種崎敦美&藤原夏海&加藤英美里:テレビアニメ「SPY×FAMILY」バスジャック編突入 イーデン校座談会 「声優さんってすごい!」の連続
配信日:2025/11/15 9:31
集英社のマンガ誌アプリ「少年ジャンプ+(プラス)」で連載中の遠藤達哉さんのマンガが原作のテレビアニメ「SPY×FAMILY」のSeason(シーズン)3が、テレビ東京系ほかで毎週土曜午後11時に放送されている。11月15日放送の第44話では、アーニャ・フォージャー、ダミアン・デズモンド、ベッキー・ブラックベルらイーデン校の生徒たちが大活躍する「バスジャック編」が本格始動。アーニャ役の種崎敦美さん、ダミアン役の藤原夏海さん、ベッキー役の加藤英美里さんに収録の裏側や互いの魅力、「バスジャック編」の見どころを聞いた。
◇次のステップを踏めたダミアン ロイドに対面したベッキー
--Season 2を振り返り、印象に残っているエピソードは?
藤原さん Season 2の野外学習のダミアンは、よかったですね。デズモンド家のことなどいろいろ抱える中で、先生方が背中を押してくださって、ダミアンが自然の世界に解き放たれるお話でしたが、エミールとユーインとも一緒に行けたこともあって、二人の存在の偉大さ、尊さを感じられました。自然の中での困難を乗り越えた後に得られた達成感というか、次へ進むためのステップを踏めた回だったなと思います。私の心の中でもすごく大事な回でした。
加藤さん あの二人がいなかったらダミアンって孤独だったんじゃないかなとすごく思うので、エミール、ユーインの存在の大きさをすごく感じられた回だなと思います。
種崎さん 私はSeason 2と言えば、豪華客船編のはは(ヨル・フォージャー)の頑張りがすごく印象に残っています。あとは、その旅が終わった後にアーニャがプリンセス・ローレライ(豪華客船)に乗ったことを誇張してクラスのみんなに自慢して、恥をかいていたことなんかも思い出しました(笑)。国家統一党総裁の息子のダミアンのお家柄はそりゃすごいんですけど、ブラックベル家もすごいし、そんな学校にアーニャは通っているんだよなぁと、改めて思いました。みんな、本当に“いい家”の子たちなんだなと。
藤原さん そういえばそうですね(笑)。
種崎さん ただ、ベッキーって、声を聞いていて嫌みがないんですよね。それって、本当にいいとこのお嬢さんだからなんですよね。
加藤さん そうかも。「うちは~~だから」とマウントを取るんじゃなくて、当たり前のように日常をただ語ってるだけなんだよね。別に相手のお家柄のこともそんなに気に留めていないというか。
種崎さん 器がでかいです。
--Season 2では、ベッキーが一目ぼれしたロイドに会うべくフォージャー家を訪れるエピソードも描かれました。
加藤さん 収録前はめちゃくちゃ緊張しました。ロイドさんを目の前にした時のベッキーのリアクションは、原作では絵文字で表現されているシーンもあって、どう演じるんだろうと気にされているファンの方もいらっしゃると思うので、そのプレッシャーにどう打ち勝つかと。ただ、実際収録に挑んだら怒涛のスピードでベッキーがしゃべるので、そんなことを考えている余裕もなく、ただひたすらロイドさんしか目に入らない、みたいな感じで、すごく楽しかったです。
--ロイドを前にパニック状態になるベッキーが可愛らしかったです。
加藤さん 私事なんですけど、ちょうどあの回の収録の直前くらいに人生初めての推しができたので、気持ちの高ぶりを全部ロイドさんにぶつけるということができて(笑)。そういう意味でも、すごく有意義な回だったなと感じています。
◇アーニャ、ダミアン、ベッキーの“声”の魅力
--それぞれの皆さんが演じるキャラクターの魅力をお聞かせください。まず、種崎さんが演じるアーニャの魅力は?
