鬼滅の刃:“しのぶ”早見沙織דカナヲ”上田麗奈 「無限城編」童磨戦の覚悟 “カナエ”茅野愛衣からの手紙も
配信日:2025/08/18 19:11

吾峠呼世晴(ごとうげ・こよはる)さんの人気マンガが原作のアニメ「鬼滅の刃」の新作劇場版「劇場版『鬼滅の刃』無限城編 第一章 猗窩座再来」の公開記念舞台あいさつが8月17日、TOHOシネマズ新宿(東京都新宿区)で行われ、胡蝶しのぶ役の早見沙織さんと、栗花落カナヲ役の上田麗奈さんが登壇した。師と“継子”という師弟関係のキャラクターを演じる2人が収録の裏側を明かした。
早見さんは、上田さんとの舞台あいさつに「感慨深い気持ちですし、こうやって2人で登壇させていただく機会というのは本当に貴重だなと思い、幸福です!」と笑顔を見せた。上田さんも「私も本当にうれしいです! カナヲ役としてステージに立つ日が来たということが、物語が進んできて、しのぶさんとカナヲの信頼関係というものがより増していった証拠なのかなと思い、すごく感慨深いです」と語った。
早見さんは、第一章を鑑賞し、「約2時間35分という上映時間を感じないくらいあっという間でした。スクリーンからいろいろな人の思いが、画面を超えて自分の心に刺さってくるような、心を揺さぶられる感覚がずっとあって、気付いたらエンドロールでした」と感想を語った。自身が演じたしのぶ以外で印象に残ったシーンを聞かれると、「たくさんあるのですが、猗窩座の物語です」と回答。上田さんは「エンドロールで涙が溢れて前が見えない状態になってしまいました。涙が溢れてきた理由というのが、これからカナヲも鬼に立ち向かうであろう、どうしていけばよいのだろうという思いで胸が押しつぶされそうになったから。そして、しのぶさんとカナヲだけではなく、無限城で戦っているメンバー以外の人たちも含めてみんなの思いが繋がっているのが伝わってきて感動しました」と熱く語った。
第一章では、しのぶと童磨の戦いが描かれる。早見さんは、収録当時の気持ちについて「しのぶさんはずっと姉さん(胡蝶カナエ)の思いをまとって生きてきた人なのだろうと思います。本来のしのぶさんが持っている、強気で活発な部分というのは姉さんという羽織をまとうことで、自分の中に閉じ込めて育て続けた思いにもなって。それが、童磨と対面した時に、徐々に上がっていくのではなく、『もっとだよね』と。『この人が抱えているものはこんなものではない』という思いになって」と語った。早見さんにとって三姉妹の存在は特に大きかったようで「アフレコ中、『きょうは家族がいてくれるから心強いな』と感じました」と振り返った。
そんな収録時の早見に上田さんは「今までしのぶさんが考え続けてきた時間の長さだったり重さというのが、沙織さんが考え続けてきたものと重なって、すごく説得力のあるものに感じました」と話し、「熱量が本当に高くて、空気がピリッと、しのぶさんらしく染まっていたのが、アフレコブースの中にいて感じました。また、こんな声色のしのぶさんは聞いたことがないと思いましたし、それが格好よくもあり、美しくもあり、覚悟がビシビシ伝わってきました」と語った。
姉・胡蝶カナエについて、早見さんは「隣でアフレコされている(カナエを演じる)茅野(愛衣)さんが、『立ちなさい!』という時に、(私が想定していたより)強く言ってくれて、アフレコしながら血が通いだすのを感じました。それが胡蝶カナエの強さだと感じましたし、姉さんは全部分かっていてああいうことを言ってくれたんだと思いますし、すごく心を鷲掴みにされた気がします」と噛みしめるように語った。
