5.0
特殊清掃という仕事
中々にセンシティブで、衝撃的な実話に基づいた話が、作者の可愛い絵で淡々と描かれてます。
亡くなった方々の悲哀や事情を、これまた淡々と回想していて、つい引き込まれて読んでしまいます。
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65206位 ?
中々にセンシティブで、衝撃的な実話に基づいた話が、作者の可愛い絵で淡々と描かれてます。
亡くなった方々の悲哀や事情を、これまた淡々と回想していて、つい引き込まれて読んでしまいます。
主にネット社会でのトラブルに特化した話が多いです。
可能な限り噛み砕いて、分かりやすく説明しようとしてくれる弁護士(作者)に好感が持てます。
する側、される側、どちらも自分に降りかかりそうな事案だらけで、ちょっとゾッとしました。
"死"と"あの世"の世界を決してファンタジーでなく、不思議にリアリティを感じさせる様相で描かれてます。
淡々と"お客様"を事務処理していく様は正にあの世の官公庁。
亡くなった人も悲喜交々、仕方なしに自分の状況を受け入れていきます。
単なる短編で終わらす、目が笑ってないシ村さんの謎がほんの少しずつ解き明かされて行きます。
暗いだけでなく、どこかポップに、キャッチーに描かれていて、思わずホロリとさせられる場面も…。
以前の心療内科の作品で邪魔してたギャグの插入も控えめになり、読みやすくなってます。
複雑怪奇な(?)女性の心理を上手く説かれていて、過去に意味も分からず恋人の気を損ねていた答え合わせがちょくちょくありました。
もちろん全ての女性に当てはまる訳も無いですし、これを読んだらモテる訳など無いですが、少なくとも女性に嫌われにくい言動は理解できるんじゃ無いでしょうか…?
ノンセクシャルの旦那と性依存症(エピローグで露呈する)の奥さんとの、性に対する価値観の違いによる、それぞれの思いや立場、温度差が実に見事に描かれてました。
私の妻がノンセクシャルであるため、奥さんに共感して同情しました。エピローグを読むまでは。
この物語は事実を元に書かれていますが、彼氏Aを旦那さんが認めた時点で終わらせるべきだった。
彼氏Aといきなり朝帰りするわ、しかもその彼氏Aだけで終わらなかった。
物語後半までは、自分に重ね合わせて、一般的な性欲を持つ者として奥さんに同情してました。
でもエピローグを読むにつけ、この人は性依存症なんではないか…と、思えるようになりました。
自分に嘘を吐かず、正直に生きる。
とても響きは良いですが、それを免罪符に本能のまま周りを巻き込んでいくのはいかがなものか…
若い頃に付き合ってた、境界性パーソナリティ障害の元カノを思い出してしまいました。
Youtubeでもチャンネルを作って閲覧数も増えてるようですが、この奥さんの人格をますます嫌いになる内容でした。
連載時代に読んでて、途中で話が難しくなってきて読むのをやめました。
で、ネット時代になって当然エンディングのネタを知り、好きだった漫画だけにとても残念に思ってました。
あれから何十年経ち、改めてネットコミックで再読したら、やはり面白いのなんの…。
いささかのご都合主義は当時の漫画故気にならず、問題のエンディングについても、最後の最後まで読み進めばそれをきちんと(?)うやむやにしてくれて、読者に最後を妄想させる巧い終わらせ方をしています。
今となってはヤクザのサクセスストーリーなど描けない時代になりました。
今も何度も読み返してしまう傑作だと思います。
ただし、最終章辺りの殺戮のインフレーションは少し長いししんどかったです。
この作者の作品は、デビュー当時から好きでした。
ともかく人間臭く人情深い登場人物。
時に垣間見える毒や心の闇も、素直に受け止めて、最後はホロリとさせられます。
鬼…という古典的な設定に、最初はどうかな…?なんて思って読み始めましたが、めちゃくちゃ面白いです。
結構センシティブな表現も多くて、子供には見せられませんが、ヒール役がはっきりしていて、話を見失わないです。
凄惨なシーンも多いけど、案外人間愛に救いのある作品です。
統合失調症の名前や症例は知っていても、患者本人から外側がどう見えているかを知る事はありませんでした。
この漫画は、統合失調症になってしまったご本人の、非常に貴重な体験が描かれています。
それをまたコミカルに、周りにも時には支えられたりしながら病気を受け止めて歩んでいく姿に、応援したくなります。
主人公は、事故で死んでしまう親友を何とか助けようと、何度も何度も運命に立ち向かいます。
そして最後の章…
自分自身に投影してしまい、涙無しには読めませんでした。
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不浄を拭うひと