小市眞琴×ファイルーズあい:「第七王子」第2期インタビュー “七変化”のロイド グリモはフルスロットルで
配信日:2025/07/21 7:01

小説投稿サイト「小説家になろう」から生まれた人気作が原作のテレビアニメ「転生したら第七王子だったので、気ままに魔術を極めます」の第2期がテレビ東京ほかで毎週水曜深夜0時に放送されている。魔術の才に恵まれず非業の死を遂げた魔術師が、強い魔術の血統を持つサルーム王国の第七王子・ロイドとして転生し、仲間と出会いながら魔術を極める姿を描いている。ロイド役の小市眞琴さん、ロイドに仕える魔人・グリモ(グリモワール)役のファイルーズあいさんに、2024年4~6月に放送された第1期を振り返ってもらいつつ、第2期について聞いた。
◇小市さんが作品を引っ張っている!
--第1期で印象的だったシーンやエピソードは?
小市さん 第8話でいつもより早くエンディングが流れたところには、えっ!?と驚きました。エンディングの後にシーンが一転し、あそこにエンディングを挟んだスタッフさんの英断がすごい! すごく印象に残ってます。
ファイルーズさん ギザルムの中にいるジェイドと会話をするシーンが好きです。魔術を通してロイドがその思いをくみ取っていくところに胸が温かくなりました。
小市さん 収録だと、タオちゃんに気術を学んで、肺に空気を入れながら魔術を発動しようとするシーンが酸欠になりそうで大変でした。
ファイルーズさん グリモは、ロイドのようにテクニカルな演技を求められるのではなくて、とりあえず盛り上げることが大切だと思っていました。フルスロットルでギアを上げることが求められていますし、全うしようとしました。
--グリモのテンションの高さや叫びが印象的でした。
ファイルーズさん ロイドの手に入り込んだ時も勢いを落とさずにグリモでいようとしました。手から声を出しているとは思えないくらいの声量で演じています。思いっきりできたのはこの作品だからなんです。
-ーロイドとグリモの掛け合いが作品の魅力の一つになっています。
ファイルーズさん 第1話では最初、大塚明夫さんがグリモワールを演じられていて、お芝居を見ていましたし、小市さんがこの作品を引っ張ってくれているので、私はそこに乗っからせていただいています。
小市さん 私は反対にグリモの熱量に引っ張られないようにしようとしていました。ファイルーズさんの熱量にどうしても乗っかりたくなるのですが、ロイドは淡々としていないといけないですし。温度差がよく見えるんですよね。
ファイルーズさん ロイドがデフォルメされた時の声の表情変化がすごいんですよね! 愛らしくあり、少し人を小ばかにしたようなしゃべり方がたまらないんです。
小市さん 原作を読んだ時に感じた印象に近付けようと考えていました。私自身、デフォルメされたロイドに、愛らしくも少しイラッとしたところがあったので、感じたまま表現しようとしました。伸び伸び演じさせていただきました。
◇ジリエルに夢中
--第2期は新キャラクターも登場します。
小市さん ジリエルとグリモの言い争いが大好き!
ファイルーズさん ジリエルが好き! 第1期の収録の時から、ギザルムが好きだったけど、小市さんから「第2期があるとしたら、ジリエルが好きになると思う」と言われていたんです。私のギザルムへの愛をなめてもらったら困る……と思っていたけど、ジリエルを見た瞬間に好きになりました(笑)。いきなり落ちました。天使の姿を見て堕天して、恋をしてしまいました。中性的なお顔立ちから、森久保祥太郎さんの声も素敵です。コミカルな表情で、キレイなお顔が崩れるところもすごく好きです。
--ジリエルとグリモのコンビも見どころです。
ファイルーズさん 収録では、森久保さんと隣の席になることが多く、マイクワークの中でアイコンタクトをしてくださったり、先輩からたくさん学ばせていただいています。キャラクターとしては、グリモが先輩風を吹かしてるのですが(笑)。
小市さん そうそう。ジリエルが大きなリアクションをして、グリモが先輩風を吹かせて、ツッコんだりね。
ファイルーズさん グリモは「私はそういう時期あったわあ」「若いねえ」みたいな顔をするんです(笑)。
--ロイドは第2期も基本的に変わらない?
小市さん 芯の部分は変わらないですね。でも、第2期になって暗殺者ギルドへの信頼は増していると思います。第2期は暗殺者ギルドも活躍するので、ロイドが彼らとどう関わっていくかを楽しみにしてほしいですね。キービジュアルにバビロンが大きく描かれていますが、バビロンとロイドの絡みも楽しみにしていただければ。
--第2期の収録の様子は?
小市さん 人数が増えて楽しいんです。第2期でロイドはもちろん活躍するのですが、ほかのみんなもそれぞれ強大な敵と戦ったり、自身の思いを吐露したりするので、ロイドとしても私としても収録中は客観的に見ているところが多くなりました。まだ詳細は言えませんが、とあるシーンで泣いてしまいました。原作でも感動したのですが、お芝居がすごくて涙が流れてきたんです。ロイドが出ていないシーンだったので、客観的に見ていて熱くなりました。
ファイルーズさん 第1期の時はコロナ禍の余韻もあって、みんなでそろって収録できなかったのですが、第2期は、スタッフの皆さんがなるべくみんなでそろって収録できるように調整してくださって、温度感やリズムを感じながら収録できたことがうれしかったです。グリモは第1期と違って、ロイド以外の人と話す機会が増えたのがうれしいです。ジリエルという話し相手もできましたし。
◇ロイドの深み
--お互いの役者としての印象は?
小市さん 元々、お芝居が素敵だとずっと思っていましたが、グリモはここまでいけるの!?と感じることが特に多くて、第1話で最初に見た時から、グリモの面白さを倍増させていると感じていました。シリアスで繊細なお芝居も素晴らしいのは別作品でも感じていたことですが、この作品では振り幅の広さがすごいです。そこまでいけるんだ!となる方はなかなかいないですし、尊敬しています。勉強させていただいています!
ファイルーズさん 自分が得意だと思っていることを褒めていただけるのはすごくうれしいです! 小市さんが演じる男の子はすごく自然なんです。私の場合、男の子役をやる時、男の子をやるぞ!と気合を入れて臨むのですが、小市さんは無理に低い声にしたり、ハスキーにしたりしているのではなくて、それは私にはない魅力ですし、尊敬しています。ロイドの肉体から出ている年齢感がありつつ、前世があるという説得力や重み、深みも感じます。かと思えば、子供らしいところもありますし、第七王子だけに“七変化”しているところがすごい! 繊細でストイックで、友人としても役者さんとしても大好きです。
--最後に第2期の見どころを教えてください。
ファイルーズさん 第2期は、神聖魔術にフォーカスが当たります。神聖魔術の発動に欠かせないのはイーシャの歌です。その表現がどうなるのか? ぜひ楽しみにしてください!
小市さん 原作を読んでいる時から神聖魔術がアニメでどう表現されるか楽しみでした。キービジュアルにも描かれているイーシャとサリアの活躍、そこにロイドがどう関わっていくかも見てほしいです。そして、謎神父は一体何者なのか!? そこも楽しみにしていただきたいです。
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