葬送のフリーレン:テレビアニメ第2期は「3人の旅を軸に」 北川朋哉×斎藤圭一郎×鈴木智尋インタビュー(2)
配信日:2026/01/02 10:02
インタビュー(1)の続き。「週刊少年サンデー」(小学館)で連載中の山田鐘人さん原作、アベツカサさん作画のマンガが原作のテレビアニメ「葬送のフリーレン」の第2期が、日本テレビのアニメ枠「FRIDAY ANIME NIGHT(フラアニ)」で2026年1月16日から毎週金曜午後11時に放送される。コミックスの累計発行部数は3200万部以上を誇る人気作で、テレビアニメ第1期が「フラアニ」で2023年9月~2024年3月に放送され、丁寧な演出と映像美が大きな話題となった。第2期は、第1期の第2、8話や2クール目の演出チーフを務めた北川朋哉さんが監督を務め、第1期で監督を務めた斎藤圭一郎さんが監督協力としてバックアップする。新監督を迎えた第2期は一体どうなるのか? 北川さん、斎藤さん、シリーズ構成・脚本の鈴木智尋さんに聞いた。
◇基本的に第1期の延長線だが…
--第2期の脚本を書くにあたって、打ち合わせでどんな話があった?
鈴木さん (アニメーションプロデューサーの)福士さんから「シリーズとして軸を通したい」というお話が最初にありました。第1期と同じように、見終わった後、全体を振り返りたくなるようなものを積み上げていきたいと。北川さんからも、3人のパーティーの連携や成熟度が徐々に上がってくるところをしっかり見せようとか、ヒンメルの回想シーンも第1期と少し違って、フリーレンが積極的に思い出している感じがあるので、そこを意識しようという話がありましたね。
北川さん 第1期でフリーレンはヒンメルの言葉を回想して人を知るシーンが多かったと思いますが、第2期では、ヒンメルたちから教わったことをフェルンとかシュタルクにも伝えていくことも多くなります。そこを含めてパーティーとして成熟していき、フリーレンと一緒にフェルンやシュタルクが成長していく話に持っていきたいと考えています。そこが第2期の軸になっていき、パーティーの戦い方にしても、フェルンがフリーレンの戦い方を見て、少しずつ進化していく。そこを盛り込もうとしました。
--第2期で変化もある?
北川さん 基本的に第1期の延長線にあって、よかったところをなるべくそのままシフトすることを意識しています。独特のテンポ感、雰囲気が好きな方も多いと思うので、3人の旅を軸にそこを大切にしています。
斎藤さん 北川さんの色で一新してしまってもいいと個人的には思っていたんですけど、第2期は第1期をモデルに作ってくれているので、少し複雑な気持ちではあるんですよね(笑)。もちろん、第1期を指針としてやってくれていることは、素直にうれしい気持ちもあります。
--その中でも北川さんの色が出ていると感じていることは?
斎藤さん 細かいところで、感じることはありますが、第1期の時もいろいろな演出さんが入っていましたし、いろいろな人が入ることで、一本の作品が出来上がっていくものだと思います。第2期は、構図や細かい間合い、芝居が自分とはまた少し違うものになっているので、そこは北川さんの色というか、癖(へき)みたいなものだと思いました。第2期の第1話の冒頭は、シナリオに元々なかった部分も北川さんが足していて、北川さんが第2期でやろうとしていることが伝わると思います。
北川さん そんなに大層なアイデアというわけでもないのですが、約2年ぶりに新たなシーズンがいざ始まるという時に、フリーレンたちが帰ってきた!また旅が始まるという期待感をどうすれば高められるかなと考えたときに、タイトルの出し方含めて少し足させていただきました。
--北川さんは第1期にも参加されていますが、第2期の制作にあたって第1期を研究した?
北川さん 第1期の雰囲気を壊さないように、第2期に生かそうとしています。風景描写、テンポ感、重要なセリフへの持っていき方など第1期を意識しながら作っています。重要なセリフが流れてしまわないように、カット割りも工夫しています。
--第1期は戦闘シーンも話題になりました。第2期も楽しめる?
北川さん 第1期と同様、膨らませているところもあります。原作の独特のリズムもすごく面白いのですが、映像化した時の見せ方を考えないといけません。第2期は、3人の戦いが主になってくるので、連携している感じを膨らませながらバトルを描いています。
斎藤さん 第1期の時は、編集や演出上の流れで、自分もできる限りのことはしたのですが、岩澤亨さんにアクションディレクターとして入ってもらって、岩澤さんの手腕を存分に発揮していた部分が大きかったです。
北川さん 第2期では話数やアクションシーンの担当スタッフの手腕に頼る形で進めています。
斎藤さん 第1期から引き続き原画を描いてくださっているアニメーターも多く、期待して欲しいと思っています。
◇3人の変化と成長
--「葬送のフリーレン」ならではの難しさもある?
斎藤さん セリフをしゃべっている時に自然に伝わるような説得力がなければいけません。演出面でも丁寧に構築していこうとしました。
北川さん オリジナルの部分もあるので、原作ファンに面白く見てもらえるようにするためにはどうするのか?を考えながら、コンテを書いています。表現方法も原作と少し変えているところもあります。例えば、第1期の第25話の幼いフランメが出てくるところも少し見せ方を変えていて、受け入れてもらえるか不安もありました。映像化したときにどうすればよりゼーリエの感情が伝わりやすくなるか意識していました。
鈴木さん 原作サイドから「セリフの一つひとつを大切にしてほしい」という話がありました。ただ、膨らませることについては快く背中を押してくださったので、とてもありがたかったです。そこは第2期も同じです。
斎藤さん 第2期は膨らませたところは第1期よりも多いと思います。
--どのように膨らませた?
斎藤さん 最初の段階で軸を話し合って、そこを鈴木さんが膨らませてくれて、話し合いながら、さらに深めていきます。
鈴木さん 一度出した方が分かりやすいので、アイデアを提示しています。
斎藤さん 通して見た時に、キャラクターの変化を描きつつ、逆に変わらないところについても話していましたよね。
--最後に第2期の放送に向けてメッセージをお願いします。
北川さん 第1期の後半は、シュタルクはお留守番でしたが、第2期では大活躍します。3人のパーティーの連携、絆を楽しみにしていてください。
斎藤さん 今回の監督協力という立場ではありますが、北川さんはじめ素晴らしいスタッフが集まって、素敵な映像になっているので、ご期待ください。
鈴木さん 第2期の放送まで時間が空いてしまったので、第1期から地続きであることを大事にして、北川さんも斎藤さんも作っています。第1期の後半は、旅はお休みしていましたが、そこからまた3人で新しい冒険に出ます。「変化と成長」を軸に、見終わった時に「良かったな」と温かい気持ちになれるような作品になればと思っています。ぜひ楽しみに見ていただければうれしいです。
阿仁間満/MANTANWEB
提供元:MANTANWEB











