Mayayaさんの投稿一覧

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191 - 200件目/全865件
  1. 評価:5.000 5.0

    意外と骨太の異世界社会派ファンタジー

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     ラプンツェルの如く、塔から出ることを許されなかった少年ディートフリートが、ヒロインアシュリーの教育によって視野を広げ、ついでに恋も…というのが、ざっくりしたあらすじ。でも髪の色が、金髪から燻んだ煉瓦色に変わったのは、塔に閉じ込められていたディートフリートではなく、魔力のないアシュリーのほう…教師と生徒という関係以上に、因縁のある二人のようです。
     魔力が強すぎるが故に放置され、不信感の塊だったディートフリートが、アシュリーによって徐々に心を開き、世の中に目を向けていく過程は素敵ですが、やはり特筆すべきは、アシュリーの健気さと教育者としての素晴らしさ。彼女自身、差別されながら育ってきているので、困っている生徒がいると、躊躇なく手を差し伸べます、それこそ、自分のことは二の次にして…。そこが、ディートフリートにしても、読者にしても、どうにもじれったいところですが、ま、何があってもディー君がブレないので、安心です。
     二人がお互いの気持ちを確かめ合う中で、魔力至上主義社会の歪みに気付いていく過程は、意外と社会派漫画の様相も?憲法の下で、基本的人権の尊重や職業選択の自由を、当たり前のように保障されている日本は、思っている以上に良い国なのかもしれません。
     意外と骨太の、そして、期待以上に一途愛ダダ漏れの異世界社会派ファンタジー、もちろん星5超でお薦めです。

    • 35
  2. 評価:4.000 4.0

    ハイスペも楽じゃない

     頭脳明晰、容姿端麗、仕事も順調で安定の経済力…あと、ハイスペの条件、何かあったっけ?家柄?性格の良し悪しは関係なさそう…とにかく、世に言う「ハイスペ」の皆さん、人生さぞバラ色だろうなぁと想像しがちだけれど、実情は結構大変。そんなリアルを描いたお話しです。
     本作の主人公二人は、世にいう「ハイスペ」ですが、周囲が思っているほど、心の中がハイスペってわけでもない。むしろ、セカンドなんとかを拗らせた、恋愛初心者な二人ってところが、新鮮です。
     もう大人なんだから、グイグイいけ〜っとみる向きもあるけれど、大人だからこそ失敗が怖いだろうし、ましてや同じ会社で働いているからね。二人が「不器用」になるのも頷けます。よく考えたらこの二人、自分から相手を好きになったのって、今回お互いに初めて…か…も?!
    「初恋」同士で、両片想い同士で、セカンド同士で、拗らせてる同士…これは、不器用すぎても仕方ありません。二人の気持ちを知っている読者は、高みの見物というところで、茜と大地、このピュアな二人を応援していきましょう。くれぐれも、引っ掻き回すような輩は出てきませんように…。

    • 0
  3. 評価:3.000 3.0

    結婚って、面倒くさい?

     確かにこの作品の中では、つとむとてるおって、マウントとりたがりモラハラ夫に思えてくるし、ももことゆうかの経済的、精神的自立を応援したくなる。それから、ももこ・ゆうか目線だけでなく、つとむ・てるお目線で語る回もあるから、双方に公平であろうという意図も感じられる。
     では、この作者さん、結局何を伝えたかったのだろうか。モラハラ夫への断罪?女性の自立?人生ケセラセラ?それとも、作中のももこのように、意図せずバズってしまった?描くことによって、自分のイライラ・モヤモヤを整理、昇華させようとしているうちに、思ってもみなかった方向へ、事が進んでしまった?もし、モデルに当たる方がいらっしゃるのなら、このような描かれ方をされて、どんな思いをされたのか、ちょっと心配になってくる。あくまで、完全な創作、フィクションであることを願いたい。
     ちなみに、自分が一番気になったことは、モラハラ夫でもなく、女性の自立でもなく、「この二人(二組)、どうして結婚したんだろ」結婚する前に、チラッとでも?と思うこと、なかった?結婚って、その?を無視して突き進むと、後で大変なことになる。結婚前は気付かなかったって、よくいうけれど、本当にそうかな。
     夢もへったくれもない話になっちゃうけれど、所詮結婚って、自分とは違う誰かと、価値観を擦り合わせながら生きていくっていう契約を、法的に行うってこと。一般常識の程度に違いのある他人同士が、一つの戸籍のもと生活するんだから、ぶっちゃけマウントとったもん勝ちなんだろうね、つとむとてるおのように…ああ、結婚って、結構面倒くさい。

    • 0
  4. 評価:4.000 4.0

    ハムスター増し増しで(笑)

