第48回日本アカデミー賞:最優秀アニメーション作品賞に「ルックバック」 押山清高監督の思い
配信日:2025/03/15 0:16

日本映画の祭典「第48回日本アカデミー賞」の授賞式が3月14日、東京都内で開催され、チェンソーマン」などで知られる藤本タツキさんのマンガが原作の劇場版アニメ「ルックバック」(押山清高監督)が、最優秀アニメーション作品賞に選ばれた。押山監督が同作への思いを語った。
押山監督は「本日はありがとうございます。今日ここにいてくださる井上俊之さんも優秀なアニメーターで長年アニメ業界を支えてくださった方です。アニメーションは優れた技術に支えられなければ作れない表現です。本作に携わってくださった方、そして日本のアニメーション業界を支えてくださっている方たちの存在がなければ、この作品は作ることができなかったと思います」とコメント
「7年前、宮崎駿監督のもと『君たちはどう生きるか』の現場に原画スタッフとして参加していました。 ジブリを離れるときに、『これからは自分たちの映画を作ります』と宮崎監督に言いました。それから7年後、去年の最優秀アニメーション作品賞である『君たちはどう生きるか』のスタジオジブリさんから最優秀賞を受け取れたのは特別に感慨深いです。本日はこういった華やかな場に出させていただいてありがとうございました。原作の藤本タツキさんをはじめ関わってくれた全てのスタッフ、キャスト、関係者の皆さんに感謝いたします」と語った。
「ルックバック」は、集英社のマンガアプリ「少年ジャンプ+(プラス)」で2021年7月に発表され、初日に250万以上の閲覧数を記録。「このマンガがすごい!2022」のオトコ編の1位に選ばれ、「マンガ大賞2022」にノミネートされたことも話題になった。マンガへのひたむきな思いが二人の少女をつなげるが、全てを打ち砕く出来事が起きる……というストーリー。学生新聞で4コママンガを連載している小学4年生の藤野は、クラスメートから絶賛されていたが、「不登校の同級生・京本の4コマを載せたい」と先生から告げられることになる。
アニメは「ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破」「借りぐらしのアリエッティ」「風立ちぬ」などに主要スタッフとして携わってきた押山さんが監督を務め、脚本、キャラクターデザインも担当。押山さんが代表を務めるスタジオドリアンがアニメを制作した。河合優実さんが藤野、吉田美月喜さんが京本をそれぞれ演じたことも話題になっている。昨年6月28日に公開され、興行収入が20億円を突破するなど大ヒットした。
提供元:MANTANWEB