あなたの知らない職業の世界…変わった職場が魅力な漫画特集
更新日:2016/11/07 10:00
職場や仕事と聞いて真っ先にイメージするのは、OLやサラリーマンが働く企業などでしょう。しかし、世の中にはそれだけではない、沢山のお仕事があるのです。
普段何気なく触れているサービスや物の一つ一つに、それぞれの仕事があります。いろんな職場があるけども、それぞれに楽しさもあり、大変さもあり。そんな世界を描いた漫画をご紹介しようと思います。
あなたの知らない職業の世界へ、ぜひ旅してみましょう!
かしこみかしこみももうす~ 八百万の神を敬い奉る《神主》
“かけまくもかしこき いざなぎのおおかみ…” というような祓詞(はらえことば…神事で唱える祝詞の一種)をご存知でしょうか?
まずご紹介するのは、そんな古来より伝わる祝詞(のりと…神様に祈るときに唱える言葉)を唱える、神社の神職。そう、「神主様」について「神主さんの日常」 (瀬上あきら/マッグガーデン) よりご紹介。
神職になるのには、階位を取得するために神職養成機関で必要単位を修得するなどした上で、必要な神務実習を終了しなければならないそうです。もともと社家(神職の家系)の人よりも、一般の人が仕事にするのが難しい職業と言えます。
そんな職業に就く人の話はとても厳かで、日本の神様と人とのつながりを感じさせてくれます。そして、そんな穏やかな環境で仕事ができるということ。職場としてはとても落ち着いて豊かな心を養える場所かと思います。
ああ、素敵すぎる…神社で献饌(けんせん…神様へのお供え物)を前に厳かな祝詞を唱える神主様…。
…とおもいきや、ここでトラブルが発生。神主さんは危険な状態に!
穀物とともに、生きた鴨を献饌したところ…
なん……だと!!!!こいつ…動くぞ!?
そう、神主さんの仕事でツラいのは「厳かな場所で笑ってしまわないこと」。これが非常に難しい!笑ってはいけない…と思うと笑いがこみ上げるんですよね。それにしても鴨、活きがいいですね…。
そのほかにも諸々ご紹介したいところがあるのですが、多すぎて紹介しきれません!意外に知らなかった神社の“なるほど”が沢山詰まっております! 宗教マニアの私にとっては、かなりおすすめの作品です。
神様とのつながりを感じたい、穏やかな職場で仕事をしたい…など、落ち着いて心安らかに仕事をしたい人にはいい職場だと思います。
最低条件は自分の宗派が日本神道であること。それさえクリアすれば男女どちらとも神主さんになることが可能です。
一軒家を構え、一人自然の中で暮らす究極のスローライフ《田舎で農業》
お次は農業。「リトル・フォレスト」 (五十嵐大介/講談社) から、その魅力をご紹介!
都会を離れ、昔住んでいた田舎で一人暮らしを始めたいち子。“スローライフ”に憧れる人は多いけど、それは意外と簡単なことじゃなくて、何をするにも手間がかかる生活。
生活の大半は、自給自足で賄う。ただ、毎月かかる経費だってある。そんなときは近くの農家で働かせてもらい、日銭を稼ぎます。でも、その間は自分の生活のあれこれがなかなかできない。
一人で生きるっていうのは、生活上で必要な作業を分担する人がいないということ。
実際は大変なのです! 一人といっても、完全に一人では生きられないので周りと協力しなきゃいけませんしね。
季節に応じて移り行く自然を堪能しつつ、動物の声も聴きつつ。自分の手で作った、おいしいものを食べる。
全てにおいて自由で自分の責任で生きていく…すっごく憧れます! こんな世界に浸れたら心が漂白されそうです!(笑)
私もかつて山奥に住んでいましたが、ほんとこんな感じ! 四季折々の素晴らしい眺めや、動物たちと触れ合うことができます。不便も多いけど、空気はうまい!
本当か嘘かもわからない誰かの言葉よりも、物を作る自分の体が感じることがすべて。うまいものをうまい、心地いいことを心地いいと、言葉にするよりも体でそれを感じるからこそ「実感できる」といえる。
うまいものを作るには、まずうまいものの“もと”を作らなければならない。ということで、ご飯ももちろん稲からです。
ここまでするって、なかなかないですね。味噌もパンも調味料すらも、自分で生み出せてしまうこの女性。すごいです。手間暇かけたもの、それは本当においしいでしょうね!
手間とか全然気にしない! 自然にかこまれて生きてみたい! という人には最高の場所かもしれません。企業に属さず、自分だけが頼り…こんな仕事スタイルもいいかもしれませんね!