加藤さん アーニャは表情がすごく豊かなので、あれについていくのはすごいなって。毎回収録をする度に、あっちゃん(種崎さん)の表現の豊かさを感じます。あっちゃんが演じるからこそ、アーニャの可愛らしさ、魅力が引き立つなとすごく思います。最初、私の中のアーニャは「可愛い」しかなかったのですが、Season 1で実際にあっちゃんが演じているのを聞いて「これだ!」とすごく納得して。なので、本当にあっちゃんがアーニャを演じてくれてよかったなと個人的にすごく思っていて。
藤原さん めちゃくちゃ思います。
加藤さん 原作を読んでいても、今はもう当たり前のようにあっちゃんの声で再生されて、原作のアーニャの表情もより一層豊かに見えるようになったんです。それってやっぱり声優さんの力だなと感じます。
藤原さん 私も最初にお声を聞いて、すごい!と衝撃的でした。あれだけ幅広い、いろいろな表情のアーニャを演じられていて、本当にありがとうございます!と。同時に、普段のコミカルからちょっと真剣モードのアーニャになった時のギャップがすごく大きいからこそ、心に来るものがあるなと思います。
種崎さん ありがとうございます。ちなみに、テープオーディションでは、アーニャを可愛く演じる方がたくさんいらっしゃったと聞いたことがあります。
加藤さん 私もほかの方が演じたであろうアーニャの脳内再生だったけど、それだけじゃないんだというのが、あっちゃんの声を聞いてすごく分かった。
--続いて、藤原さん演じるダミアンの魅力は?
加藤さん ダミアンはもうとにかく可愛い! いろいろな要素、情報が多すぎて、本当にまとめるのが大変なんですけど、子供なのに大人みたいな振る舞いをしているというか。多分、素は全然そうではないとは思うんですけど、デズモンド家というものを背負っていたり、お兄ちゃんがすごく優秀だったりして、そういうプレッシャーから今のダミアンの振る舞いがあるんだと思うと、もっと素直になったダミアンも見たいなという、私の大人の心があって(笑)。抱きしめて、背中をポンポンしてあげたくなっちゃう。
藤原さん そうですよね!
種崎さん 藤原さんが、掛け合いの中でもらったものを素直に返してくれるから、ダミアンがより魅力的になるというか。それだけたくさん要素があるキャラクターでも、その場その場でもらったものに対してすぐパン!と演技が出てくるから本当に素晴らしいなと。言い方が難しいのですが……
加藤さん すごく分かる! なっちゃん(藤原さん)の素直さや純粋さがダミアンにすごく乗っているから、嫌みったらしくないダミアンになっていると思う。ダミアンはセリフだけを見ると、すごくきつい言い方をする時もあるじゃないですか?
種崎さん だいぶきついですよ(笑)。そんな暴言を吐かれているんですけど……
加藤さん ……なんだけど、なっちゃんが演じるダミアンだから、可愛さが前面に出てくる。やっぱりそれも「声優さんの力、すごいな」って。着地点がまた「声優さん、すごいな」になっちゃうんだけど(笑)。
藤原さん やったぁ! 二人ともありがとうございます……! うれしすぎる。
--それでは、加藤さん演じるベッキーはいかがでしょうか。
藤原さん 最初、ベッキーはお嬢様みたいな感じだったのですが、アーニャを一人の友達として感じ始めてから、素直さが表に出るようになった気がして。ちょっとおませさんの部分がありつつ、子供らしいところがすごく可愛いと思います。ストーリーが進むにつれ、ダミアンとアーニャの仲を応援してくれるようになったりして、いい方向にアシストしてくれるというか。そういう面で、ダミアンとアーニャとはまた違った魅力的な部分があるなとすごく感じます。
種崎さん そのおませさんで可愛くてという面を英美里さんの天真らんまんなお人柄が……あっ、違ったらすみません……!
