高橋文哉:東野圭吾原作「クスノキの番人」で長編劇場版アニメ初主演 天海祐希が8年ぶり声優出演 ビジュアル&特報公開
配信日:2025/08/08 6:00

東野圭吾さんの小説が原作の劇場版アニメ「クスノキの番人」(伊藤智彦監督)で、俳優の高橋文哉さんが、主人公の青年・直井玲斗の声優を務めることが分かった。高橋さんは、2023年公開の劇場版アニメ「ブラッククローバー 魔法帝の剣」で声優に初挑戦しており、「クスノキの番人」で初めて長編劇場版アニメの主演を務めることになった。俳優の天海祐希さんが、物語の鍵を握る主人公の叔母・柳澤千舟を演じることも発表された。天海さんが声優を務めるのは約8年ぶりとなる。同作が2026年1月30日に公開されることも明らかになった。
東野さんの作品が劇場版アニメ化されるのは初めてで、高橋さんは「東野圭吾先生の作品が、初の劇場アニメーション化。そんな記念すべき本作で主演を務めさせていただけることに、大きな喜びと責任を感じています。プレッシャーもありましたが、監督とお話しする中で、作品への熱い思いに触れ、自然と気持ちが前を向いたのを覚えています。玲斗の迷いながらも前へ進もうとする姿には、年齢の近さもあって自然と自分を重ねました。現場で生まれる空気に支えられながら、千舟役の天海祐希さんとの掛け合いに向き合えたことは、自分にとってかけがえのない経験です」とコメント。
高橋さんが演じる玲斗は、理不尽な解雇により職を失い、追い詰められた末の過ちで逮捕されてしまった青年。玲斗は、釈放の条件として、柳澤千舟の命により、「その木に祈れば願いがかなう」というミステリアスなクスノキの番人となる。高橋さんは「本作には、日常の中で見落としがちな『人生を振り返る機会』や『自分自身と向き合う時間』が数多く織り込まれています。見る方それぞれの人生に寄り添う瞬間が、きっとこの物語のどこかにあると思います。役者として、映画『クスノキの番人』を通して届けることができる思いを、できる限りちりばめたつもりです。この物語との出会いが皆さんにとって何かの“きっかけ”となれば幸いです」と話している。
天海さんは「出演を決めたきっかけは、監督からいただいた一通のメールです。その言葉に込められた情熱と誠実さに心を動かされ、『私にできることがあるのなら、ぜひお力になりたい』と強く感じました。声のお仕事は毎回新たな挑戦ですが、アニメーションならではの表現の可能性に触れられることは、私自身にとっても貴重な学びとなっています。今回も、柳澤千舟という女性の人生と歩みを想像しながら、言葉一つひとつに自然な重みが宿るよう心を込めて臨みました」と語っている。
「現代を生きる私たちは、時に自分の道に迷い、不安を抱えることがあります。そんなときこそ、千舟や玲斗、本作に登場する人々の視点にふれることで、物事の見方を少し変えてみる勇気や、大切な人との関係にそっと目を向けてみようと思える時間を過ごしていただけたらうれしいです。映画館でのひとときが、皆さまの日常に小さな温もりを届けられますように」とコメントを寄せている。
スタッフも発表された。アニメ「ハイキュー!!」、「ブルーロック」シリーズなどの岸本卓さんが脚本を手がけ、マンガ「ブルーピリオド」の作者・山口つばささんと、劇場版アニメ「かがみの孤城」でキャラクターデザイン協力を務めた板垣彰子さんがキャラクターデザインを担当する。劇場版アニメ「天気の子」などの滝口比呂志さんが美術監督を務める。アニメ「ソードアート・オンライン」「俺だけレベルアップな件」などのA-1 Picturesがアニメを制作する。
圧倒的な存在感を放つクスノキと、何かを念じる玲斗が描かれた特報映像、ティザービジュアルが公開された。高橋さんと天海さんのアフレコの様子を収めたメーキングPVも公開された。
「クスノキの番人」(実業之日本社)は、2020年に書籍が刊行され、累計発行部数が100万部を突破している小説。「その木に祈れば願いがかなう」と伝えられる、ミステリアスなクスノキと、その番人となった青年の物語が描かれる。理不尽な解雇により職を失った青年・直井玲斗は、追い詰められた末の過ちで逮捕される。突然現れた弁護士に「依頼人の指示に従うなら、釈放する」と言われ、その条件をのんだ玲斗の前に現れたのは大企業・柳澤グループの発展に大きく貢献してきた人物であり、亡き母の腹違いの姉の柳澤千舟だった。柳澤千舟が玲斗に命じたのは、月郷神社にたたずむ<クスノキの番人>になることだった……というストーリー。<クスノキ>の謎は、玲斗の人生をも巻き込みながら思いもよらぬ真実へと導いていく。
提供元:MANTANWEB