駆け込み乗車 ダメゼッタイ!!黄色い線の内側にお入りくださいのアナウンス《駅員》
日々、その独特のイケメンボイスで駅での案内をしてくれる、駅員。聞いているだけですごくうっとりするのですが…今回はそれは置いといて。
そんな「駅員」さんの仕事を楽しく知ることができるのが「metro」 (石川チカ/マッグガーデン) 。
知り合いが電車マニアでよく聞かされるのが、東京の路線は元々はそれぞれが別の私鉄で、それを国が全部買収したものだそう。それゆえに、ホームと電車の間に異なる隙間があったり、線同士の駅が離れていたりと、いろいろするんだそうだ。
教えてくれるその人もだいぶマニアックだが、それ以上にマニアが多いのがこの職場。
駅員希望の人も、そんなマニアもいるとかいないとか。そう考えるとこの業界、マニアの花園ですね。(笑)今回ご紹介しているこちらの漫画には、当然います。「性的な意味で」電車の音に興奮する人とか(笑)
電車を追いかけたり、見て喜んだり音を楽しんだり…。楽しいことは尽きないですが、職場ではつらいこともつきもの。
例えば、制服を着ているときは、ずっと立ってなきゃいけない。席が空いてても座れないのはつらいですねー。
そのほかにつらいといえば…これですね。
今回は怖いモノではなく、別のモノの掃除でした。こういう目を背けたくなる作業もしなければならないのがこの仕事。なかなか好きなことだけできるっていう仕事は少ないですからね。
しかし、このときの主任・佃の顔がこわすぎる!!!!今回は怖いモノの掃除じゃないんだから、もっと普通に連絡してください(笑)
鉄道オタク全般はもちろん、イケメンボイスにいつまでも囲まれていたい人、そこにいられれば苦労なんて問題ない! という人にとっては、駅員はまさに天職かもしれません。
保育園に行けないときに看病してあげるサービス《病児保育士》
お次は「37.5℃の涙」 (椎名チカ/小学館) から、病児保育士をご紹介します。
37.5℃…それは子供が保育園に行ける、体温のボーダーラインです。これを超えると保育園には預けることができません。普段預けて仕事をしている人にとって、子供のために急に仕事を休まなければならない…けど仕事はどうしても抜けられない。
そんなときにお役立ちするのが「病児保育士」。自宅で子供の面倒を見ていてくれる頼もしい存在です。こちらの漫画は、そんな病児保育士さんサイドで描かれています。
クライアントの子供が熱を出していろんな場面に遭遇し、ワタワタしながらもなんとか仕事をこなしていく主人公。病気で不安な子供が面倒見初めのころはメチャクチャを言ったりワガママ放題をするのですが、ちょっとずつ心を開いてくれるように。読み終わるころには、心がほっと温かくなるお話です。
子供相手は大変だけど、いざ子供が仲良くしてくれるようになると、ほんとにこの仕事をしてよかった! と実感するんでしょうね。子供好きな方にはお勧めの作品です!
熱を出したワガママっ子が心を許してくれた瞬間。生意気を言われるからこそ、母性本能をくすぐる! 見てください、このデレぶり。キュンときたらもうこの職業につくしかない!(笑)
元々はこんな感じ。なんて生意気なんだ(笑)
目の前にいる子供のことを考えて気持ちが通じ合ったとき、そこに生まれる絆。その絆を大事に感じられ、そしてその子供を大切にできる人にとっては、こういう職場は天職なのかもしれませんね。
チームが一体となって、命がけで宇宙に夢見る大人たち《宇宙飛行士≫
最後は「宇宙兄弟」 (小山宙哉/講談社) から。宇宙兄弟といえばJAXA。そう、宇宙飛行士ですね!
幼い頃、兄・六太と弟・日々人は、星空を見上げて約束をした。その約束通り、宇宙飛行士になる日々人。対照的に夢をかなえられず、自動車設計の道に…行ったものの道を踏み外し失業した六太。
弟に負け、職を失ってみじめな思いをする中、弟から「カセットを聞け」と連絡が来る。幼い頃に二人で交わした約束の言葉を詰めたカセットの中の自分の言葉を聞いて、六太は思い出す。
「お前が月に行くんなら 兄ちゃんはその先へ行くにきまってる 火星に行くよ」
その言葉…ムネアツです! 六太! 今まで冴えない人生だったけど、私はあなたが夢を果たせると信じている!(大泣)
六太だけではなく、そこには宇宙に夢を託す人々がたくさん集まっています。過酷な訓練を乗り越え、時には挫折も味わいながら、ひたすらに自分の追い求める夢に向かって走り続ける。皆で叶える夢だからこそ、一体感がハンパない。そんな職場で働けたら、アツすぎて毎日メラメラできそうだぜ!!!!
今からだって遅くない、その道を目指して前へ進むのだ! 彼らのそんな姿を見れば、勇気と希望がふつふつと湧き上がってきそうな職場です。
挫折して自暴自棄になった六太が、「約束」を思い出すシーン。迷うな六太!希望は君を見捨てていない。…自分を信じろ!!!!
一度は落とされた宇宙飛行士のキャストになるために直談判に行く六太。CES-66のクルーに任命し直してもらうため「1億ドルの運営コスト削減」という無理難題を押し付けられてしまう。
相手からすれば、はなからできないのをわかって、わざと言っている状況。それでもやるしかない…。仲間と大事な人たちのために…!
さて、この先一体どうなるのかは、ぜひ自分の目で確認してください!
それ以外にも毎度毎度熱い展開が待っている「宇宙兄弟」
。いろんな挫折と困難な状況に、あきらめずにただ前に向かって進む姿は、私たちが普段忘れている何かを思い起こさせてくれます。こんな職場にいられたら、いつでも夢を忘れられずにいられそうです。
いかがでしたか?
ワクワク楽しい職場や、スローな職場、いろいろありますね! それぞれに辛さがあり、だからこそ楽しさもある職場でした。素敵満載の職場ばかりで、いやあ、憧れる!
けれど、どんな仕事であっても、そこで働く人々は同じように皆光っているものだと思います。皆さんもきっと同じように光っているはず。
そんな光る人たちのいい気分転換に、こうした漫画たちがなってくれたらなと思います!
または、新たな仕事の出発点が、この漫画たちの中から見つかるかもしれませんね。
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作者
まいか とぽち
フリーライター。ジャンル問わず、気に入ると力尽きるまで暴走する。特に怪談とアメコミとBL漫画の話題になると暴走機関車と化す。最近は、アルパカを飼いたいと思っている。記事タグ
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