    「幻獣」という言葉から受ける印象は、竜や一角獣、天馬や不死鳥など、美しく荘厳でありながらも、時には禍々しく、人智を超えた存在という稀有なもの。間違っても、巨大ハムスターを幻獣の類として扱うとは思わなんだ。もふもふ推しの欲求に応えた結果?ヒロインマリアやヒーローレイヴァルトらの造形と、あまりにもギャップがあり過ぎて、シリアス寄り?ギャグ寄り?どっちの頭で読めばよいのか、なかなかに混乱させられます。
     ただしこのハムちゃんたち、ハムスター同士で意思疎通を図ったり、マリアの薬作りを手伝ったり、人間の姿に変身したりと、非常に小回りのきく存在。人間たちを振り回すと言う意味で、「幻獣」という位置付けは、適材適所だったのかも…とにかく、最初から最後まで、存在感たっぷりのバイブレーヤーです。
     その分、マリアとレイヴァルトの絡みは、シリアス路線かと思いきや、微妙にレイヴァルトがポンコツで、ギャグみ多め。マリアを無条件で溺愛し、空回りするところは既定路線として、匂いのせいで幻獣たちに避けられ、しゅんとするあたりは、加齢臭かってツッコみたくなる。
     幻獣〜ガラスの森〜青の薬師の設定が、やや複雑なのが玉に瑕ですが、人間関係のイライラが、全くといってよいほどないのが、推しポイント。「ハム◯郎」ファンは、多分楽しめます!

    • 2
  5. 評価:3.000 3.0

    良くも悪くも中華風(笑)

     記憶喪失から始まるドタバタコメディー、良くも悪くも中華風です。ん?韓流も入ってる?まあ、主人公たちが、雅と春斗と日本名にはなっているけれど、どう考えても一般的な日本人の思考回路とは、ズレてるわなぁ…。
     溺れてから相当の期間、意識が戻らなかったのなら、記憶喪失どころではない脳障害の可能性があるのでは?というツッコミは置いといて、やたら攻撃的でバタバタと行動するヒロイン、無駄にスペックの高いヒーロー、テンプレ的に登場するヒロインのライバル、そして、話数の割にはサクサク進まないメインストーリー…残念ながら、自分が考える海外モノの「悪くも」の条件に、結構はまっています。キョンシーの衣装は、(笑)だったけれど…。
    「良くも」は、記憶喪失の謎を引っ張ることで、作品全体への興味も、引っ張れるところまで引っ張っているってことかな。あとは、記憶喪失ネタの割には、深刻にならずに楽しめる?ことも、この作品のよいところよね。
     ただし、最終回が意外と?パッとしないケースも、海外モノあるある。さて、雅と春斗は、いい感じに着地できたのか…ポイントにゆとりのある方は、一か八か、どうぞポチってみてください。

    • 0
  6. 評価:5.000 5.0

    元獣医無双の痛快もふもふ物語

     転生悪役令嬢追放され設定からのスタートですが、それにしても、ヒロインルナの無双っぷりときたら、半端ない。前世獣医の知識を活かして大活躍!までは、まあ想定の範囲内として、動物たちと話せる?やりこんでいたオンラインゲームのスキルを発動できる?神獣の加護を得られる?聖王妃の生まれ変わり??!その上、動物大好きで、命を大切さを知っているのだから、獣人の王子アレクファートが彼女を好きにならないはずがない…もう、ヒロインルナ、最強です!
     危機に陥る度に、その上をいくチート能力が発動されたり、加護が与えられたりするので、悪役が多く出てくる割には、全くイライラせず読み進められるところが、おすすめポイント。たくさん登場する「動物たち」(←神獣、聖獣、イーグルドラゴンetc…)も魅力的だし、物語が進むに従って、ルナがどんどん綺麗になっていくのも見どころです。まさに天下無双の痛快もふもふストーリー、安全安心の星5で、推せます!

    • 1
  7. 評価:4.000 4.0

    「恋フレ」の時点で、恋は始まっている

     楽しい恋をするだけで、相手を本気で愛してしまったら、関係終了となる間柄←恋フレ…だそうですが、う〜ん、ヒロイン世莉もヒーロー真尋も、結局何をしたくてこの関係を始めたのか、よく分からない。体の関係を伴わないとのことだから、お互い異性の茶飲み友達が欲しかったのかね?
     茶飲み友達で良かったのなら、世莉には、同じ会社で同期の佐々岡透吾がいるじゃん。気兼ねなく一緒にいられて、会社の外で会っているときは、それなりに楽しいわけでしょ?ほら、「恋フレ」の条件満たしている、ただひとつ、ときめきがないということ以外は…(うぅ、佐々岡が不憫です…笑)
     個人的には、真尋サンより佐々岡のほうが推せる、今のところ。真尋氏、顔も言動もパーフェクト過ぎて、ちょっと人間味がない。画像処理されて、実在しない美しい景色を見せられているような…?でも、最初に世莉が惹かれたのは、そういう表面的なところだから、「恋フレ」のうちは、これでよいのかも…。
     過去の経験から、それぞれ何かトラウマに縛られている二人ですが、26歳と28歳、悟りを開くには、正直早過ぎます。世莉サン、真尋サン、お互いを「恋フレ」と認識した時点で、既に恋が始まっていると思いませんか?

