1.0
やはり原作を
丁寧に忠実に出来ている。絵も綺麗。
ただ、原文は時系列順には書かれておらず、人間関係も複雑で1話に複数の話の伏線が散りばめられ、回収の仕方もよく読まないと気付かない程自然で見事だし、
神道・仏教・黒魔術・占い・歴史・民俗学等、非常に専門的な知識を何故ここまでと尊敬する程、幅広く深くお持ちで
かつ文章には何かを説明する為の長い台詞や、感覚的・抽象的な表現も非常に多く、**と思っていたら最後の最後に##だと判明と言った叙述トリック等の手法もよく使われる為、漫画向きでは無い話も多く
10年以上シリーズを書き続けていながら、師匠やウニさん、師匠の師匠に当たる加奈子さんの外見に関する描写はほぼ皆無。我々が加奈子さんの外見について解るのは目の下の薄い傷と大まかな身長、後は彼女の言動から引き締まった身体をしているのだろうな、多分髪はショートだろうなと個々に想像しているので、初登場からアッサリ絵にして想像力を奪われたくないし、
実際に1巻を読んでみて、師匠とウニさんのイメージは壊れなかったが、原作を知らない人には折角の面白さが伝わりにくいと感じたので、まずは原作(2chのオカルト板まとめサイトや、初期の作品は未掲載だがpixivでも読めます)を読んでからの方が良いと思う。
いくら原作に非常に忠実とは言え、いきなり漫画だけだと解り難い所が多いと思うので…
文章を読んで人物の外見や霊の姿、不気味で不可解な出来事等、様々な事を想像して楽しんでいたのが、絵にした途端に急に野暮ったくなる事はよくあるが、この作品がそうならないよう祈るばかりだ。
また、私は丁度師匠と同世代(ウニさんが97年大学入学、私は93年入学)で、だからこそ自分の大学時代を懐かしく思い出しながら原作を読んだのだが、
漫画では女性の服装等、ちょっと今風過ぎである、等の時代錯誤的な部分がチラホラある分、その点でも減点させて頂いた。
≪追記≫
上記部分は1巻を読んだ時点で『まずは原作を』と★3評価にしたが、
続きを読んでみたら『原作弄り過ぎ&絵にしにくい部分が省かれてる』箇所が余りにも多かったので再評価です
前回のレビューに『参考になった投票』して下さった方、書き直した事により消えてしまい申し訳ありませんでした
『10円』で高校時代の京介の姿が描かれていた時点でもっと警戒すべきだった…
- 5