イベントでは、胡蝶カナエ役の茅野さんからの手紙が到着。「はやみん、ぽんちゃん、そして劇場へお越しの皆さま、こんにちは! いつも作品と、妹たちへの応援をありがとうございます。本来ならば、皆さまへの感謝を直接お伝えすべきところ、お手紙でのごあいさつにて失礼いたします。劇場でご覧になりたてホヤホヤの皆さま、映画はいかがでしたか? 私もつい先日、映画館で鑑賞したのですが、しのぶ、カナヲ、柱や鬼殺隊の皆さんの頑張っている姿。そして、善逸や猗窩座の物語まで、登場人物たちの生き様が深く心に刺さり、何度も、何度も、涙してしまいました。カナエを演じている身としては、しのぶのシーンは、うまく呼吸ができないほどスクリーンに見入ってしまい、握りしめた拳が痛くなるほどで……収録時の、スタジオに響くはやみんの魂の叫びと、その姿を震えながらも目に焼き付け、今にも怒りで弾けてしまいそうなぽんちゃんの空気を思い出し、また熱い思いがみ上げるようでした。カナエとして、スクリーンの中で生きられた時間はごくわずかではありましたが、確かに姉妹の生きてきた時間はそこにあったと、今回の映画を見て感じられました。そして改めて、心を揺さぶられるすてきな作品に参加できたことをうれしく思っています。いつか三姉妹集まって、作品を語れる機会があったらすてきですね。まだまだ暑い日が続いていることと思います。皆さまどうかご自愛くださいませ」という温かいメッセージがつづられており、早見さんと上田さんも感極まった様子だった。
会場では、しのぶと童磨の戦いが描かれた第4弾キービジュアルが公開された。早見さんは「映像で見た力強さが、この一枚に込められているように感じます!」と、興奮気味に絶賛していた。
最後に上田さんは「(しのぶさんには)戦わないでほしい、幸せにずっと笑っていてほしい、とずっと思っていたのですが、思いを尊重したい、守りたいという気持ちもすごく強くて、今回の映画の収録も大変悩みました。でも本当にしのぶさんが力強く、覚悟を持って戦っているのを見て……。しのぶさんの思いが皆さんに伝わっていたら何よりだなと思います。これからもまだまだ『鬼滅の刃』を楽しんでいただきたいですし、たくさん見ていただいて、心を震わせていただけたらうれしいです。きょうはありがとうございました!」と涙ぐみながら思いを語った。
早見さんは「公開から今まで多くの皆様に、本作に触れていただいてとてもうれしいなと思っております。しのぶさんの思いというものは、このスクリーンの中に詰め込まれていますし、だからこそ何度でもそれを劇場で感じていただきたいなと思います。私自身もこれからも『鬼滅の刃』に思いを注いでいきたいなと思っています。そして、ここから続いていく物語に、ぜひ『頑張れ!』と応援していただけるとうれしく思います。引き続きよろしくお願いいたします! ありがとうございました!」と呼びかけた。
三部作となる「無限城編」の「第一章 猗窩座再来」は、2020年に公開され、国内歴代興行収入1位となる約404億円を記録した「無限列車編」を上回る規模となる452館で7月18日に公開された。公開から3日間で、興行収入が約55億2000万円、観客動員数が約384万人を記録し、「無限列車編」を上回る大ヒットスタートを切った。公開から31日間で興行収入が257億8265万円、観客動員数が1827万人を突破するなど大ヒットしている。
「鬼滅の刃」は、家族を鬼に殺された竈門炭治郎が、鬼に変異した妹・禰豆子を人間に戻すために鬼殺隊へ入隊する……というストーリー。原作は、2016~20年に「週刊少年ジャンプ」(集英社)で連載された。コミックスの全世界累計部数は2億2000万部以上。テレビアニメ「竈門炭治郎 立志編」が2019年4~9月に放送され、劇場版「無限列車編」が2020年10月公開に公開された。「遊郭編」が2021年12月~2022年2月、「刀鍛冶の里編」が2023年4~6月、「柱稽古編」が2024年5~6月に放送された。
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