ソムタム田井のコスプレリポート:名作「コブラ」レイヤー 武器の造形に加え露出対策も万全
配信日:2024/10/27 20:01
コスプレは自宅で気軽に楽しめる趣味であり、アニメやゲーム、マンガなどの人気のバロメーターとしても注目を集めている。コスプレ文化の研究家でライター兼カメラマンのソムタム田井が、イベントに取材、参加して見つけたハイレベルなコスプレーヤーをピックアップ。衣装、ウイッグ、メーク、体づくりなど、キャラクターになりきる上でのこだわりについて聞く。
8月に名古屋で開催され、3日間で約25万3700人が来場した世界最大規模のコスプレの祭典「世界コスプレサミット2024(WCS、コスサミ)」で撮影、インタビューした「スペースコブラ」のコブラに扮(ふん)するFaiZさんと、シークレット・サンダースに扮する波紅偉織理さんを紹介する。
コスプレイベントといえば、その時期に放送中のテレビアニメや、リリースされたばかりの最新ゲームだけでなく、ちょっと懐かしい作品のキャラクターたちに出会えるのも参加する上での醍醐味(だいごみ)の一つ。
今回、取材に協力してくれた2人が扮する「スペースコブラ」は1980年代のアニメ作品で、FaiZさんはサイコガンなどの小道具制作だけでなく、体づくりにも励み、雰囲気の再現に取り組んだという。
「コブラはたいへん長く、コスプレをさせてもらっているキャラクターです。シンプルなデザインだからこそベルトやブーツの造形にもこだわって、ベースとなる衣装の全身タイツ感をなくすよう努力しました。また、サイコガンの迫力に負けないくらい、トレーニングによる体づくりとそれに似合うポーズの研究にも励んでいます。口元は笑っているが目は怒っている……という表情の再現もこだわったポイントですね」
ヒロインのシークレット・サンダースに扮する波紅偉織理さんは、露出度高めの原作衣装をイベント用にアレンジしたという。イメージを崩さない範囲で布面積を増やしつつ、タイツを着用して露出対策も講じるなど、万全の状態で参加し、撮影や交流を楽しんだと話す。
「ウイッグアレンジ、ライフル、ホルスター、鍵の装飾といった衣装&小道具は、一緒に併せをしたFaiZさんに作っていただいたものになります。原作通りの衣装だとイベントでは出せないくらい胸が出てしまうので、キャラのイメージを壊さないよう、布面積が適度にある黒い水着を選びました。動いてヌーブラが出てしまっても水着の一部に見えるように、黒いものを選択したところもこだわったポイントです。それと露出対策のため、光沢タイツも使用しています。初出しのコスプレで、今後もクオリティを高めていきたいと思っているので、より格好よく着こなせるよう体づくりも頑張ります」
取材・文:ソムタム田井
提供元:MANTANWEB