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外堀埋め立て皇女の手のひら転がし物語
以前、一介の若い女性行員が、相手の社会的地位とか自己の保身とか一切忖度せず、理不尽や間違いをズバッと指摘して、スカッとさせる作品がありました。もしかしてこれは、その「◯◯◯は黙ってない」シリーズへのオマージュ?なんて思いながら、読んでいます。
実際は、単なる一行員が声を挙げたところで、そうそう簡単に事態は変わらないし、残念ながら、どこの組織でも、そんなもん。だからこそ、クローディアの「暗躍」が、楽しいのでしょうね。
とにかくこのお姫様、外堀の埋め方が、えげつない。帝国の皇女ってだけでも、人生勝ち組なのに、そこに加えて、美人で、教養もあって、人脈もあるときたもんだから、人心掌握はお手のもの。見事なシビリアンコントロールで、断罪対象者たちを手のひら転がしです。その高尚なようで、実は、陰湿な追い詰めっぷりは、結構クセになりそう…(笑)
これだけ地位があると、普通は政略結婚の道を歩むのでしょうが、それさえも彼女なら、コントロールしそうな勢い。何気に優秀な従者ベリルとの関係も、深掘りしたいところです。さてさて高飛車皇女サマ、次はどんな高ビーを、見せてくださるのかな?
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高飛車皇女は黙ってない