5.0
やるせないけどうらやましい
評価の高さから気になって読んでみたけど、読後の気持ちがなんともいえない。
「よろこびのうた」というタイトルの意味がわかって、最後は涙がとまらない。
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評価の高さから気になって読んでみたけど、読後の気持ちがなんともいえない。
「よろこびのうた」というタイトルの意味がわかって、最後は涙がとまらない。
本当にあった話を題材にした創作のお話だったと知ってからは、知らずに読んだときと感じ方が変わりました。
福井火葬場心中事件。ウィキペディアにのっています。
本当の話は心温まるお話しではないだろうけど、作者様にアレンジされた内容は、悲しい老老介護だけれど、こんなに静かに愛情のある最後を迎えられるのは、やっぱり美しいと思いました。
読み終えて、深い悲しみと、それをも内包する愛情を、この作品に感じました。
終わりから始まるこの物語は、社会の歪み、心の歪み、弱者を貶め、報復する、ある意味、社会的な病気、リアリティーな、ひとつの形だと思います。
いや、それこそが人間らしさなのかも知れません。
最初であり、最後は、仲良い、悲しい、終わり方をします。
後味悪いような、複雑な気持ちを抱きました。
不思議な、でも胸が潰れそうな、感動でした。
主人公2人の表情が、なんとも言えません。
老いてから業を背負ってしまった2人。でも、大好きな人とこんなに気持ちを通じ合わせて、一緒に逝けたら、幸せだろうなあ。
最後まで読んだところでタイトルを見る。よろこびのうた。
幸せのかたちや生き方はひとそれぞれ、それは自分で決めることで。これは感慨深い作品。後味が良いかと問われれば決してそんなことはないんだけれど、深く考えさせられる。答えはひとつではないし、長く生きているうちにその答えもきっとうつろうんだろうな。数年経ったらまた読み返してみたいと思った。
今の社会の抱えている問題と
周りの人々の暖かさ、何より夫婦愛が
本当に感動的でラストは涙が止まりませんでした。
考えさせられる、そして今隣で寝ている旦那を
大切にしよう。
年老いていく両親を大事にしようと改めて感じました。
本題からは逸れるかもしれませんが、認知症であり糖尿病で歩くのが難しいおばあさんの描写が気になってしまいました。
作者の方がデイサービスとヘルパーさんを混同しているのかな、と思ったり歩くのが大変な方の 様子、認知症が良くなっている?みたいな描写に少しだけ違和感を感じてしまいました。
もしかしたら私が知らない事や地域柄、個人差もあるのかもしれませんが、、
最初はお祖父さんの狡猾さが気になったが、お婆さんを愛しているからこその行動とお祖父さんを信じたお婆さんの愛情に泣きました。
ただここまで老夫婦を老い込んでしまったのは、現代社会なら起こり得る問題なのでいつか、この事件が本当に起きてしまうのではないか。
そう思わされました。
グッと入り込んであっという間に読み切ってしまいました。
介護の仕事に携わる身なので色々考えさせられました。
本当は良くない事ですが、切ないのは勿論ですが
ほっこりとした雰囲気も感じました。
マンガの中の出来事だけども、一緒に老いて、愛情を保ち、一緒に死に、苦痛を伴うと知りつつも共有し合う姿は愛のかたちとも言えそう。
こんなに綺麗に死ぬはずがないという意見もあったが、世をはかなんで一人死に行く人と、愛する者と二人で逝くのだから、同じでなくて不思議はないと思う。