    • 10
  8. 評価:5.000 5.0

    雨降って地固まり、一難去ってまた一難

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     ベストエンドで暗殺、ノーマルエンドで毒殺、バッドエンドで刺殺…どう転んでも破滅ルート真っしぐら、これが「ヒロイン」フェリシアの運命でした。となりゃ、全力で回避するしかない!ってことで、彼女の孤軍奮闘が始まります。
     なぜ、孤軍奮闘かというと、グランカルストの第二王女ながら、側室腹の彼女には、味方が全くいない。腹違いの兄弟たちからは、嫌がらせをされるだけではなく、毒まで盛られる始末。それでも、逞しく生き抜き、「毒」を制するようになったフェリシアは、ヒロインとして推せる輝きをもっています。兄王アイゼンは、実は彼女を守るツンデレシスコンだったという裏事情も、後々分かってくるしね。
     一方、ヒーローウィリアムは、これまた稀に見る腹黒鬼畜言いたい放題王太子。「私は今 馬と話しているのかな それとも鹿かな」等々、ウィリアム名言集を作りたいくらい。そんな彼が、フェリシアだけには無類のヤンデレぶりを発揮するので、その秘密を知るべく、読者は物語の世界に、ぐいぐい引き込まれていきます。
     ストーリーは、雨降って地固まり、一難去ってまた一難の連続。せっかく結婚まで漕ぎつけたのに、側室志望が名乗りをあげるなど、なかなか平穏無事にとはいかない模様。でも、フェリシア一択の腹黒ヤンデレウィリアムに任せておけば、まず大丈夫でしょう。全ての破滅フラグをへし折って、1日も早く、正真正銘のハッピーエンドを迎えることを期待しています。

    • 0
  9. 評価:4.000 4.0

    ポンコツウィルバートと庶民派クラリス

     クラリス、家出したくらいで、侯爵家との縁を切れると本当に思ってたのーっ?!と、まずツッこんでみました。そもそも、発想が貴族らしくない。使用人扱いとはいえ、最低限の教育は受けさせてもらった手前、どんなに意に沿わなくとも、結婚話は受けるべき。それが貴族の宿命で、選り好みなんてできるわけもない。それに、正直家を出るためだけだったら、20歳年上の「あの」公爵と結婚してもよかったんじゃない?だからクラリスの家出は、物語的には自由の証明だったかもしれないけれど、現実的には、ただの面食い、我儘、選り好みってところかな。
     それでも、ちびっ子ウィルバートと過ごしているときのクラリスは、ポジティブで素敵です。使用人扱いが、ここでは身を助けた、というか彼女、根っからの庶民気質ですわ。
     これだけなら、単なるシンデレラストーリーで終わっていたけれど、そこに「呪われた」要素がぶっ込まれたから、俄然面白くなりました。この呪われちびっ子ウィルバートが結構ポンコツで、庇護欲を掻き立てられます。そんな中、クラリスが彼の呪いを解く鍵を握っていると分かって…ということで、あれやこれやの事件に巻き込まれますが、二人の心の距離も徐々に縮まって…はい、続きは勝手に想像するか、ポチッと課金するか、どちらかで♡

    • 7
  10. 評価:5.000 5.0

    みにあまる彼女

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     恋愛経験ゼロどころか、初恋さえも自覚したことのないいろは…恋愛上級者である春希の「愛が重すぎる」アタックを華麗にスーパーセーブ、まさに「みにあまる彼女」って感じです。
     春希は、自分でも言っているように「付き合ってからスイッチ入ったりする」タイプ。だから、いろはに対しても、そんな入りでした。それが、いろはを知るにつけ、どんどん彼女にのめり込み、溺愛していく…そのヤンデレぶりが、楽しいです。
     いろはは恋を知らなかっただけあって、あざとい駆け引きなどできるわけもなく、思い立ったら即行動タイプ。そこが、いろいろ抑圧され、ヤンデレ気質を育ててきた春希にとって、新鮮かつツボにハマったんだろうな。春希の重い愛のツッコミを、無自覚でスルーするいろはのボケは、まさに夫婦漫才ですわ。
     いろはにとって春希は「みにあまる彼氏」だったけれど、春希にとってもいろはは「みにあまる彼女」。付き合ってからスイッチの入った二人、実は、唯一無二の存在同士だったというオチです。少なくとも、いろはの18歳の誕生日(高校在学中)に、婚姻届を出しちゃうくらいには(言い出しっぺはいろは笑)。
     青春のドキドキ、イライラ、もやもや、きゅんきゅんが、たっぷり詰まったこのお話、星も5個詰めて、超おススメです。

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