはいえ、全ての原因が、ここにあると思います。
     そして、現在、再び同じ悲劇が繰り返されそうな予感が…。はっきり言って、ヒロインのラシェリ、パーフェクト過ぎる!そして、ジル陛下の亡き母ナンシー妃と、性格や思考が、被り過ぎる!「誰もが笑える未来をつくる お手伝いをさせてください」なんて、単なる家庭教師の範疇を超えて、まるで帝王学の教授のよう。没落貴族とはいえ、さすが王族の指南役を担ってきた家系のであることが窺えます。こんな菩薩?のようなラシェリを、慕うなというほうが、無理があるよねー、ジル陛下、及び周辺の皆々様?
     さて、王としての義務を最優先して、親世代と同様の悲劇を再び繰り返すのか、それとも、一人の男として、自分の心を守りつつ、愛する人をも守り切るのか…ジル陛下、お手並み拝見です!

    • 20
  10. 評価:5.000 5.0

    天晴れ!悪女の鑑サンドラ

     自己肯定感は低いけれど、健気で愛情深いヒロインリリアーナ。若くて、イケメンで、地位も実力もあって、対外的にはハイスペックなのに、情緒面では、結構ポンコツのヒーローウィリアム。まあ、この二人については、いいんです。ほっといてもラブラブで、もう十分幸せですから。きっと、もっと幸せになってくれるんじゃないかな?
     注目すべきは、リリアーナの継母である、悪女サンドラ。この人、凄いんです。リリアーナへの虐待ぶりは、横暴で陰湿だし、屁理屈の捏ね方も堂に入っているし、更生の余地なし…っつーか、更生する気は、全くない。唯一、彼女の功績を挙げるとすれば、リリアーナの異母弟であるセドリックを産んだことと、彼に関心をもたなかったことくらいかなぁ。あ、二つだった。愛する人との間に生まれた跡取り息子なのに、放置するなんて、それ以上に、リリアーナへの関心というか、憎しみが強かったんでしょうね。では、一体何故そこまでリリアーナを憎んだのか…そこが、サンドラのサンドラたる所以でした。
     いろいろな悪女を見てきましたが、サンドラは、その中でも五指に入る悪女。「復讐の皇后」のローズモンドに匹敵するような、悪女とならざるを得なかった背景が理解できる、そして、救う道がない正真正銘の悪女だったと思います。
     ところで、原作はまだ続いているのに、漫画は完結というのは、コミカライズあるあるです。この作品も然り。ぜひぜひ、続編再起動を期待しておりまする。

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