5.0
ファンタジー?だけじゃない、道徳です!
ファンタジー、冒険活劇、人外ロマンスなど、このお話のジャンル分けは人それぞれでしょうが、その根底に流れるのは倫理、哲学、道徳です。困難を困難とは思わずいつも前向きに、そして心のままにサリフィが発する言葉は、そのひとつひとつが宝物のように輝いて、相手の心に光を届けます。そして、多くの魔族の友を得ていきます。
それにしても、サリフィは何故あんなに力強く、優しい言葉をもっているのでしょう。教育を受けたとは思えません。生贄としての運命を知ったときから、一日一日を大切に生きてきて、その結果、多くを考えるようになったからなのでしょうか。贄姫七不思議の一つです。
「どんな風に生まれたって 自分は自分にしかなれない あなたになれるのは あなたしかいないんだから 生まれた意味なんて…それで十分じゃない…!」このサリフィの言葉は、そのまま友藤先生のメッセージなんだろうな。そして、結婚式でのモノローグ「私は 私に生まれて 本当によかった」全てのエピソードが、この言葉のためにあったのだと思います。
生きている自分を愛おしく思わせてくれる作品、それがこの「贄姫と獣の王」です。勇気をもらいたいときに、絶対読み返したくなる、今更ながらの星5超えです!
ところで、クライマックスでおーさまを支持するために、たくさんの魔族が集まってきたシーン、似たような場面をどこかで見たことがありませんか?昭和の名作「みなしごハッチ」のクライマックスシーン、スズメバチとの闘いの場面で、ハッチを助けるために、たくさんの昆虫たちが駆けつけたシーンを思い出したのは、私だけ?
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贄姫と獣の王