あらすじ

『童貞』の心の声が聞こえてしまうノエル。悲痛な片恋の叫びを無視できず、男女の仲を取り持つうちに、社交界では『縁結び令嬢』と呼ばれていた。ノエルの評判を聞きつけた王妃様から、美形のモテ王子・リュカの婚活の手伝いを頼まれることに。遊び人と噂の彼だが、近付くと心の声が聞こえてきて…!ノエルには隠し事ができないと知ったリュカは、本当は女性が苦手なのだと打ち明ける。そして自分に下心なく接するノエルに段々と心を開いていく。一方、彼のまっすぐな優しさに触れるうちに、ノエルには友情以上の感情が芽生えてしまう。この気持ちは絶対に知られちゃいけない。言えない想いを胸に秘めたノエルの恋の行方は…?

みんなのレビュー

5.0

2025/03/07 14:53 NEW

なんという能力だ！(笑)

　心の声が聞こえるという設定の物語は、幾つもあるけれど、その対象が「清らかな殿方＝DT」に限る！というパターンは、まずなかったな…。ノエル、ご苦労様です(笑)
　清らかな殿方の心の声から逃れるために、ぜひ結婚したいノエルと、とある理由から女性嫌いになった第二王子リュカ。いろいろな意味で、ちぐはぐな二人ですが、それぞれ誠実なところが素敵です。だって、DT男子の声が聞こえる貴族令嬢です！なんて打ち明けたくないだろうし、自分はDT王子です！なんて、他人に、それも独身女性に、絶対知られたくないだろうし…。でも、お互いの事情を理解し合った上で、タッグを組む！この時点で、既に二人は、ベストパートナーだと思いたい自分です。
　ところで、ノエルの一族の女性たちは、何故そんな「呪い」を受けることになったのでしょう。見方を変えれば、そう簡単には女性と関係をもたない、誠実な男性を見つける能力ともいえるのでは？きっと、「呪い」ではなく「祝い」、ギフトだよね、ほら、字も何となく似ている！？ノエルとリュカの間に、素敵な「祝福」がありますように。

by Mayaya