ソムタム田井のコスプレリポート:「着せ恋」リズ&黒江雫レイヤー 絶妙な大きさでサキュバスの角を再現
配信日:2025/09/07 19:55

コスプレは自宅で気軽に楽しめる趣味であり、アニメやゲーム、マンガなどの人気のバロメーターとしても注目を集めている。コスプレ文化の研究家でライター兼カメラマンのソムタム田井が、イベントに取材、参加して見つけたハイレベルなコスプレーヤーをピックアップ。衣装、ウイッグ、メーク、体づくりなど、キャラクターになりきる上でのこだわりについて聞く。
本稿では、東京・池袋のサンシャインシティ周辺で定期的に行われているコスプレイベント「acosta!(アコスタ)」の規模を拡大した「Ultra aosta!(ウルトラアコスタ)」で撮影、インタビューした、「その着せ替え人形は恋をする」の喜多川海夢に扮(ふん)するかにぬれさんと、ぶるさんを紹介する。
コスプレを題材にした漫画作品であり、2022年にテレビアニメの第1期が放送されて以来、コスプレ界隈でも爆発的な人気を誇る「その着せ替え人形は恋をする(着せ恋)」。いまやどのイベントに行っても、必ずコスプレ参加者を見かけるくらい定番の作品となった「着せ恋」だが、池袋は作中でもたびたび登場する街……ということで、「acosta!」は特に同作のキャラに扮するレイヤーが多い。
ちなみにヒロインの喜多川海夢は、彼女自身もコスプレーヤーということで、“素の状態の海夢”をはじめ、作中で海夢がコスプレをした黒江雫、ブラックロベリア、リズ、十六夜ありさといったキャラクターたちに扮してイベントに参加するレイヤーが多く、“異なるキャラクターに扮した海夢同士”という、ちょっと変わった組み合わせで“併せ”を楽しむグループもよく見かける。
かにぬれさんとぶるさんはまさにそれで、かにぬれさんは“リズに扮した海夢”、ぶるさんは“黒江雫に扮した海夢”のコスプレで、撮影に応じてくれた。かにぬれさんはポーズやメークに加え、装飾の制作時には特徴的な角のディテールにもこだわったという。
「ポーズやメークでは、作中作のリズきゅんの“元気でマイペースな雰囲気”と、それに扮する海夢ちゃんの“キラキラでカワイイ雰囲気”の両方を意識しました。装飾に関しては、遠くから見ても角がウイッグに埋もれないように、原作より少し大きめのサイズで制作したのがこだわりポイントになります」
一方のぶるさんは、目元を忠実に再現するべく、アイメークのクオリティーアップに励んだ。
「普段は男装メインで活動していて、今回初めて女性キャラのコスプレに挑戦しました。メークで下まつ毛を書いたり、部分つけまを使ったりして、“たれ目だけどパッチリとした印象の目元”になるよう工夫しました」
体にぴったりフィットするように、衣装のサイズ感の調整にも注力したと話す。
「ウエストを詰めたり、エプロンが落ちないようにスナップボタンを付けるなど、細部に手を加えて衣装のサイズを調整したことも、今回のコスプレでこだわったポイントになります」
取材・文:ソムタム田井
提供元:MANTANWEB