5.0
甲乙つけがたし、パラレルで行こう!
幼い頃に受けたトラウマがもとで、男子が超苦手なヒロインひな子。だったら、共学になったばかりの元男子校を、進学先に選ぶなよ〜とツッコミを入れたくなりますが、そうでもなくっちゃこのお話は始まらない。作者様同様、ひな子が自分を変えるために踏み出した、無謀な一歩ということにしておきましょう。
自分を成長させるために、一生懸命努力を重ねるひな子、勿論ヒロインとしての資格十分です。けれども、何といってもこの作品のキモは、椎名駿と和久井瑞希、二人のWヒーロー!上杉達也と上杉和也以来、読者の派閥を二分するWヒーローは数々存在しますが、この二人もそこに名を連ねること間違いなし。どちらがひな子のハートを射止めても、どちらが当て馬になっても、双方話が成立したはず。実際、里中先生も、途中まで結末を決めていなかったとか…。惜しかったね、和久井クン!やっぱり、ファーストコンタクトの早いほうが、有利だったみたい。
三角関係?の決着はついたようですが、三人で手を繋いで、ひな子がぴょんぴょん踊っているみたいになるラストシーンは、印象的かつ意味深。この後、もしかして?とか、和久井くんと結ばれる別次元バージョンがあってもよいのでは?と、勝手に期待してしまいました。どんな女の子も、一生に一度は憧れるドロドロしない胸キュン三角関係物語、星5でお勧めです。
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雛鳥のワルツ