加藤さん いやいや、ありがとう!
種崎さん 明るくて天真らんまんで、いるだけでその場が明るくなるご本人のお人柄プラス、このお声でベッキーを表現されていて、さっきまで英美里さんが言ってくださっていたように「声優さんって、すごい!」と思います。ベッキーは“いいとこの子”なのに嫌みがなく、全然鼻につかないし、愛しいな、可愛いなと思えるのは英美里さんのお力だと思います。
加藤さん 私の内面がいい方向に作用しているのかな?(笑)。
藤原さん ベッキーを演じるにあたっては、素のままという感じなんですか?
加藤さん そうかも。自分の中にあったベッキーをそのまま出した感じ。原作で見たベッキーは、初登場時から嫌な子じゃない印象で……。最初こそ、アーニャに対してちょっときつい目を向けたりもしていたけど、でもやっぱりいい子だなと。アニメで声が付いた時に、声の印象でベッキーの良さを潰したくなかったんです。対アーニャと対ダミアンでちょっと態度が違うところもあるので、アーニャに対しては素直に可愛いお友達でいたいし、ダーミンに対しては「ちょっと男子!」みたいな、小学生の女の子をちゃんと表現したいなと思っています。声色ですごく変わるわけじゃないけど、声のかけ方とかでちょっと差が出るといいなと思ったりしていました。
種崎さん 感じてます!
藤原さん 本当に!
種崎さん 私、スタジオで一番右のマイクに入ることが多いんですけど、英美里さんがたとえ一番向こうにいても「アーニャちゃん」と聞くと、すぐ隣にいるように感じるんです。距離を意識してくださっているのかなと、めちゃくちゃ感じています。隣にいてくれているなといつも思っています。
加藤さん 私のベッキーの魂がちゃんと寄り添ってた!
藤原さん すごい! すてきです!
◇子供には「怖い」、大人には「深い」 「SPY×FAMILY」ならではの「バスジャック編」
--お話を聞いていると、イーデン校のシーンの収録はにぎやかで楽しそうです。
加藤さん もちろん仕事としての緊張感は持っているんですけど、もうそのキャラクターでいるせいか、楽しい気持ちしかないかもしれないです。
種崎さん テストが一番楽しいです。みんなで一斉に録(と)っているので怒涛のように過ぎていく。
加藤さん たしかに一番放送に近い感じだもんね。アドリブのところも「みんな何を言ってくるんだろうな?」と毎回楽しみにしています。
--Season 3は、イーデン校のみんなが大活躍する「バスジャック編」も描かれます。見どころは?
加藤さん Season 3は、シリアスとコメディーがいい案配で混ざっている印象です。シリアスが長いこと続いちゃうと、見ている側もしんどくなっちゃうと思うのですが、合間でイーデン校のお話が挟まってくると、ちょっとほっとするというか。「バスジャック編」は、子供たちが見ると「怖い」と感じると思うけど、大人から見るとすごく深いストーリーだったりもして、それが「SPY×FAMILY」らしいなと思います。
種崎さん それぞれのキャラクターの家庭の事情や家族の姿も見えてきたり、深く踏み込んだような描写や、これまでなかなか見られなかったような姿も見られたりするので、本当に見応えがあると思います。
藤原さん イーデン校のこともありますし、Season 3ではダミアンの母も登場します。ダミアンの新たな家庭環境が明らかになるシーズンかなと思いますので、注目していただきたいです。「バスジャック編」では、イーデン校のみんなが大活躍するのですが、どうやって活躍するかは、見てお楽しみいただけたらと。
種崎さん 人の心が読めるアーニャがいることにより、一般的な?(笑)バスジャックは絶対こうじゃないから!ということの連続なので、「SPY×FAMILY」ならではのバスジャックを、ぜひお楽しみいただけたら幸いです!
※種崎敦美さんの「崎」は「たつさき」
提供元:MANTANWEB











