早見沙織:「鬼滅の刃」 胡蝶しのぶへの「憧れ」 「魂を重ねて」
配信日:2025/08/23 7:01

吾峠呼世晴(ごとうげ・こよはる)さんの人気マンガが原作のアニメ「鬼滅の刃」の新作劇場版アニメ「劇場版『鬼滅の刃』無限城編 第一章 猗窩座再来」。「無限城編」では、鬼殺隊と鬼舞辻無惨率いる鬼たちとの最終決戦が描かれる。第一章では、鬼殺隊最強の剣士・柱の一人、蟲柱の胡蝶しのぶが、上弦の鬼の童磨(どうま)と激突することになる。2019年放送の「竈門炭治郎 立志編」から約6年にわたってしのぶを演じてきたのが人気声優の早見沙織さんだ。早見さんにしのぶへの思いを聞くと、「なかなか言葉にしづらいんですけど……」と語り始めた。
◇しのぶが扉を開いてくれる
早見さんが演じるしのぶは、藤の花から精製した毒を武器に鬼と戦う。丁寧な口調が特徴で、しとやかな雰囲気をまとっている。
「しのぶさんの心の根っこみたいなところに、近くで触れさせてもらいながら、時間を歩んでいるような、概念のような話になってしまって恐縮ですが、お互いの魂をぶつけ、重ねながらここまできた存在だと思います」
しのぶへの「憧れ」もある。
「時に隊士の皆さんをからかうようなことを言ったり、少し意地悪なことをあえて言ったりもしますが、強く燃えるような思いを持ってる人で、根本は真っすぐで気の強いところもあると思うんです。相手に向かって立ち向かっていく強い意志もある人です。自分が似ているというわけではないのですが、しのぶさんの意思に触れると、収録の時に影響されるところもあります。しのぶさんを演じている時、扉を開いてくれるような感覚もありますし、しのぶさんに関わることによって、影響されて、湧き上がってくるものがあります」
◇生々しく痛くなるくらいの激情
普段は冷静なしのぶだが、「無限城編」の第一章では、これまで以上に生々しい感情を見せるシーンもある。早見さんは、しのぶを演じる中で「鬼滅の刃」の魅力は「感情」だと感じているという。
「むき出しの感情が詰まっているのが、すごいなと私は思っています。人間だけではなくて、鬼側もそうです。生々しくて、痛くなるくらいの激情、思いが物語に詰まっています。それが『鬼滅の刃』の魅力だと感じています」
第一章では、しのぶの感情に、心を揺さぶられるはずだ。早見さんの熱演にぜひ注目してほしい。
「鬼滅の刃」は、家族を鬼に殺された竈門炭治郎が、鬼に変異した妹・禰豆子を人間に戻すために鬼殺隊へ入隊する……というストーリー。原作は、2016~20年に「週刊少年ジャンプ」(集英社)で連載された。コミックスの累計発行部数は2億2000万部以上。テレビアニメ「竈門炭治郎 立志編」が2019年4~9月に放送され、2020年10月公開の劇場版「無限列車編」が国内歴代興行収入1位となる約404億円を記録し、国内累計来場者数は約2897万人を記録した。「遊郭編」が2021年12月~2022年2月、「刀鍛冶の里編」が2023年4~6月、「柱稽古編」が2024年5~6月に放送された。「無限城編」は三部作。
提供元:MANTANWEB