恋愛って苦い…悲惨度別・漫画の“振られる”名シーン集
更新日:2016/07/29 10:00
後々、ビタースイートな良い思い出となるのか、完全なる黒歴史として心の奥底に封印するのか、その苦すぎる経験を糧に恋愛レベルをアップさせるのか…。
いずれにしても「失恋」とは誰もが一度は経験しなければいけない人生の必修科目であり、少年少女あるいは青年時代となれば今後の人格形成にも大きく影響するのはたぶん間違いない。
漫画の中でも失恋というショッキングな出来事は、その後に訪れるハッピーエンドへの布石として必要不可欠。
今回は、そんな失恋の決定的瞬間「振られる」シーンの名場面をピックアップするという、なんともいや~な特集です。
これまでの伏線やシチュエーションなど、あらゆる条件から独断でジャッジした悲惨度レベルとともに、決して目を背けず御覧ください。
恋の甘さとほろ苦さを教えてくれたのは君でした
大人気のピュア・ラブ・コメディ「涼風」 (瀬尾公治/講談社) からは、主人公の秋月大和がヒロインの涼風に告白する序盤の名シーンをピックアップ。
どうにかこうにか涼風を遊園地に誘うことに成功した大和は、ナイトパレードでその想いを伝えるが…。
悲惨度★☆☆☆☆
パレードや花火の美しさも後押しして、なんともいいムードが漂うなか、ベストなタイミングでの告白と思われましたが、「…ゴメン」の一言で撃沈。
涼風がいくら同じマンションの、しかも隣の部屋に住んでいるとしても、まだ出会って1カ月程度。うまくいくわけがありませんね。そしてこの苦い経験から大和は強く成長していくわけですから、これでよかったのです。
4人の切ない想いが交錯する青春物語
主人公の杏、大悟、藤、椎香4人の男女が子供から大人へと成長するうえでの恋愛模様を綴った名作少女漫画「砂時計」 (芦原妃名子/小学館) 。
本編では当然、杏と大悟の恋愛模様が中心となってくるわけだが、簡単に説明すると、杏⇔大悟、杏←藤、大悟←椎香(※矢印が恋心)という四角関係となっております。
悲惨度★★★★☆
しばらく距離を置いていた杏と大悟。その狭間に密かな想いを寄せていた椎香が大悟に急接近する。
東京にいる杏が突然帰ってくることを告げられ迎えに行く大悟と、はち合わせする椎香。大悟は椎香の想いをきっぱりと振り切るのであった…。
大悟に食べてもらおうと作ったいなり寿司が悲しい。
悲惨度★★★☆☆
杏は自分のせいで大悟をいつか押し潰してしまうことを恐れ、大悟に別れを告げる。
杏のすべてを受け入れる覚悟している大悟は、どんなことがあっても一生一緒にいると食い下がるが、そうやって無理をする大悟を見るほうが一人でいるよりも辛いのだ。
好きだけど別れる、好きだから別れる。そんなケースでフラれるダメージは大きい。
悲惨度★★☆☆☆
大悟と別れ、東京に戻った杏は藤と付き合うことに。しかし、藤は大悟を忘れることができない杏に耐えられなくなり身を引く。
悲惨度は低めに見えるが、二人がついに結ばれた翌朝に別れるというシチュエーションが結構辛い。
もう誰も信じられない…人間不信に陥りそうなフラれシーン
「クピドの悪戯「虹玉」」 (北崎拓/小学館) は、発症率が数百万人に一人という奇病「虹玉」に突然かかった主人公、睦月智也の成長を描いた物語。
虹玉とは、発症すると射精するたびに色付きの玉(紫・藍・青・緑・黄・橙・赤)が1つずつ輩出され、最後の赤玉が出るといわゆる「打ち止め」となり、生殖機能を失うといわれる(架空の)奇病だ。
要するに残りの人生で7回しかSEXが出来ない。しかも睦月は、汚れていない者同士で結婚するという夢を中学時代から持ち続けているため、二十歳を過ぎても童貞を守っているのだ。
そんな不幸で不器用でまっすぐな主人公が恋する健気な姿に思わず本気で応援したくなるわけだが、その分フラれシーンはかなりショッキングだった。
妊娠の疑いがあることを知らされ、睦月は将来を真剣に考え必死にその準備を進める。結局、妊娠はしていなかったが理想の彼女である玲子にプロポーズする。
まずは求婚後の玲子の反応に「?」。
今までの楽しかった思い出を玲子が語りだし、その後に一言。
SEX=あんなこと…って。
悲惨度★★★★☆
…最悪です。この後、睦月がどうなったか? 未読の方は本編でお楽しみください。
何度でも立ち上がれ! フラれ続けてもめげない勇気を与えてくれる
これまでの漫画にはない斬新な心理描写や性描写、そして顔面描写で日本の漫画史にその名を刻んだラブコメディーの傑作「東京大学物語」 (江川達也、そのアシスタンツ/小学館) 。
主人公の村上と遥は何度もくっついたり離れたりしているように見えるが、実際は村上の勝手な思い込みによるものが多かったりするので、それも含めた名フラれシーンを抜粋してみました。
悲惨度:★★★★★
雪山で遭難した遥の走馬灯に映しだされた村上。これは東大受験前日に同級生の英里と関係したことを自ら暴露して崩壊した場面。
悲惨度:★★★☆☆
恋敵である山崎からどうにか遥を奪還せんと説得する村上。思っていることが全部顔に表れてしまう、性格丸見えなところが好き…だったそうです。
悲惨度:★★★★☆
ようやく遥の元へ帰る決意をした村上。驚かせてやろうとそっと扉を開けるとそこにはひとつの布団に入った遥と吉野が…。
フラれる場面ではないし村上のいつもの勝手な勘違いですが、素晴らしい場面なので。
悲惨度:★★★☆☆
村上と遥が長い長ーい時を経て、ついに結ばれる直前。村上の顔芸(?)はこれがおそらく最後。この後、長い長ーいSEXが開始されます。
いい顔してます! 遥ちゃん、グッジョブです。
「フラれる」という辛い経験は誰もが出来ることなら避けたいことだと思います。しかし、漫画の中でフラれたキャラクターたちはほとんどの場合、この経験を機に良い方向へと変化・成長をしていきます。
現在、恋愛真っ最中の人は是非ともフラれることを恐れず、アタックしてみてください。もし失敗しても、それは必ず人生の糧になるはずだから!
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作者
T山N行
埼玉県K市在住のどん底未婚中年男性です。普段は深夜アルバイトを中心に某メンズファッション誌や某カルチャー系ウェブサイトでライター業もしています。雑誌編集経験だけは無駄に長くて、これまで二度ほど編集長もやりましたが追い出されました。2015年に『VOiD』という中年向けメンズ誌を立ち上げまして、現在スポンサーを探しています。漫画と海外ドラマが好きです。記事タグ
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