坂田将吾×花井美春:テレビアニメ「闇ヒーラー」インタビュー 守るために戦うゼノス アクション、治療シーンのギャップも
配信日:2025/04/12 7:01

小説投稿サイト「小説家になろう」で人気のライトノベル「一瞬で治療していたのに役立たずと追放された天才治癒師、闇ヒーラーとして楽しく生きる(闇ヒーラー)」が原作のテレビアニメがTOKYO MX、BS11ほかで4月3日に放送をスタートした。理不尽にパーティーを追放された天才ヒーラー・ゼノスが、ケガを負ったエルフの少女リリと出会い、ライセンスを持たない闇ヒーラーとして治療院を開業する……という無免許天才治癒師による“無自覚最強ファンタジー”。ライセンスを持たない闇ヒーラーの天才治癒師・ゼノス役の坂田将吾さん、ゼノスに命を救われたエルフの少女・リリ役の花井美春さんにアニメの見どころを聞いた。
◇坂田将吾が面白い!?
--二人は初共演ということですが、お互いの印象は?
坂田さん 花井さんは、アフレコ中にアドリブを入れるなど、すごく楽しそうにキャラクターを演じる方だなという印象です。役者として本当に素敵だなと。
花井さん ありがとうございます! 坂田さんは、ゼノスのようにクールで落ち着いた雰囲気ですが、実はとてもフランクで話しやすい方です。 休憩時間にはふと笑わせてくれることも多く、あれ? もしかしてこの方、めちゃくちゃ面白い人なのでは?と思っていました! 先輩声優の日笠陽子さんと一緒に、いつも現場を盛り上げてくれました。
--アニメの見どころは?
花井さん 主人公・ゼノスの“守るために戦う”姿勢でしょうか。 ゼノスは貧民街出身なので、ライセンスのない闇医者なんです。自分が天才であることに無自覚で、どこか日陰者のような雰囲気を漂わせています。でも、リリをはじめ、傷ついている患者たちを前にすると、治癒魔法でみんなを救おうと全力で戦います。私はそんな、ゼノスのダークヒーロー的な部分が好きですね。
坂田さん ゼノスは一見クールで動じない性格ですが、困っている人を見捨てられない、優しく義理堅い性格の持ち主なんです。僕としては、キャラクター同士のセリフの掛け合いにもご注目いただきたいです。アップテンポなコメディー調ではなく、あくまで日常会話のトーンで皮肉めいたことを言い合っているシーンがほほ笑ましいんですよね。花井さんが仰っている、アクションシーンや治療シーンとのギャップも良いですよね!
◇ゼノスのまわりに無自覚ハーレムが!
--原作者の菱川さかくさんが医療関係者でもあることから、医療に関する描写の丁寧さやリアルさが際立っています。演じる中で意識したことは?
坂田さん ゼノスは何でも治す天才治癒師ですが、わずかな師匠の教えと独学だけで技術を磨いてきた人物です。だからこそ、彼なりの治療に関する理屈があるはずだと考え、アフレコに臨みました。特に、第2話でゾフィアの腕を治すシーンは、作品を象徴する場面だと思います。ゼノスが治療の手順をモノローグとして語るのですが、局所麻酔に魔法を使いつつも、骨、神経、血管、筋肉と、人体の構造をしっかり把握していることが分かります。医療ものらしい、良いシーンになったのではないかなと思っています。
花井さん 治療シーンのリアルさも魅力ですが、私はリリが瀕死の状態からゼノスに助けてもらった後、ケロッと元気に起き上がるところも好きです(笑)。
坂田さん そういうクスリと笑える要素も、この作品の魅力の一つですよね。
--リリは、治療や戦闘のシーンではゼノスを「見守る」「待つ」という立場です。演じる上で、心掛けたことは?
花井さん アフレコでは、年相応の無邪気さを意識し、感情が自然と表に出るような感覚を大切にしていました。リリは、そこにいるだけで場を明るくする華やかさを持ちつつも、芯の強さも兼ね備えた女の子です。リリがたびたび紅茶をいれるシーンがありますが、これは、飲んでくれる人が少しでも幸せになってほしいという、彼女なりの愛情表現なのではないかと思っています。リリ自身、治療はできませんが、彼女なりの方法でみんなを癒やしているのかもしれません。
--ゼノスの治療院には、個性豊かなキャラクターちが集まります。お気に入りのキャラクターは?
坂田さん 悩ましいですが、僕は日笠さん演じるカーミラですね。ゼノスとは一対一で対話をするシーンが多く、カーミラが話を聞いてくれることで、ゼノスが自分の中で何かを納得する瞬間がたびたびありました。アンデットの頂点に君臨するレイスという最強キャラでありながら、その素性は明かされていないなど、ミステリアスな設定にもひかれます。
花井さん 私はクリシュナさんが大好きです。最初は凛として格好良い近衛師団の女副師団長として登場するんですけど、蓋を開けてみると……(笑)。とにかく、ギャップが可愛らしいキャラクターですね。そのほかにも、メインキャラクターとして登場する三大亜人の女リーダーたちなど、ヒロインはみんな表情豊かで魅力的です。気づけば、ゼノスのまわりに無自覚ハーレムが完成しているところにもご注目ください。
◇一流の声優とは?
--「治癒師は怪我を治して三流、人を癒やして二流、世を正して一流」というセリフがあります。もし、「治癒師」を「声優」に置き換えるとしたら、どのようになる? 「一流」だと思う声優像は?
花井さん 坂田さん、一緒に考えましょう!
坂田さん 「新人はとにかくしっかり声を出せ」ってよく言われますから、「大きな声を出せて三流」かな。いや、それともあいさつができて……。
花井さん それだと「社会人として」になっちゃいますね(笑)。「滑舌が良くて二流」でいかがしょうか。憧れの一流声優さんといえば、私にとっては小山茉美さんです。子供から大人まで本当に幅広い役柄を演じられる方で、私も将来そんな声優になりたいと思っています。
坂田さん 僕はアニメを見ている方々が楽しんでくれて、初めて声優という仕事が成立するのかなと思うので、「人を楽しませられたら一流」とします!
花井さん おお……まさに、その通りですね! そのためには、やっぱり自分がどれだけキャラクターを理解して演じるかが大切だと思います。原作の描写を大切にしつつ、「リリちゃんって、こうだよね」と視聴者の方に納得してもらえたらうれしいです。
--最後にメッセージをお願いします。
花井さん 主人公・ゼノスが魔法で治療を施すことで、登場人物たちの関係性が少しずつ変化していくところが見どころです。キャラクターもみんな魅力的なので、きっと自分の推しキャラが見つかると思います。ぜひぜひ、お楽しみください!
坂田さん 笑えるシーンも多いですが、キャラクターたちの温かさや心の動きが繊細に描かれている点も、この作品の魅力です。また、シナリオの構成が本当に素晴らしく、セリフの一つ一つに情報や伏線がしっかりと盛り込まれていて、総合的な演出も楽しめる作品になっています。ぜひ、皆さんにも楽しんでいただけたらうれしいです。よろしくお願いします!
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