最上もがインタビュー(後編):漫画は「のぞき見」気分で読む?魔王が攫った人間秘書の世界征服計画に思わず爆笑!
更新日:2019/01/30 10:00
タレントやモデルとして活躍している最上もがさん。小学生のときに衝撃を受けたファンタジー漫画「3×3EYES」や妹に薦めてもらったBL漫画「リンクス」、今気になっている斬新すぎる世界征服漫画「魔王の秘書」など好きな漫画の数々を語ってもらいました!
漫画の世界は、ぼくの世界じゃない現実
――いろんな漫画が挙がっていますが、物語の世界観に入り込んで漫画を読むタイプですか?
漫画を読むときは“自分のいる世界とは違う世界の、誰かの生活を覗き見してる”…という感覚で読んでいます。
最上もが
昔は、漫画家の先生がいることはわかっていても「この作品は漫画家の先生が作り出したもの」と考えるのがちょっと嫌でした。作り手がいるってことは、その物語がフィクションってことじゃないですか。
漫画家の先生は、その世界の創造主みたいなものです。その創造主が「大豪邸に住んでる」「飲み歩いてる」みたいな話を聞いちゃうと、「ぼくの世界のどこかに先生が生活している」と身近に感じてしまって、寂しい。大人になってからは大分認められるようになりましたけど、学生時代は受け入れられなくて…。どんなに好きな漫画家さんでも、サイン会には行けませんでした。
――最近は、漫画からアニメ化したり実写映画化になったりすることも増えましたよね。
実写映画やアニメで知って漫画を読むことはあっても、逆はあまりないかもしれないです。“実写化問題”って結構揉めがちですけど、別々で捉えればいいのにって思います。原作ファンと、実写化ファンと、アニメファン。全部一緒くたに同じ作品じゃなくて、シナリオが同じでも違う作品だって捉えられれば、共存できると思います。それぞれが批判せず、認め合える世界が良いですね。
最上もが
誰もが共感できるトキメキポイントに癒される
――ファンタジー系以外に、恋愛漫画を読まれることもありますか?
ボーイズラブ好きの妹に「読みやすいBLを貸して!」って頼んだら「リンクス」 (キヅナツキ/libre) を貸してくれて、それがすごく良かったです。
自分の恋人だった人が事故で亡くなって、新しい恋人を作ることに一歩踏み出せない主人公や、ノンケの子がBLに目覚める話などを描いた、オムニバス形式の作品。別々の話なんですけど、タイトルの「リンクス」の通り登場人物がすべて繋がっています。男女関係なく色んな人にとって「これあるわー」とか「こういうところにときめくな」って思う瞬間やシチュエーションがこのマンガに詰まってる気がします。
1話目には、ラジオDJの声が好きで、本人にアタックする話があるんですけど、現実でも「この人の声いいな」って気になって恋愛に発展することって、よく聞きません?
最近の漫画はブームで不倫系の物語が溢れていると思うんですけど、たまにはこういうまっすぐな恋愛の話を読んで、自分を浄化するのも大切だと思います。
――登場人物たちはみんなきれいな恋愛をしていますね。
それに読んだらほっこりします。キヅナツキ先生の作風や世界観がすっごく好きなんです。
最上もが
こうやっていろんな漫画家さんの世界観に惚れてたくさんの漫画を集めてますけど、不思議なことに絵柄はバラバラ。ただ「この人の絵が好き」じゃなくて、たぶんその先生が描いている何かに惹かれてるんでしょうね。
有能すぎる秘書とかわいい魔王のギャグ漫画から目を離せない!
――他にも今、気になってるマンガはありますか?
続きが気になってるのは「魔王の秘書」 (鴨鍋かもつ/アース・スター エンターテイメント) 。長い眠りから目覚めた魔王が世界征服をするために、人間を奴隷にする。それで連れてこられた女性が、某先進国の国王秘書だったんです。そしたらその秘書がめちゃくちゃ有能で「魔王様、この国から人間を根絶やしにしましょう!」と言って、世界征服の計画をプレゼンしてくるんです。それを聞いて逆に魔王たちは「え?」って戸惑う。魔物と人間の秘書のやり取りを見てると、魔王や魔物たちがかわいく見えてきます。
――魔王が戸惑う…新しいですね(笑)。
本当に面白いから、みんなに読んでほしい! 秘書のプレゼンが、これまた的確なんですよ。魔王に対して「3日あれば世界征服できます。最初にこの村から襲って…」って提案するんだけど、魔王側が逆に人間に同情して「もうちょっと猶予与えてあげようよ」みたいなこと言うんです。
最上もが
奴隷として連れられてきた秘書ですけど、「私は奴隷にはなりません」と言い張って、雇用形態について冷静に話し合ってその地位を獲得するのも痛快です。
――さすが、王様の秘書を務めていただけあって有能ですね。
魔王も「人間になめられるわけにはいかない」と秘書が失敗するようなことをけしかけるんですけど、それを全部うまくかわすんですよ。
そうやって過ごしていくうちに、結局秘書は魔物たちから慕われていく。魔王が「俺のほうが立場上なのに…」っていじけてるシーンには笑っちゃいました。
最上もが
たくさんの面白い漫画に出会いたい!
――最後に、今後やりたいことはありますか?
面白いマンガにもっと出会いたい! やっぱり働いていると時間がなかなか取れなくて、本屋さんにもなかなか行けなくなっちゃいますよね。本を読むにはどうしても時間がかかっちゃうから、とっつきにくくなってる気がします。それで、漫画を読むよりアニメを観たほうが楽って思ってる人も増えてるんじゃないかな。
最上もが
――大人になるとあまり本を読めなくなりますよね。
漫画作品自体は一昔前よりも断然増えてるじゃないですか。ぼく自身、何から手をつけていいのかわからなくなってきてるから、みんなのイチオシの漫画を知りたいです。
学生の頃は、古本屋で“人気がなさそうだけど面白そうな漫画”を探し当てて読むのが好きでした。メジャーな作品に埋もれてる漫画を、ぼくだけでも知っておきたいと思って。
すごく面白い漫画なのに、売れないからって途中で終わっちゃう漫画もある。そういうのがなくなって、面白い漫画がちゃんと読まれて続いていく世の中になるといいな。
最上もが
最上さんならではの漫画の楽しみ方に、作品への愛を感じるインタビューでした。今後も続々と出て来る面白い作品を発掘し、ぜひ共有してください!
写真:原恵美子
プロフィール
最上もが(もがみ もが)
タレント・女優・モデルとして幅広く活躍しており、「重版出来!」(TBS系)などのテレビドラマや、映画「闇金ウシジマくん Part3 /ファイナル」、2019年3月には映画「クロガラス」にヒロイン役として出演。1st写真集「MOGA」(集英社)は「オリコン週間“本”ランキング」写真集部門で1位を獲得した。2018年2月に最上もが2nd写真集「MOGAMI」(集英社)を発売。
◆最上もが オフィシャルウェブサイト
◆最上もが 公式Twitter
https://twitter.com/mogatanpe?lang=ja
◆最上もが オフィシャルブログ
https://lineblog.me/mogatanpe/
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