ミノタウロスの皿:世界初舞台化 加藤清史郎が主演 ミノア役は内田未来 藤子・F・不二雄のSF短編
配信日:2026/06/11 17:00
故・藤子・F・不二雄さんのマンガ「SF短編」シリーズの名作「ミノタウロスの皿」の舞台版で、俳優の加藤清史郎さんが主演を務めることが明らかになった。加藤さんは、ズン類と呼ばれる牛が支配するイノックス星に不時着する乗組員を演じる。内田未来さんが乗組員がイノックス星で出会う少女・ミノアを演じることも発表された。「ミノタウロスの皿」が舞台化されるのは世界初で、新国立劇場 小劇場(東京都渋谷区)で12月10~28日に上演される。
第75回芸術選奨舞踊部門・文部科学大臣新人賞を受賞した気鋭のアーティスト、スズキ拓朗さんが脚色、振り付け、演出を手がけ、原作の普遍的な問いを現代によみがえらせ、4歳以上の未就学児から大人まであらゆる世代が楽しめる舞台を目指す。森田真和さん、谷山知宏さん、柏木俊彦さん、鈴木幸二さん、小林ららさん、星初音さん、美守桃さん、関口晴さんらスズキさんが主宰するダンスカンパニー「CHAiroiPLIN」のメンバーや、スズキさん演出の舞台に出演経験を持つメンバーも出演する。
オーバード・ホール 中ホール(富山県富山市)で2027年1月10日に富山公演が実施されることも発表された。一日限りのスペシャルエディションとして、スズキさんが自ら乗組員役として出演する。
加藤さんは「生まれ育ってから今に至るまで、ありとあらゆる形で藤子・F・不二雄先生の作品に触れてきただけでなく、地元にはミュージアムがあったり、SF短編を映像化した作品にも出演した経験があった自分にとって、今回のお話は、藤子・F・不二雄先生とのご縁を感じずにはいられないうれしい体験でした。『ミノタウロスの皿』は、本当に人間にとって常にそばにある、“食”が題材になっていて、まさに、老若男女問わず、その作品の真髄について考えることができるものだと思います。まだ何がどうなるか全く想像すらもつきませんが、新国立劇場の小劇場に藤子・F・不二雄先生の世界観を、スズキ拓朗さんの色をふんだんに練り込んだイノックス星として表現できるよう尽力します!」と意気込みを語っている。
内田さんは「初めて原作を読んだ時、不可思議な世界観に圧倒されると同時に、すがすがしさのようなものが胸いっぱいに広がりました。私たちの価値観に静かに問いかけてくるようで、読み終えると鼓動が早まっていました。そんな作品の舞台化にミノアとして向き合えることが怖くもあり、うれしくもあります。原作ではわずか30ページあまりの作品がどのようにして舞台で奥行きを増していくのか、私自身も心躍らせています。ずっと憧れでもあった新国立劇場に立てることもすごく光栄です。劇場空間の、そして作品のもつ力をお借りしながら、演出のスズキさんをはじめとする座組の皆様とともにひたむきに取り組んでいきたいです。劇場でお待ちしております」と語っている。
スズキさんは「上村聡史氏よりこの作品をご提案いただき、正直驚きを隠せませんでした。『ミノタウロスの皿』は、舞台化したいと何度も夢見てきたからです。『子供の夢と願望はすべての人間の基本』藤子・F・不二雄先生の言葉の力を改めて感じます。絵のキュートさの裏側に浮かび上がる『軽快な恐怖』は、まるで自身の心にナイフを入れるような錯覚を覚えます。主人公を演じる加藤さんの人並外れたグローバルな運動能力は、マンガの枠を飛び越え奇想天外な宇宙へと我々を連れていってくれる事でしょう。ミノア役を演じる内田さんは、私が20年前にこの作品で受けた衝撃をそのまま受け取るはず。真っすぐな感性で鋭く物事を見透かす子供のようなミノアに期待。2人の若き才能、そして私の信頼するダンサーたちによって、心躍る少し不思議(SF)なエンターテイメントをお贈りいたします」とコメントを寄せている。
「ミノタウロスの皿」は1969年に「ビッグコミック」(小学館)で発表された短編。惑星間航行ロケットが故障し、生き残った「オレ」がやっとの思いで不時着した地球型の惑星で、ミノアという少女に出会う……という展開。「食べる側」と「食べられる側」の立場が逆転した世界を舞台に、言葉は通じても価値観が全く通じないことや、自らの常識から抜け出せない人間のジレンマが鋭く描かれた。
提供元:MANTANWEB











